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【DTM用語集】インストゥルメントトラック・オーディオトラックって?トラックの種類を理解しよう!

2023年1月19日 15:00 by izumi

前回「DTM」「DAW」についてご紹介いたしましたが、今回は「DAW」を操作する上で必ず使用する「トラック」について詳しくご紹介いたします。
そもそも「トラック」とはどんなものなのか、そしてどんな種類があり、それぞれどのように使うのか、音楽制作をする前に理解しておきましょう。

『トラック』とは

DAWの中で楽器の音やデータを記録する場所を指します。録音されたオーディオやデータそのものをトラックと呼ぶこともありますが、今回はDAWの機能としての「トラック」についてご紹介します。
例えばトラック1は「ドラム」、トラック2は「ギター」、トラック3は「ピアノ」・・・のように、どんどん「トラック」を重ねて楽器のパートを増やしていきます。
この状態で再生することで、それぞれのトラックに打ち込まれたデータが同時に演奏され、曲ができあがっていきます。

『トラック』の種類

「トラック」には代表的なもので、ソフトウェア音源とMIDIデータを扱う「インストゥルメントトラック」(MIDIトラック)と、録音、編集などオーディオデータを扱う「オーディオ・トラック」があります。
また、DAW製品によって「コードトラック」「テンポトラック」「オートメーショントラック」など様々なトラックがあります。

『インストゥルメントトラック』とは

ソフトウェア音源やコンピュータに接続した外部音源を演奏するためのデータを扱うトラック。いわゆる「打ち込み」をするためのトラックです。打ち込みには「MIDI」というデータを用い、トラック上で演奏内容をいつでも自由に編集できます。ちなみに「MIDI」データそのものは音を持っておらず、演奏する音階や長さ、音源の機能を操作する情報のみなので、「MIDI」を入力しただけでは音が鳴りません。「MIDI」を用いてソフトウェア音源をコントロールし、演奏します。

『インストゥルメントトラック』でできることって?

マウスやMIDIキーボードを使って打ち込みデータの作成や編集を行い、ソフト音源を再生できます。レコーディングと異なり、あとからでも演奏フレーズを編集できます。また音程や音の強さなどを一音一音細かく編集が可能で、どの音階が鳴っているかも視覚的に確認ができて分かりやすいのが特徴です。

『オーディオトラック』とは

実際の生演奏を録音・再生するトラックで、楽器演奏を録音したり、録音済みのオーディオデータを読み込むトラックです。

『オーディオトラック』でできることって?

ヴォーカルや楽器などの生演奏を録音・編集ができたり、オーディオ素材(サンプルパック等)の編集をすることもできます。
また、「DAW」にはプロが演奏したリズムパターンなどのオーディオ素材が付属することも多く、それらを「DAW」に貼り付けることで楽曲に取り入れることもできます。

『オーディオトラック』のメリット

サンプルパック(オーディオ素材集)を活用することで、MIDIの打ち込みだけでは実現が難しいサウンドを取り入れることができます。自分の演奏を録音することで人間味であったり、生演奏ならではの質感を表現できます。
ただ、オーディオ素材や録音したサウンドはMIDIやソフトウェア音源とは違って、あとから音程や音色などを編集するのは難しいことを覚えておきましょう。

DTMを始めたばかりの方/これから始める方に向けて、「サンプルパック」に収録されたオーディオ素材を並べるだけで簡単に作曲する方法を動画で解説しています。こちらもぜひチェックしてみてください。

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まとめ

実際に弾けない楽器は「インストゥルメントトラック」でMIDIを打ち込み、得意な楽器は「オーディオトラック」で録音してみましょう。また、「オーディオトラック」でサンプルパックの素材を積極的に活用するのも、楽曲制作をスピーディーに進めるコツです。
楽曲内で使用したい音やデータのタイプに合わせて適切なトラックを使い分け、楽曲制作を始めてみましょう。

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