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「DTMの入口は着メロ」ソニコン2024最優秀賞”ろじ”氏インタビュー【Reason for Creation】

2025年2月7日 17:00 by hmd

【Reason for Creation】

Reason for Creationは、次世代音楽クリエイターがツクルことを始めた理由について「創作活動」と「日常」の二面から掘り下げていくインタビュー企画です。

今回はSONICWIRE主催の楽曲コンテスト「ソニコン SONICWIRE CONTEST 2024 – 歌モノ編 –」にて、楽曲「プリズム」で最優秀賞を受賞した”ろじ”氏に、ツクルことを始めた理由を伺いました。

「音楽をツクル」を始めたきっかけ

– まずは自己紹介をお願いします。

ろじ:”ろじ”という名前で作曲活動をしています。今はソニコンさんをはじめ、いろんなコンテストに応募して多くの人に知ってもらいたいという思いで活動しています!

▲ろじ氏が直近で公開した、第25回「楽曲コンテストプロセカNEXT」への応募作品「ライトブルー / 初音ミク」のミュージックビデオ。

– 作曲を始めたきっかけを教えて下さい。

ろじ:昔「着メロ」ってあったと思うんですけど、素直に「どうやって作ってるのかな」と思ったことがあって。DAWで打ち込んでみたのがきっかけで、そこからどんどんハマっていきましたね。

始めた頃はフリーのMusic Studio Producerというソフトで打ち込んでいて、そこから有料のSONARを使い始めて、今はStudio Oneを使っています。

– 作曲は独学でされていましたか?

ろじ:そうですね。当時は今よりもHow To的な情報が少なかったんですが、ホームページで自分のオリジナル楽曲のMIDIデータを公開されてる方も結構いたりして。そういう情報を参考にしながら勉強してました。

– ボカロとの出会いを教えて下さい。

ろじ:ちょうど「初音ミク」がリリースされて文化としても盛んになっている時期に、自分もオリジナル曲を作ってみたいなと思うようになって作り始めました。初めてニコニコ動画にオリジナル曲を投稿したときに、結構コメントで反応をもらえて嬉しかったのは今でも覚えています。

– 音楽を作るにあたって影響を受けたアーティストはいますか?

ろじ:ちょうど着メロの打ち込みを始めたくらいの時期に「BUMP OF CHICKEN」さんをよく聴いていました。そこから邦楽ロックを聴き始めて、ゲーム音楽とかアニソンとかいろんなジャンルの音楽にハマっていきました。

– 直近で衝撃を受けた曲はありますか?

ろじ:ちょうど2~3日前にXで見つけた”sabio”さんの「おはなしは続く」という曲があるんですけど、宮舞モカと重音テトが歌唱する楽曲ですごい自分のツボでした!

YouTubeのおすすめで好みの曲と出会うことも多いですが、Xのフォロワーさんのリポストがきっかけで聴いてみたら良いなってなることも多いです。

 

「日常」と「創作活動」の繋がり

▲ろじ氏の制作デスク。広々とした木目調の天板にモニタースピーカーのIK Multimedia「iLoud Micro Monitor」やオーディオインターフェース RME「Fireface UCX」、ヘッドホン AKG「K712PRO」、MIDIキーボード AKAI「MPK mini plus」が整然と配置されている。

– 創作活動とはどのように付き合われてますか?

ろじ:これまでは趣味として創作していましたが、仕事としてもやってみたい思いはずっとあって。最近はコンテストで実績を作りたいと思っていたところだったので、今回ソニコンさんで賞をいただけたのは本当に嬉しかったです。

– 最初にソニコンへ応募されたのはいつですか?

ろじ:「ソニコン – SONICWIRE SONGWRITING CONTEST: SPRING」(2022年)の頃からソニコンの存在自体は知っていましたが、「ソニコンコラボ: -初音ミク Happy 16th Birthday- 編」(2023年)で初めて応募しました。

その前にyamazoさん主催のアレンジコンテストに参加したことがあって、そこに応募したくらいの時期から他のコンテストにもどんどん参加していこうと思うようになりましたね。

▲「ソニコンコラボ: -初音ミク Happy 16th Birthday- 編」にて、ろじ氏がSONICWIRE賞を受賞した「ミライソング / 初音ミク」のミュージックビデオ。

– 今はお仕事と並行して作曲活動をされているんでしょうか?

ろじ:そうですね。最近まではフルタイムで働く傍らで平日にコツコツ作曲しながら、休みの日にまとめて作業していました。今はもっと作曲に注力していきたいなと思うようになって、仕事の比重を減らして作曲に充てられる時間を多く取るようにしています。

– 音楽以外で熱中されていることがあればお伺いしたいです。

ろじ:昔から格闘ゲームが好きで、今は「ストリートファイター6」にハマっています。「ストリートファイター」シリーズは対戦中のBGMもすごくオシャレなものが多くて、特に「ストリートファイターV」の青木征洋さんが作曲されていたメタル系のBGMはいつもかっこいいなと思いながら遊んでました。

最優秀賞受賞作品「プリズム」と今後の展望について

– 「プリズム」制作の流れをお伺いしたいです。

ろじ:「アニソンと邦楽ロックを混ぜたような曲を作りたい」と思って作り始めました。今回は先にコードが思い浮かんできたので、それをDAWで打ち込んでみてアレンジを詰めていって、というような流れで制作していましたね。

– 先日公開した受賞作品の紹介記事で「曲の雰囲気が次々と切り替わっていくところ」を楽曲の推しポイントに挙げていただきました。そのような構想は制作の初期段階からありましたか。

ろじ:最終的にそうなったという感じに近いです。Aメロの後のBメロに苦戦したというのもあって、サビで転調してみたり、結構急な感じもありますが全体的に思いきって作りました。

審査員の方に「意外性があっていいよ」と言っていただけたので、結果的に良かったなって思っています。

– ろじさんにとって音楽を”ツクル理由”は何ですか?

ろじ:そうですね。モチベーションとしては「自分が聴きたい曲を作る」です。世の中に良い曲って本当にいっぱいあるんですけど、聴いていて自分だったらこうしたい!みたいな想いって結構あると思うんですよ。なかなかうまくはいかないんですけど、自分の理想を形にしたいなっていうのはいつも思ってます。

– 今後の展望や目標があれば教えてください。

ろじ:これからも楽曲を投稿していろんな方に知ってもらって、仕事にしてみたいという思いもありますし、自作曲をまとめたアルバムも一回作ってみたいです。なのでよろしくお願いします!

 


ろじ

初音ミク歌唱の楽曲制作をメインに活動中。

00年代くらいのJ-Pop、Rock、アニソンが特に好き。

・「ソニコンコラボ: -初音ミク Happy 16th Birthday- 編」SONICWIRE賞受賞(2023年)

・「ソニコン – SONICWIRE CONTEST 2024 – 歌モノ編 -」最優秀賞受賞(2024年)

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