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#23【超入門】作った曲を公開しよう!完成した曲をオーディオファイルに書き出す方法!

2026年4月1日 11:37 by sua

前回の記事では、残響音をコントロールするリバーブの使い方と調整方法を紹介しました。
今回は、曲作りの仕上げとして、楽曲をオーディオファイルに書き出す「ミックスダウン」の方法を解説します。

 

 

1. ミックスダウンについて

 

ミックスダウンとは、マルチトラックで制作した複数の音源を、ステレオなどの少ないチャンネル数にまとめ、オーディオファイルとして書き出す処理です。
 

ボリュームやパン、エフェクトなどのバランス調整が終わったら、最後の工程としてオーディオファイルに書き出します。これにより、制作した曲をそのまま公開したり、動画などのメディアと組み合わせて使用できるようになります。

 

2. クリッピングの確認

 

オーディオファイルに書き出す前に、制作した曲を最初から再生します。マスターチャンネルにクリッピング(音割れ)アラートが点灯しないか確認してください。

 
作曲講座ブログ用
 

アラートが点灯した場合は「VOCALOID6 Editor」と「Cubase LE」の両方で、オートメーショントラックやエフェクトなどのパラメータを見直してください。

 

  • 各トラックのボリュームとパンのバランス調整
  • リミッターを掛けて出力音量を下げる
  • ダイナミクスなど、音量に影響するオートメーショントラックのカーブを見直す

 

 

3. サイクル設定

 

クリッピングが発生していないことを確認したら、オーディオファイルとして書き出す範囲を指定します。この指定には「サイクル設定」を使用します。
 

小節が表示されているルーラーの上部をドラッグし、設定した範囲をクリックするとサイクル設定が有効になります。設定後に再生すると、その範囲がループ再生されます。

 
作曲講座ブログ用
 

 

4. オーディオミックスダウンの設定

 

サイクル設定後、ファイルメニューから「オーディオミックスダウン」を選択します。

 
作曲講座ブログ用
 

書き出し設定パネルが表示されます。ファイル名や保存先、ファイルフォーマットなどのオプションを設定し「オーディオを書き出し」を実行してください。
 

基本的には、下図の2箇所の設定項目を確認すれば問題ありません。

 
作曲講座ブログ用
 

デフォルトのファイルフォーマットはWaveに設定されています。「Cubase LE」では、他のフォーマットで書き出すことも可能です。
 

おすすめのフォーマットは以下の通りです。

 

  • Wave: 原音に忠実な非圧縮方式
  • MPEG 1 Layer 3: 普及率と互換性が最も高い非可逆圧縮方式

Waveフォーマットについて

 

Waveフォーマットは、原音に忠実な出力が可能な、最も基本的な非圧縮フォーマットです。フォーマット選びに迷った際は、まずWaveフォーマットで書き出してください。ただし、非圧縮のためデータサイズは大きくなります。
 

用途に応じてサンプリングレートとビット解像度を設定します。おすすめ設定は以下の通りです。

 

  • サンプリングレート: 48kHz
  • ビット解像度: 24bit

 

48kHz/24bitは、動画編集などの加工を想定した基本設定です。加工せずにそのまま配信したり、試聴用に保存したりする場合は、44.1kHz/16bitを推奨します。

 

MPEG 1 Layer 3(mp3)フォーマットについて

 

MPEG 1 Layer 3(mp3)フォーマットは、多くのプラットフォームで再生できる互換性の高い非可逆圧縮フォーマットです。圧縮形式のため、データサイズを約1/10に抑えられます。音質は劣化しますが、曲の印象が変わるほどではありません。構成の確認や、ブログ等での手軽な試聴用途として非常に優秀です。
 

用途に応じてサンプリングレートとビットレートを設定します。おすすめ設定は以下の通りです。

 

  • サンプリングレート: 44.1kHz
  • ビットレート: 192kbps

 

mp3で書き出したファイルは、元の非圧縮の音質に復元できません。このように元の音質に戻せない圧縮方式を「非可逆圧縮」と呼びます。

 

5. 作った曲を公開しよう!

 

書き出し処理が完了すると、保存先フォルダに指定フォーマットのオーディオファイルが保存されます。
 

このファイルを使うことで、音声データとしてそのまま公開したり、動画と組み合わせてSNSに投稿したりできます。

 

 

制作した曲を他の人に聴いてもらうことは、次の曲作りへのモチベーションに繋がります。曲を作り続けて様々な気づきを得ることが、クリエイターとしての成長に不可欠です。クオリティや長さを気にせず、雰囲気が伝わる短い曲からでも、どんどん作って公開してみてください。
 

本記事で基本的な曲作りの流れとソフトウェアの使い方の解説は終了です。次回は、作業効率を上げるテクニックを紹介して本連載を締めくくります。

 

>次の記事:#24【超入門】曲作りのスピードを上げよう!作業効率を上げる方法!

 

次の記事では、曲作りのスピードをアップさせる作業効率化の方法を紹介します。