SONICWIRE

「使えば使うほど新しい発見がある」/OUTPUT社ANALOG STRINGSレビュー(田辺恵二 氏)

2017年3月24日 14:52 by Takamichi Koizumi

古内東子、ゴスペラーズ、ガーデンズ、及川光博、AKB48などJ-POPシーンでご活躍中の作曲家/編曲家/プロデューサーの田辺恵二 氏に、OUTPUT社の最新タイトル『ANALOG STRINGS』のレビューをいただきました。


(田辺恵二 氏)

リバース特化型音源として鮮烈にデビューしたOUTPUT社『REV』はKontaktベースの音源なわけですが、最初のイメージはリバース系だとすると今回も効果音的な感じなのかな?と思っていましたら、デモ動画を見ると普通に演奏している!!そして複雑なレイヤーが組んでありそうな音色。そんな印象を持ったOUTPUTの最新ストリングス音源『ANALOG STRINGS』

使ってみた感想としては、まず、説明書不要の簡単な操作性に驚きます。メインのタブにあるアサイナブルな4つのパラメーターを動かすだけで繊細で複雑な音色を奏でられます。

基本2つのエンジンのサンプルとフィルター、FXを通して音作りがされているようですが、独自のパラメーターとして『rhythm』というタブがあり、ここでボリュームやフィルターを複雑な波形のLFOで変化させると、もうプリセットとは違う新しい音色に出会えます。

そしてもう一点私が気に入った機能の一つとしてほとんどのパラメーターが右クリックでMIDIコントロールチェンジの情報を受けるということです。これ意外に他の音源では制限されていたりするのですがこの『ANALOG STRINGS』では自由にコントロールできます。おすすめのオートメーションは波形の読み出し位置を動かすことによってより複雑な音色変化が得られます。前記の『rhythm』のタブと別に用意されたアルベジェーターと組み合わせると唯一無二な音色が創造できます。

そして最後に、この音源効果音っぽいものもありますが普通に楽器として演奏できるプリセットも多数入っているので、今使っている音源の差し替えでもすぐに使えると思います。サンプルベースながら使えば使うほど新しい発見がある音源です。

『ANALOG STRINGS』の詳細はこちら »
 


プロフィール

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作編曲家 田辺恵二

1991年よりCHARAや古内東子のデビューアルバムに参加
及川光博やゴスペラーズのアルバム、ツアーに音楽監督、作編曲家として参加
以降SMAP 浜崎あゆみ 柴咲コウ 岡本真夜 AKB48 SKE48 に楽曲提供
2002年 2006年 日本レコード大賞金賞受賞(編曲)
現在は作家活動の他ネットTV MCやラジオパーソナリティ等
他分野にも精力的に活動中

オフィシャルブログ:http://lineblog.me/beltane33/
StudioOneをもっとよく知ろうVIDEOS:Youtube

リリース情報

アルスマグナ 「絆ストーリー」
メジャー2ndアルバム「アルス上々↑↑」オリコンウィークリーチャート8位をマークし、2016年を締めくくった2.5次元コスプレダンスユニット、アルスマグナ。2017年は自身初となる上海、香港のアジアツアーで幕を開けた。3/29に発売される彼らの8thシングルはこの春新しいスタートを切るフレッシャーズの背中を後押しする応援歌。3/28の武道館ライブに向けさらに加速する。

カップリング曲「Letter」の編曲を担当


製品情報


ANALOG STRINGS

税込価格 ¥23,889
※2017年3月24日(金)時点