SONICWIRE

これから始める!
ギタリストの為の
作曲(DTM)講座

Photo by Toontrack

作曲ソフト(DAW)を使用した楽曲制作をギタリストにお勧めする理由!

はじめに

■ギタリストが作曲ソフト(DAW)を使用して楽曲制作するメリット

  • 楽曲制作において、これからの音楽シーンの移り変わりに対応できる。
  • 演奏スキルや知識が無くてもドラムやベースといった楽器を使った楽曲を制作できる。
  • 更に、シンセやオーケストラ楽器、民族楽器といったサウンドも楽曲に取り入れられる。
  • 自分の演奏のアラ探しができ、演奏スキルがアップする。
  • プロジェクトファイル(楽曲データ)を共有する事で、複数の人間で共同制作を行うことができる。

昨今の音楽シーンでは「DAW」と呼ばれる作曲ソフトを使用して楽曲制作を行う方法が主流になっています。DAWを使う事でこれからの音楽シーンへ対応できるのはもちろんの事、実際に弾けない楽器を使う事が出来たり等、多くのメリットがあります。

本ページでは、ギタリストがDAWソフトを使用するにあたって、ギターをレコーディングする基本的な方法や、レコーディングしたギターにエフェクター(プラグイン・エフェクト)を付加する方法。MIDIを使用した所謂「打ち込み」を一切行わずに楽曲制作する方法。さらには、プロのギタリストが実際に使っている製品をご紹介します。

この記事を最後まで読んでいただければ、DAWソフト上での楽曲制作フローを一通り把握いただけると思いますので、音楽人生をより豊かにしたいギタリストの皆さんは必見です!

DAWソフト上でギターをレコーディングしてみる

ギターを無料DAWソフト上でレコーディング

ギターの音をDAWソフト上でレコーディング、というと「敷居が高い」と思われている方も少なくないはずです。しかし、実際にはいくつかの機材を使うだけで簡単にレコーディングすることが出来てしまいます。まずはギターレコーディングに必要な機材を見てみましょう。

■必要機材

DAWソフトをお持ちでない方には、無料で公開されているDAWソフトもあります。例えばPresonus社「STUDIO ONE PRIME」というDAWソフトは上位版の機能を省いた入門版で、これを試してから上位版にアップデートすることも可能ですので、まずは無料で初めてみましょう。(※「STUDIO ONE PRIME」はPresonus社の製品です。)

機材を手に入れたら次は実際にレコーディングしてみましょう。ギターレコーディングは何回でも録り直しでき、客観的に自分の音を聞くことでスキルアップを図ることもできます。

早速、「STUDIO ONE PRIME」を使ってギターレコーディングを実践してみます。

エフェクター(プラグイン・エフェクト)を挿入

実際にレコーディングしたギターを聴いてみると、いわゆる「ライン録り」と言われるギターから出力されたままの音が録音されている状態で、いつも鳴らしているアンプから出る音とはかなり違ったものになっており、物足りなさを感じると思います。そこで活躍するのが「プラグイン・エフェクト」というものです。

ギタリストの皆さんに分かりやすく伝えるとするならば、エフェクターにあたります。オーバードライブやディレイ、コーラスといった聞き覚えのあるエフェクトから、実機のエフェクターでは再現できない特殊エフェクトまで「プラグイン・エフェクト」には様々な種類があり、レコーディング中、またはレコーディングしたギターの音にエフェクトをかけることができます。

次は実際に、先程レコーディングしたギターにエフェクトをかけてみましょう。

いかがでしょうか。ここではレコーディング済みの音にプラグイン・エフェクトを使用しましたが、レコーディング中もプラグイン・エフェクトを使用できます。音に迫力が出るとレコーディングもはかどりそうですね。

尚、無料版の「STUDIO ONE PRIME」に用意されているギター向けのエフェクトは"Ampire"のみとなり、別途外部のプラグイン・エフェクトを追加することができません。もっといろいろなエフェクタ―を追加したい場合は、「STUDIO ONE」を「ARTIST」以上のバージョンにアップグレードしたり、プラグイン・エフェクトが使用可能なDAWソフトを導入してみてください。

外部プラグイン・エフェクトで広がるギターの音作り

ギターの音色を自由に変化させてみる

以下では、無償版の「STUDIO ONE PRIME」から有償版へアップグレードさせ、外部のプラグイン・エフェクトが使用できるようになると、どのような音を再現できるのかご紹介します。

アンプシミュレーター TOONTRACK『EZ MIX 2』でベーシックな音作りを済ませたギタートラックに、OUTPUT『THERMAL』UJAM『FINISHER VOODOO』というマルチエフェクトを使ってプリセットを変えていきました。各製品ごとにデモサウンドをご用意いたしましたので、是非お聴きください。

■『EZ MIX 2』ベーシックトラック

OUTPUT『THERMAL』

OUTPUT『THERMAL』はオーソドックスなオーバードライブや、リバーブ、ファズといったギタリストに耳馴染みのあるエフェクトを多く収録しています。中には、LO-FI感があり揺れが多く、ギターであまり表現することの無いサウンドも収録していたりと、遊び心がありながらも正統派のギターエフェクターといった印象があります。

特におすすめなエフェクトは、フランジャーやコーラスなどのいわゆる"揺らし系"と呼ばれるカテゴリのものです。収録プリセット「MIRACLE TONE」や「DRIVE CHORUS」などは弾き心地の良いエフェクトが付加されるため、弾き手のテンションを上げてくれます。

■『EZ MIX 2』ベーシックトラック + 『THERMAL』エフェクト

THERMAL

サーマル

XYコントロールであらゆるディストーションを生み出すプラグイン!

¥17,600

詳細はこちら »

UJAM『FINISHER VOODOO』

UJAM『FINISHER VOODOO』は、ギターでは発音させることが出来ないようなエフェクトであったり、効果音的・飛び道具的に使えるサウンド、オクターバーとオーバードライブを同時に付加させてしまうようなユニークなサウンドが魅力のプラグイン・エフェクトです。

もちろん、収録プリセット「59 Twang」のような1959 Fender Tweed Deluxeのサウンドを再現した王道プリセットも収録しており、Fenderアンプの特徴的な低音を響き渡らせることもできます。

■『EZ MIX 2』ベーシックトラック + 『FINISHER VOODOO』エフェクト

FINISHER VOODOO

フィニッシャー・ヴードゥー

最高にハイになるギターサウンドを作り出すエフェクト・プラグイン

¥15,048

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ギターを使って簡単作曲

打ち込みを一切行わず作曲してみる

ギターのレコーディング方法/プラグイン・エフェクト(エフェクター)の挿入方法を説明してきました。最後にDAW上でギター以外の楽器を追加して曲を完成させていきます。

以下の動画では、先ほど紹介したアンプシミュレーター TOONTRACK『EZ MIX 2』に加え、「ソフト音源」と呼ばれるもの、ここではベース音源TOONTRACK『EZ BASS』/ドラム音源TOONTRACK『EZ DRUMMER 2』を使い、敬遠されがちな「打ち込み」を"一切"行わずに作曲していきますので必見です!

DAWソフトは、「STUDIO ONE PRIME」(無料版)をアップグレードし、外部プラグインを使用できる「STUDIO ONE ARTIST」を使います。

ベース/ドラム/シンセなど、弾けない楽器でもソフト音源としてDAW上で操ることができるので、誰にも頼らず一人で完パケさせる事が可能です。動画内で使用した『EZ BASS』のように最近ではソフト音源/プラグイン・エフェクトの機能が非常に進歩しており、機械学習技術を使った自動生成/自動調整機能によってユーザー自身が手を加えずとも、最良のものを生み出してくれる製品も数多く登場しています。

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■DAWで作曲をするメリット(パソコン環境)

  • 扱う事ができるソフト音源/プラグイン・エフェクト等のラインナップが充実している。
  • 難しい打ち込み作業をせずに作曲することもできる。
  • パソコン環境での作曲「DTM」は比較的歴史が長く、DAWソフトやソフト音源、プラグイン・エフェクトのトラブルシューティングが見つけやすいので、初心者でも安心して取り組める。
  • スマホ/タブレット用の作曲アプリに比べてパソコンのDAWソフトは機能が充実している。
  • 大きな画面で操作することができるので作業がしやすい。
動画内で使用したソフト音源

EZ BASS

イージーベース

演奏、音作り、作曲。全てが簡単な即戦力ベース音源!

¥22,000

詳細はこちら »

次のステップへ

ここまでマスターすると、ある程度楽曲制作を行うことが出来るようになったはずです。しかし、いつも聴いているアーティストの音源と聴き比べると「何か違う」「音圧が足りないな」といった印象を持つと思います。さらに突き詰めて迫力のある音を出すには、ミックスやマスタリングといったものがカギを握ってきます。

SONICWIREでは、そんなお悩みを解決するミックス・マスタリングツールを数多く取り揃えています。DAWソフトを使いこなしプロを目指す方や、もちろん趣味の範囲で楽しみたい方も、"良い音"を作りたいという想いは同じだと思います。ぜひ、SONICWIREの数多くの製品の中から自分に合う製品を探してみてください!

ここまでご紹介したような製品は、下記リンクからご確認いただけます!

次の章では最前線で活躍するプロのギタリストによるソフト音源/プラグイン・エフェクトの使用方法をご紹介します。

プロのギタリストが使うソフト音源/プラグイン・エフェクト

プロのギタリストから学ぶ活用法

プロのギタリストもDTM上でソフト音源/プラグイン・エフェクトを使い作曲を行っています。中には、レコーディングに使っている方も少なくありません。SONICWIREでは、プロのギタリストによる製品レビューや実際に製品を使ったデモトラックをご紹介しています。

《ギタリストが使うソフト音源/プラグインエフェクト #001》RYOJI SHINOMOTO 氏 (GYZE)

演奏、音作り、作曲。全てが簡単な即戦力ドラム音源、『EZ DRUMMER 2』についてRYOJI SHINOMOTO 氏にお話を伺いました

《ギタリストが使うソフト音源/プラグインエフェクト #003》菅波栄純 氏 (THE BACK HORN)

既存の音源と一線を画する、OUTPUT流ストリングス音源『ANALOG STRINGS』について、菅波 栄純 氏にお話を伺いました

《ギタリストが使うソフト音源/プラグインエフェクト #002》RYU 氏

リズミカルな変化を生むマルチエフェクト『MOVEMENT』について、RYU 氏にお話を伺いました

《ギタリストが使うソフト音源/プラグインエフェクト #004》永田 涼司 氏(Couple)

音の広がりや奥行きなどの音像をコントロールする『STAGEONE』について永田 涼司 氏にお話を伺いました

《ギタリストが使うソフト音源/プラグインエフェクト #005》yureno 氏

簡単操作でTaylor 714 CEを奏でる『AMPLE GUITAR T III』についてyureno氏にお話を伺いました

Demosong Playlist
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