MIDI CCなしで叙情的抑揚を実現する STREZOV『STRING CONTOURS』登場
STREZOV SAMPLING『STRING CONTOURS』
ストリングスを中心に数々のオーケストラのサンプルライブラリーが各デベロッパーからリリースされる中、STREZOV SAMPLINGのリリースした新作『STRING CONTOURS』は、実験的でありつつも表現の核心をつく画期的意欲作。
充実したストリングスのライブラリーをより「歌わせる」ためには一般にMIDI CC(コントロールチェンジまたはコンティニュアスコントローラ)が不可欠とされますが、いっそMIDI CCを排しつつ、より理想的なサウンディングを目指して提案したものが本製品となります。
これにより、グッとくる叙情的表現がどこまで可能となるのか。ジョージ・ストレゾフ自身による試奏&解説動画は一見の価値あり!
- メーカー:STREZOV SAMPLING
- カテゴリ:ソフト音源
ループサンプル? フレーズサンプル?
ごく手短に言ってしまえば、1OR2小節のクレッシェンド+1OR2小節のディミヌエンドの連続を、音程ごとに幾つかのテンポで収録しています。小節数はキースイッチで変更可能。
「なんだ、その程度の小細工か」と思っちゃいそうですが、フレーズと響き合ったとき、その化学反応がもたらす熱量は予想を遥かに上回ります。
これまで、抑揚表現やビブラート表現など個々の要素に対応するMIDI CCをDAWの編集画面にちまちまと入力し、理想の情感を実現するために、再生と手直しを何度も繰り返さざるを得ませんでした。
『STRING CONTOURS』の特性をもってすれば、一流の演奏家の一流の表現をそっくりそのまま拝借して、聴衆のハートに訴えかける旋律、ハーモニーが、パズルピースを合わせるかのように組み立てられるのです。
数種類のピンポイントなアーティキュレーション
基本収録の内容はバイオリン、ビオラ、チェロ、ベースと4種の楽器セクションそれぞれについて、ノルマーレ、ノルマーレ・エスプレッシーヴォ、トレモロ、スル・タスト、スル・ポンティチェッロ(トレモロ、toノルマーレの2種)の各ロングアーティキュレーション。ここに、バイオリン、チェロの各ソロ(アーティキュレーション内容は同じ)が加わります、
特に、さらに追加収録されたレガート気味の4分弾き、ルレー(Louré)が本製品に大きな価値を与えます。シリアスな場面の演出に欠かせない必須アイテムとなる可能性があります。
最大限のサウンドクオリティを保持しつつ、より時間を節約しつつフレキシブルな作曲を可能にするSTREZOV SAMPLING。オーケストラの技法と実践を熟知してこそなせる業といえるでしょう。
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