リアルさと拡張性を極限まで追求したピアノ音源『Ivory 3 German D』が登場。
Synthogy社より、ピアノ音源「Ivory II」の後継となる『Ivory 3 German D』がリリースされました。本バージョンから新たに搭載されたエンジンと追加機能のため、新規にレコーディングされたSteinwayのコンサート・グランドピアノ「D-274」を収録しています。
前作でも数々の賞を受賞し、ピアノ音源の定番として確固たる地位を築いた「Ivory」シリーズ。今回のメジャーアップデートによって、どんな機能が追加されたのかを見ていきましょう。
※『Ivory 3 German D』は2023年3月3日現在、macOSでの動作のみをサポートしています。Windowsは近日対応予定です。
演奏の“リアルさ”を追求した「RGBエンジン」を搭載
『Ivory 3 German D』では、音色をエディットするための新たな核となる「RGB(Real-time Gradient Blending)エンジン」を搭載しています。ピアノの挙動を忠実に再現するモデリング技術を融合することで、表現力をよりリアルなものへと昇華させました。
前作にも搭載されていたレゾナンス機能も強化されている他、Hammer Strength(打鍵ハンマーの硬さ)というこれまでにないパラメーターにより、音色の拡張性も進化しています。
またMIDI 2.0のMIDI Velocity Extention(MIDIベロシティ拡張)に対応し、65,536段階のベロシティに合わせた発音を実現。ダイナミクスの変化をより滑らか&リアルに体感できます。
マルチ・マイキングに対応
前作までは単一のマイキングのみでしたが、『Ivory 3 German D』では「クローズ」「ミッド/サイド(M/S)」「アンビエント」のマイキングで収録されており、臨場感溢れるサウンドになっています。
もちろん各マイクの音量バランスも調整可能な他、既に音量バランスが整えられたプリセットも多数収録されています。「Microphones」セクション内のスイッチから、マイクのオン/オフも可能です。
前作でも搭載されていたシンセサイザーのレイヤー機能には、「LA Scoring Strings」シリーズで知られるAudiobro社によるアンサンブル・ストリングスの音色が追加され、高品質なストリングス・ピアノの音色を演奏できます。
ミキシング・デスクで自由にサウンドエディットが可能
新たに搭載された「Desk」セクションでは、各マイクの音量バランスを自由に調整可能な他、各マイクやAUXトラック個別にエフェクトを適用可能です。
トリム、ゲイン、3バンドEQ、コンプレッサー、アンビエンス、コーラス/ディレイなどのエフェクトを備えており、サウンドの迫力感やアンビエンスをとことん作り込みたい方にもおすすめ。もちろん全てのエフェクトをバイパスし、DAW上で使い慣れたプラグインで自由にエフェクト処理することもできます。
余談ですが、コーラスを適用した状態で演奏するだけでも、80年代の音楽でよく登場するようなサウンドになってインスピレーションが湧いてきます。
まとめ
以上、Synthogy社の新作ピアノ音源『Ivory 3 German D』をご紹介しました。
Steinwayの明瞭な音色をフルに活かしてクラシックやピアノソロを演奏するも良し、あらゆるエフェクトを適用してポップな音楽のバッキングとして使用するも良し。
豊富なプリセットによってあらゆるジャンルに柔軟に対応できるポテンシャルの高さと、充実した機能群による飽くことのないエディットの自由度が魅力の音源です。
ちなみに、昨今のJ-POPやボカロ曲などでも耳にするいわゆる「リリースカットピアノ」も、リリース音のオン/オフとリリースタイムの調整で実現可能です。このクオリティの音源をここまで自由に扱えるというのは嬉しいですね。
また前作『Ivory II Grand Pianos』をお持ちの方は、ディスカウントが適用されたお得なアップグレード価格でお買い求めいただけます。
表現力と演奏性が更に向上した『Ivory 3 German D』を、ぜひこの機会にあなたの楽曲に取り入れてみませんか?
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