【初心者必見】DTMで最初にやるべきこと2選
DTMは自由な創作活動が実現できる夢のある趣味ですが、多少なりとも技能を必要とする分野であるのもまた確か。それ故に最初の入口でつまずいてしまった方もいるのではないでしょうか?
DTMを始めたはいいものの、何がどうなってるのかさっぱり分からない。バーチャル・シンガー製品をとりあえず買ってみたものの、結局使わずに放置している。様々な方がいらっしゃるかと思います。
今回はそんな方々へ向けて、「とりあえず打ち込んで曲として書き出してみる」ことをゴールに、DTMを始める方が最初に何をすべきかをご紹介します!皆さんのDTMに対するハードルを少しでも低くできたら幸いです。
※本記事は、DAWのインストールなど最小限のセットアップが完了している前提の内容となっております。
DAWの最低限の機能を把握しよう
DTMをやるには欠かせない作曲ソフトこと「DAW」。この記事をご覧になられている方は、既に何らかのDAWをお持ちであることと思います。
でもDAWって見た目もごちゃごちゃしてるし、機能も多すぎて覚えられない…
大丈夫です。筆者もDAWの機能を全部覚えているわけではないですし、正直使わない機能の方が多いとも思っています。何年も同じDAWを使っているベテランでも、DAWの全ての機能を完璧に使いこなせる人はほとんどいません。
「音楽を作ってファイルに書き出す」には、以下の5つの機能さえおさえておけば大丈夫です。実際、普段の制作で使う機能のほとんどを網羅しているといっても良いでしょう。
- 再生/停止などの基本的操作と、テンポや拍子の変更方法
Studio One 5の場合(画像) - ソフト音源の起動方法
Studio One 5の場合(画像) - MIDIノート(音符)を打ち込む/削除する/移動するなどの基本操作
Studio One 5の場合(画像) - 各楽器の音量バランスの調整方法と、ミュート(特定の楽器の音を消す)/ソロ(特定の楽器の音だけを鳴らす)
Studio One 5の場合(画像) - 完成した作品の書き出し方
Studio One 5の場合(画像)
もちろんエフェクトを適用したり、上記では紹介していない「ミックス」を行うことで、よりプロに近いクオリティへと近づきますが、まずは上の5つだけをマスターしましょう!
まずは「DAWの操作に慣れて打ち込みができるようになる」ということが大切です。音楽制作は、音楽理論や様々な楽器、ミックスなど広い知識が求められますが、これらをいきなり全部詰め込むとハードルがかなり高いです。DTMでは「手を動かすこと」が大切なので、どんなに理想と離れた音になってしまってもクオリティは気にせずに進めていきましょう。
色々なソフト音源を起動してどのような音が鳴らせるのか把握し、それらの音を組み合わせて曲を組み上げていく、という感覚を掴んでいけると良いですね。
また、一つのソフト音源の中で複数の音色を鳴らせるものもあります。ソフト音源の中の設定も含めて遠慮なく触ってみた上で、自分の気に入る音色があるかどうか探してみましょう。
未知のことが多く不安かもしれませんが、大体のことは失敗しても後から直せるのがDTMの良いところです。失敗を恐れずにどんどん触ってみましょう!
余裕がある人は、ショートカットキーを覚えておくと作業を効率化できます。以下は代表的な例ですが、こういう時短技を知っておくとよりスマートに制作を進められますよ。ほとんどのDAWでは、メニューにショートカットキーが併記されているので、よく使う機能は覚えていきましょう。
- Ctrl(Command)+ Z
最後の操作を取り消す - Ctrl(Command)+ Y または Ctrl(Command)+ Shift + Z
最後に取り消した動作をやり直す - Ctrl(Command)+ S
作業中のファイルを上書き保存する
※これ、とても大切です。作業内容を失わないように、定期的に実施しましょう。
※DAWやOSによって異なる場合があります。
既存の曲をコピーしてみよう
上記の5つを覚えたら、もうDAWでの打ち込みの基礎はバッチリです。
さらにDTMに慣れるために、まずは既存の楽曲のコピーから始めてみましょう。「オリジナル曲を作るんじゃないの?」と思うかもしれませんが、実は既存曲のコピーはプロでもやっている立派な上達法です。
聞き取れる限りの音を、次の点を意識しながら打ち込んでみましょう。
■楽曲がどういう楽器・展開で構成されているのかを意識する
コピーする曲によって違いますが、自分が好きな曲、自分が作りたいと思う曲がどのような楽器構成や展開で作られているのかを把握しましょう。
例えば筆者が好きな打ち込み系のポップ・ミュージックでは、「ドラム」「ベース」「ギター」「複数のシンセ」「効果音」があれば一通り作ることができます。ドラムがどういうパート(バスドラム、スネア、クラップ、ハイハットなど)で構成されているか、シンセはどういう音が使われているのかといったことが、楽曲の同じ箇所を何度も聴いてコピーするうちに学ぶことができました。
自分が作りたい曲を作るには、どの楽器をどの程度の割合で混ぜれば良いのか、という黄金比をある程度知っておくと、オリジナルの曲を作る時にかなり楽になります。
また耳コピ支援のソフトウェアもありますので、こういったものを活用すると難易度がグッと下がるのではないでしょうか。
■曲の盛り上がりどころでは、どうすれば曲の物足りなさを埋められるかを試行錯誤する
楽曲のコピーをしていると、恐らくほとんどの人が「サビがかなり盛り上がっているのに、自分がコピーした音だと迫力がない。でも足りないものが何かわからない」という問題にぶつかると思います。
これも曲によって違いますが、ストリングス(バイオリンなど)やエレキギター、あるいはハイハットであったり、シンセがピコピコと鳴り続けていることなどが考えられます。そうした音色を後ろで小さめに鳴らしておくだけでも、迫力を増すことができます。
曲の雰囲気を盛り上げるテクニックをこの段階で身につけておくと、オリジナル曲を作る時に抑揚を簡単につけられるようになりますよ!
■分からないことが出てきたら、調べる癖をつける
作業していく中でどうしても分からないことや、「こういう音を鳴らしたいのにどうすれば良いのか分からない」ということも出てきます。
例えば「こもった音が徐々にクリアになっていく効果を適用してみたい」といった時は、「DTM こもった音 徐々にクリアに」のようにインターネットで検索すると、意外と情報が出てきます。同じDAWを使っている人の解説を見つけることができればそのまま簡単に解決できますし、もし他のDAWの情報であれば、ページ内の関連しそうな情報とDAWの名称でさらに検索をかけてみましょう。
例:
- 「DTM こもった音 徐々にクリアに」で検索する
- どうやら 「ローパスフィルターをオートメーションしている」らしい
- 「ローパスフィルター Studio One」「オートメーション Studio One」で検索する
- Studio Oneで「ローパスフィルターをオートメーションする方法」が分かる!
DTMのベテランでも、「あの機能どこにあったっけ?」「この機能、そもそも何?」となって調べることはよくあります。自分の欲しい情報を探すこともDTMのスキルの1つとも言えるので、癖をつけておきましょう。
■こまめにプロジェクトファイルを保存/バックアップする
前述のショートカットキーの欄でもご紹介しましたが、こまめな保存・バックアップはDTMにおいて非常に大切です。保存をせずに作業をしていると、数時間頑張って作った作品が水の泡…ということもあります。
DAWによっては自動バックアップ機能を備えているものもありますが、操作を行ったら都度保存するぐらいがベストです。努力が無駄にならないように、しっかり保存する癖をつけましょう!
まとめ
「DTMで最初にやるべきこと2選」をご紹介しました。特にDTM初心者がやるべきこととしてよく挙げられる楽曲のコピーは、「音楽を作る」ことの勝手がよく分かるようになるので、非常にオススメな技です。
また既に楽器演奏などで音楽経験のある方は、自分の好きなコード進行やフレーズを打ち込んで、楽譜や実際の演奏とは勝手の違う「DAWでの音楽制作」に慣れていきましょう。
最初は覚えることが多いDTMですが、一通り慣れてしまえば制作のハードルがどんどん下がっていきます。慣れた後は「自由な創作活動」が待っていますので、諦めず挑戦してみてください!
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