SONORA CINEMATIC『VERTICALE』、郷愁携えたアップライトピアノの調べ
映像作品用向けの良質なライブラリを得意とするSONORA CINEMATIC社より、KONTAKT PLAYER 7 で動作する、優美な新作アップライトピアノ音源『VERTICALE』が登場。
VERTICALE(ヴェルティカーレ)とは、SONORA CINEMATIC社のオーナーでありKROTOS社のサウンドデザイナーも勤めるAlessandro Mastroianni氏の母国、イタリアにおけるアップライトピアノのこと。
アップライトピアノならではの郷愁を湛えた優美な響きに焦点を当ててキャプチャし、いっそうの没頭性を深める工夫の施された、シンプルでありながら奥深いライブラリです。
ルーム(AKG C414)、リボン(AEA N22)、コンデンサ(NEUMANN K184)、いずれもペアで使用した3つのマイクシグナルのバランスを取り(それだけでも充分ですが)、絶妙に調整された内蔵リバーブとディレイを加えれば、意識の根底に届くような至高の響きが得られます。
近年のサウンドデザインの大きな流行であるIntimate(近接/小規模)なピアノサウンドとして、今のところ随一といってよいでしょう。これだけシンプルな見た目であるにも関わらずです。
ローファイ加工も絶妙。テープを通したサウンドを収録し、デジタルな加工では得られない絶妙なローファイさを手軽に得られるうえに、サチュレーションとビットレート / サンプルレートを調整することができます。単に歪んだり帯域が狭まったり音程が不安定になったりする同種の加工技術と比べ、二度見もとい二度聞きしてしまうほどに圧倒的なリアリティを携えています。帯域を損なうことなくこのサウンドが得られているさまを、ぜひ動画でご確認ください。
各社からアップライトピアノのライブラリが多々リリースされていますが、使い勝手も技術力も個性もバリエーション豊かで、甲乙付け難い。ただただ好みで選んでも良いでしょう。
『ATLAS FLUTES』や『POIESIS CELLO』でもその音への飽くなき探究心を示したSONORA CINEMATIC。ピアノにかけた情熱をご堪能ください。
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