TOONTRACK『SDX – STOCKHOLM』安定感も順応性も抜群のエクスパンション
TOONTRACKから、ポップスからメタルまで数々のトップアーティストを世に送り出したスウェーデンをがっぷり四つでキャプチャした『SUPERIOR DRUMMER 3』用拡張音源『SDX – STOCKHOLM』が登場。
SUPERIOR DRUMMER 3のコアコンテンツに匹敵する、とにかくナチュラル、とにかく安定感のある万能ドラムサウンドが魅力で、それゆえに音作りの妙をどこまでも楽しめる内容となっています。
スウェディッシュサウンドに限定することなく、オルタナ、R&B、J-Popなどにも死角なく順応し、何年でも使い続けられる可能性を秘めています。
本作の収録スタジオは、実に幅広いジャンルのアーティストが愛用したことで知られる、入り江に面した古い海軍倉庫を改築したRMVスタジオ。ドラムはそのサウンドにスタジオとの相性が如実に現れますが、「奇跡」とも評されるRMVスタジオのデッドな音響のおかげで抜群の安定感とタイトさで収録されることとなりました。
TOONTRACK製品の「売り」である完成度の高いプリセットは計30種類と、必要十分。言うまでもなく、『SUPERIOR DRUMMER 3』のマイクバランスやエフェクト、他パーツとの混合/合体など豊富なカスタマイズ能力を活用すれば、いっそう細部まで徹底的な作り込みが可能です。
スタジオレコーディングで好まれる、バランスのよいドラムセットが5つ収録されていますが(スネアやキック単品のバリエーションはそれ以上)、アクリル製の「Ludwig Vistalite」の透明ボディが目を引きます。
このドラムセットは強くはじけるようなサウンドが特徴で、ロックやポップスでボトムを支えつつ、パンチを上乗せし、楽曲全体を引き締めてくれます。独特でありながら使い勝手のいいキットです。
同梱のMIDIは、パッと聞く限りあくまで基本グルーヴですが、侮るなかれ、こうしたキャプチャMIDIに潜むわずかな揺らぎは、完全ジャストな打ち込みでは得にくい一種の「魂」として機能します。プレビューだけでは感じられない機微ではありますが、他のパートと合わせて鳴らしたときに疾走感や躍動感が大きく向上するのです。
すなわち、ダルマの目入れのごとく、時計のネジを巻くごとく、作った音楽に血を通わせようという時に、、『SDX – STOCKHOLM』は絶好のチョイスとなるでしょう。
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