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【ギター打ち込みを効率化】人気ギター音源がアップデート、Ample Sound「Ample Guitar 4」登場!

2025年10月3日 20:22 by iro

Ample Sound社の人気ギター音源シリーズ「Ample Guitar 4」が待望のメジャーアップデート!

特に、今回のアップデートの中核機能である「Riffer 4」は、打ち込み作業の効率化と、リアルかつ表情豊かなギターパート制作を強力にサポートします。本記事で、「Riffer 4」を中心に「Ample Guitar 4」のアップデート内容をチェックしていきましょう!

「Riffer 4」がもたらす制作工程のメリット

「Ample Guitar」の過去バージョンにも搭載されていた「Riffer」は、製品内のエディターでリフ(ギターフレーズ)を作成 / エクスポートする機能。今回新しくなった「Riffer 4」は「Ample Bass 4」にも先駆けて搭載されていましたが、「Ample Guitar 4」ではギターという楽器の特性を考慮して用意された機能を通じて、リフ制作時の利便性が格段にアップしています。

▲「Ample Guitar 4」のRiffer画面(ピアノロール)。

特徴1. 直感的なストローク(Strum)打ち込み

従来のギター打ち込みでは、和音のストロークをリアルに再現するために和音のノート一つ一つの発音タイミングをずらすなど、細かく調整する必要がありました。Riffer 4で追加された「Strum Note」は、この作業の煩雑さを軽減します。

「Strum Note」で入力された和音は、複数のノートを一つのオブジェクトとして扱うことができます。和音の長さやノートの増減、ストロークの向き(Down / Up)・速さ(Strum Time)、ノート・ベロシティのグラデーション、レガートといったパラメーターを、1ストロークの塊ごとに一括コントロールできます。

▲「Strum Note」機能。和音を一括入力し、ストロークの向きや速さ、ピッキングの強弱等も簡単に調整可。

コードの変更やコードフォームの編集も、「Strummer」譲りのコード編集画面で楽々。複雑なコードストロークの再現にかかる時間を短縮し、制作作業をスムーズに進めることができます。

▲コードの指定も簡単。設定画面のフレットボードで、独自のコードフォームも指定できる。

「Ample Guitar 4」には「Strummer」というコード演奏専用のモードが搭載されていますが、「Strummer」モードは、コード演奏に限れば大変便利ではあるものの専用のコード / ストラム指定方法となるため、ソロ演奏とはMIDIの入力ルールが異なってしまいます。「Riffer 4」でコードを入力することで、モードの切り替えなしに自然な和音演奏が可能となる点が大きなポイントで、後からデータを見返した際に演奏内容を把握しやすいのも嬉しいところ。

特徴2. 視覚的に分かりやすいデュアルビューと弦の可視化システム

「Riffer 4」ではギターの特性を考慮して、従来の「タブ」表示に加えて「ピアノロール」表示が可能になりました。

  • ▲Riffer画面(タブ表示)
  • ▲Riffer画面(ピアノロール表示)

また、ピアノロールには弦の可視化システムが用意され、6弦~1弦の各弦でどのノートが演奏されるのかが一目瞭然。これにより、制作者の意図に沿った演奏データになっているか(連続するノートを同じ弦上で演奏するのか、別弦に移動するのか、など)が明確になりました。ギターという楽器の制約を意識しながら、自然な演奏表現を追求できます。対象のノートが複数弦で演奏可能な場合は、メニューからの選択で使用する弦の変更も楽々です。

▲各開放弦の音階に印がつけられ、各弦で演奏されるノートが同色で色分け / 線で結ばれます(ピアノロールのみ)

ノートのアーティキュレーションや効果音を入力する専用レーンも用意されているので、ギターらしい装飾を加えながらリフを作成できます。

特徴3. 作業をサポートする機能

「Riffer 4」は、制作の流れを止めないための機能も充実しています。エディター内にMIDI CC / ベロシティエディターが追加。ワンクリックでCCカーブのプリセットも適用でき、素早いオートメーション編集をサポートします。

▲ベンド / モジュレーション / ベロシティ / ホールド / ボリュームを調整可能な「CC Editor」

また、スムーズなMIDIのインポート / エクスポートにも対応し、制作のワークフローをスムーズに進めることができます。新しいリフも多数追加されているので、インスピレーションの種がぎっちり詰まっています。

※収録しているリフの内、ブラウザ上で”Author”欄が「Ample Sound」となっているものは楽曲中で使用可能です。固有のアーティスト名が表示されているものは、編集を前提としても使用することができません。

その他のアップデート

「Ample Guitar 4」の進化は、「Riffer 4」だけに留まりません。Ample Sound v4 Engine により、オーディオ処理のパフォーマンスと効率が改善され、より安定した動作と処理が期待できます。また、すべてのプリセットが再設計され、より完成度の高いトーンに刷新されました。各プリセットにはペアとなるRifferのデモフレーズが用意され、”らしい”フレーズでトーンを確認できます。

ビジュアル面でも新しい5K UIデザインの採用で、高解像度のモニターにも対応。くっきり綺麗なUIで作業中の目の疲れが軽減されるかもしれません。

製品固有のアップデートは以下の通りです。

  • AMPLE GUITAR LP:新しいフィンガースタイルのサンプルライブラリを追加(3.6GBの新規サンプル)
  • AMPLE GUITAR SC:4つのライブラリ全てに、レーキングやスライドFXなどの新しいサンプルを追加
  • AMPLE METAL HELLRAZER:Strummer機能を追加
  • AMPLE METAL ECLIPSE:RifferとStrummerのコード運指が再設計され、他のギター製品との互換性が向上

尚、「AMPLE GUITAR III」以前のバージョンをお持ちの方は、「AMPLE GUITAR 4」へ無償でアップデートいただけます。詳細は以下サポートページをご覧ください。

AMPLE GUITAR 4 公開/無償アップデートについて

さいごに

「Ample Guitar 4」は、Riffer 4の機能強化に加え、エンジン、UI、プリセットが全体的にアップグレードされたことで、より使いやすいギター音源となりました。ぜひチェックしてみてください!

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