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【ギター初心者必見】ギターの指板とネックプロファイルの種類

2024年3月15日 12:50 by sym

今回はギターの音色や弾きやすさなどに直結する「指板(しばん)」と「ネックプロファイル」の種類について紹介します。

初心者にとっては違いが分かりにくい要素かもしれませんが、これらはギタリストがギターを選ぶ際の判断材料にしている重要な要素の一つです。また、ギターのソフト音源を使用している方にとっても、サウンドに大きな影響を与える指板の違いを理解することは、サウンドメイクの上で大切なことだと思います。

「指板の違いなんてかなりマニアックなんじゃないの・・・?」と、疑問に思う方もいるかもしれません。先ずは代表的なメイプル指板とローズウッド指板を例に、サウンドの違いを聴いてみましょう。

このように、キャラクターが変わるのがお分かりいただけたと思います。

本記事を通して指板やネックの種類と特徴を理解し、今後の音楽活動のためにインプットしておきましょう。


主な指板の種類とそれぞれの特徴

ギターの指板には様々な種類の木材が使われています。ここでは代表的な指板の種類を紹介します。

メイプル指板

白っぽい指板で、多くのエレキギターに使われています。アタック感が強くて音の抜けが良く、音の粒が際立つ綺麗なサウンドが特徴です。筆者個人的には、あまり歪ませずにクリーントーンでコードを弾くのが好きです。

ただし、指板に埋め込まれた「フレット」の交換をする際には、ローズウッド指板と比べて困難な作業が含まれることなどから工賃が高くなります。フレットを頻繁に交換することはありませんが弾けば弾くほど弦との摩擦で擦り減っていく消耗部品の為、長期的なメンテナンス費用を安く抑えたい方は、後述のローズウッド指板を検討してみてもいいでしょう。

ローズウッド指板

焦げ茶色をした指板で、多くのエレキギターに使われています。メイプル指板よりはアタック感は弱く、柔らかめのサウンドが特徴です。ドライブのかかった迫力のあるサウンドとの相性が抜群です。

一口にローズウッドと言ってもいろんな種類のローズウッド材があるので、モデルや個体によって色合いや木目の違いが大きく、ビジュアルは大きく変わってきます。見た目のこだわりがある方は、そういった点にも注目してギター選びするのも面白いかもしれませんね。

エボニー指板

色は真っ黒で、密度が高く、重い硬質な木材を使った指板です。バイオリンなどクラシック系の楽器にも採用されています。音の立ち上がりが早く、アタック感が強く、低音が魅力的です。

真っ黒なビジュアルは非常に美しく、高級感があってカッコイイですが、真っ黒のエボニー材は近年少しずつ減ってきているため、多少色ムラがあるものも使われるようになっています。また、材質は硬い反面脆い性質もあるので、フレット交換は非常に慎重な作業が必要なことから高価になります。

ネックプロファイルの種類

「ネックプロファイル」とは、コードを抑える際に手の平が触れる部分の断面の形状のことで、ギターのモデルによって採用されている形状が異なります。ネックの形状は基本的に「Cシェイプ」「Vシェイプ」「Uシェイプ」と呼ばれる3種類に分けられ、各アルファベットの形がそのネックの形状を表しています。

  • Cシェイプ

    他と比べて一番薄く、最も一般的かつ弾きやすい形状だと言えるでしょう。手が小さい方でも握りやすいタイプだと思います。

  • Vシェイプ

    「Vシェイプ」は、そのアルファベットの形通り、背の中央部分が比較的尖っています。厚みは「Cシェイプ」より厚いですが、両端が少し削られることによって演奏性が向上しています。

  • Uシェイプ

    「Uシェイプ」は「Vシェイプ」と同じような厚みですが、両端が削られていない分、丸みがあるため、他と比べると演奏しづらく感じるかもしれません。

ネックプロファイルは、他の材や部品の違いほどサウンドへの影響は少ないので、自分のプレイスタイルや好みで選んで良いでしょう。

イメージ

指板の「R」

指板の断面を見てみると、実は緩やかなカーブになっています。その指板面の曲がり具合のことを「ラジアス」と呼び、頭文字をとって「R」と表現することもあります。ラジアスとは、日本語で「半径」を意味します。

ギターの商品説明欄を見ると、「9.5インチ(241mm)R」というように指板の情報が記載されています。このRの数値が小さいほど指板は丸く、大きいほど平らな指板になります。

一般的にフェンダー系統のギターは9.5インチあたりのしっかりカーブした指板が多くみられる一方で、ギブソン系統のギターは12インチあたりの比較的平らな指板が多くみられます。このようにネック全体で指板面の曲がり具合が均一のものをストレートラジアスといいます。

それに対して、コンパウンドラジアスという変わったネックを採用しているギターも存在します。これはローポジションはカーブがきつめで、ハイポジション付近では緩やかなカーブになるように作られています。コードを抑えることの多いローポジションでは握りやすく、ハイポジションではチョーキングなどを混ぜたフレーズを弾きやすく、という狙いで作られたネックです。

ラジアスも弾きやすさに大きく影響してくる要素なので、新しいギターを選ぶ際にはこの数値にも目を通しておくと良いでしょう。また、ネックが薄かったり細いほど弾きやすいとは一概に言えないので、新しいギターを選ぶ際は楽器屋で色々握り比べてみると自分に合うギターが見つかると思います。


今回はギターの指板やネックの形状について紹介しました。指板やネックの違いを理解すれば、自分の理想のサウンドを手に入れることができたり、弾きやすいギターに出会えるようになるでしょう。また、ギターのソフト音源を扱っている作曲者にとっても、指板の材質を一つの目安にすることで、ギター選びや音作りがより一層スムーズになるかと思います。

本記事を通して、少しでもギターの知識が得られたり、より興味を持つ機会になっていれば幸いです。

今後もギターの様々な情報をお届けしていきますので、お楽しみに!