SONICWIRE

#12【超入門】静と動を組み合わせよう!ピアノのフレーズをアレンジ!

2026年4月1日 16:55 by sua

前回の記事では、ドラムのフレーズアレンジの基本的な手法を解説しました。
本記事では、ピアノのフレーズアレンジにおける基本的な手法を解説します。

 

 

1. ピアノのフレーズアレンジ

 

まず、作曲段階で作成したコード進行確認用の基準フレーズを確認しましょう。

基準のフレーズ

 

 
作曲講座ブログ用
 

この基準フレーズを基に、以下のピアノアレンジを行いました。

  • 基準のフレーズを高音域用のピアノフレーズにアレンジ
  • 低音域のピアノフレーズを追加

基準フレーズのピアノアレンジ

 

 
作曲講座ブログ用
 

 

 

実際のピアノ演奏では両手を使うことが一般的です。上記のピアノアレンジは右手(高音域)で演奏するパートにあたるため、続けて左手(低音域)で演奏するパートを追加します。

低音域にフレーズを追加

 

 
作曲講座ブログ用
 

 

 

高音域と低音域のフレーズを合わせることで、広い音域をカバーした表現力豊かなピアノフレーズが出来上がります。

高音域と低音域のフレーズをミックス

 

 

 

次の項目から、コード進行用フレーズからピアノのフレーズにアレンジする具体的な手法を解説します。

 

2. コード進行用トラックの複製

 

まず、コード進行用トラックを複製し、ピアノアレンジ用のトラックを別途追加します。これは、ピアノ以外のアレンジでも元のコード進行トラックを活用できるようにするためです。
 

コード進行用トラックをクリックして選択し、右クリックメニューから「トラックを複製」を選びます。

 
作曲講座ブログ用
 

必要に応じて、複製したトラックの名前を編集してください。今回は分かりやすく「piano」に変更しました。

 

3. ノートの分割

 

ピアノアレンジ用のトラックを用意したら、基準フレーズに対してノートの追加や長さの調整を行い、構成音を鳴らすタイミングや数を増減させます。
 

このとき、ハサミアイコンの分割ツールでノートを分割すると、簡単に音数やタイミングを増やせます。

 
作曲講座ブログ用
 

クオンタイズ値を変更すると、ノートの長さをより細かな単位で編集できます。設定値に迷った場合は、クオンタイズ値「1/16」での作業を推奨します。

 

4. 単音と和音を組み合わせる

 

ピアノフレーズをアレンジする一般的な手法として、構成音を単音で鳴らすパターンと、同時に鳴らして和音の響きを強調するパターンを組み合わせる方法があります。

階段フレーズ

 

例えばデモソングの2小節目は、最初に和音を鳴らしてから「E4→G4→D5」と階段を駆け上がるようなフレーズにアレンジしています。続く3小節目は逆に「G5→E5→B4」と階段を駆け下り、次の小節のコードへ向けて「C5」を挟んで少し駆け上がる構成にしました。

 
作曲講座ブログ用
 

また、コード構成音のみで単音フレーズを作るパターンと、構成音以外の音も交えて単音フレーズを作るパターンを組み合わせる手法もあります。

和音と散らしフレーズ

 

他にも、構成音を1オクターブ上下に移動させて和音を作ったり、4小節目のように階段状ではなく鳴らす順番を散らしたりするパターンが存在します。

 
作曲講座ブログ用
 

今回使用したアレンジ手法は以上です。基本的にはこれらの手法を組み合わせるだけで、よく使われるフレーズのほとんどを作成できます。

単音と和音を複合させた階段フレーズ

 

例えば7小節目は、単音と和音を織り交ぜながら上って下りる、複合的な階段フレーズにしています。

 
作曲講座ブログ用
 

10小節目のフレーズも複雑に見えますが、「2和音→単音→2和音→単音」の散らしフレーズと、上り階段フレーズの繰り返しを組み合わせたパターンです。

 
作曲講座ブログ用
 

今回解説したアレンジ手法を以下にまとめます。これらを自由に組み合わせて、ユニークなピアノフレーズを作ってみてください。

 

  • 単音フレーズと和音フレーズ
  • 階段フレーズと散らしフレーズ
  • 同じ音程と異なる音程

 

5. 単純なフレーズと複雑なフレーズを組み合わせる

 

次に、今回のピアノアレンジでは、基準フレーズを高音域(C4~C6)を担当するフレーズとし、追加で低音域(C2~C4)を担当するフレーズを加えることにしました。

低音域のフレーズを追加

 

 
作曲講座ブログ用
 

高音域と低音域を合わせた全体を見ると複雑に見えますが、低音域には繰り返しのフレーズを多く配置しています。

単純なフレーズと複雑なフレーズの組み合わせ

 

例えば2〜4小節目を確認すると、高音域は和音や階段フレーズが入り混じり、タイミングも一定ではない複雑な構成です。一方、低音域は一定のリズムで「低い音程から高い音程」を繰り返すシンプルな構成になっています。

 
作曲講座ブログ用
 

この「繰り返しの多い単純なフレーズ」と「様々なパターンを組み合わせた複雑なフレーズ」を合わせる手法は、両手を使った実際のピアノ演奏でもよく用いられます。
 

ゆったりしたフレーズ変化と細かなフレーズ変化の組み合わせ

 

5小節目は、次の展開への移行を強調するため、あえて高音域を「和音のみでゆったりとコードが変化するシンプルな階段フレーズ」にし、低音域を「単音で細かく駆け上がる階段フレーズ」にしています。

 

 

単純な構成と複雑な構成、ゆったりとした推移と細かな推移など、相反するアプローチの組み合わせを、ここでは「静と動」の組み合わせと表現します。

静と動のフレーズの組み合わせ

 

曲の展開に応じて「静と動」を担当する音域を切り替えたり、定期的に両方の音域を「動」にして激しさを演出したりすることで、表現力豊かなピアノアレンジが出来上がります。

 
作曲講座ブログ用
 

このように高音域と低音域で「静と動」を組み合わせることで、今回のデモソングのようなピアノフレーズが完成します。

 

 

 

>次の記事:#13【超入門】サウンドに厚みを与えよう!超低音域に全ての楽器を繋ぐベース楽器を追加!

 

次の記事では、サウンドに厚みを与えるためのベース音源の追加とアレンジ手法について解説します。