SONICWIRE

#15【超入門】装飾フレーズで遊ぼう!ディレイ効果で飾るグロッケン音源を追加!

2026年4月1日 19:27 by sua

前回の記事では、コードを補強するハーモニー用サブ楽器として、ストリングス音源を追加する手法を解説しました。
本記事では、グロッケン音源を使った装飾フレーズの追加について解説します。

 

 

1. 装飾フレーズの追加

 

装飾フレーズは、楽曲の主要な流れを担う要素ではありません。しかし、ちょっとしたアクセントとしてさり気なく取り入れることで、楽曲に華やかさや情緒、リズムの多様性など、個性的な彩りを加える重要な要素になります。
 

リズム、メロディ、ハーモニーの3大要素が完成し、楽曲全体の雰囲気や方向性が固まったら、ぜひ装飾フレーズの追加を検討してみてください。
 

今回のデモソングでは、高音域「C6~C7」にグロッケン(鉄琴)の煌びやかな音を装飾フレーズとして取り入れました。

 
作曲講座ブログ用
 

 

上図の通り、グロッケン用トラックのフレーズは1つの音程を伸ばしているだけです。本来ならノートの頭で1回音が鳴って終わります。しかし、今回使用した音色「Glowing Bright」には、最初からディレイ(音を遅延させ、やまびこのように繰り返す)効果が含まれています。そのため、簡単な打ち込みだけで装飾フレーズらしいユニークな響きを作ることができます。

 

2. 装飾フレーズ用トラックを追加

 

実際に装飾フレーズを追加する作業手順を解説します。基本的な流れはベース音源やストリングス音源を追加した時と同じです。

コード進行用トラックを複製

 

今回も、コード進行用トラックを複製し、ミュートツールで使用するノートのみを残す手法で制作します。まずはコード進行用トラックを複製してください。

 
作曲講座ブログ用
 

装飾フレーズ用の音源を追加

 

次に、「HALion Sonic」の空きスロットに装飾フレーズ用の音色を追加します。今回はディレイ効果が含まれている「Glowing Bright」を使用します。

 
作曲講座ブログ用
 

装飾フレーズ用トラックの出力チャンネルを変更する

 

最後に、装飾フレーズ用トラックの出力チャンネルを、「Glowing Bright」を追加したチャンネルに変更します。

 
作曲講座ブログ用
 

これで装飾フレーズを制作する準備が整いました。

 

3. 装飾フレーズのアレンジ

 

装飾フレーズは、使用する音色やエフェクトによってアレンジ手法が変わります。明確な正解はありませんが、これまで解説したリズムやハーモニーのフレーズアレンジ手法をそのまま適用することも可能です。

 
今回のアレンジでもミュートツールを使い、コード構成音の中から1つの音だけを鳴らすようにしました。「Glowing Bright」のユニークな効果が、楽曲全体を通して繰り返し鳴り続ける構成になっています。

 
作曲講座ブログ用
 

通常、このような面白い効果を生み出すには、様々なエフェクトプラグインを駆使して音作りをする必要があります。しかし、「Cubase LE」に付属する音源の中には、「Glowing Bright」のように選ぶだけで簡単にユニークな効果を得られるものが多数収録されています。

 
装飾フレーズの追加は、アレンジ作業の中で一番遊べるパートです。今回のように楽曲全体で繰り返し鳴らすだけでなく、小節やセクションの切り替わりなど「ここぞ」というポイントで部分的に使う手法もあります。複数の音色を組み合わせるなど、楽曲の雰囲気を壊さない範囲で色々と試し、さりげなく印象に残るフレーズを作ってみてください。
 

 

4. 伴奏全体のアレンジ前とアレンジ後の比較

 

装飾フレーズの追加により、伴奏のアレンジ作業が完了しました。改めて、作曲段階の骨組み状態とアレンジ後の楽曲を比較してみましょう。

アレンジ前(リズム、メロディ、コードの基本フレーズのみ)

 

 

アレンジ後(メイン楽器、サブ楽器のフレーズアレンジ)

 

 

アレンジ前と後では、別の曲のように大きく変化したことが分かります。
 

もちろんこれで完成とせず、楽器数を増やしたりフレーズのアレンジを突き詰めたりすることで、さらに表現力豊かな楽曲に仕上げることも可能です。
 

完成させることが何よりも大事!

 

しかし、曲作りにおいて最も重要なのは完成させることです。モノ作りは突き詰めればいくらでもブラッシュアップに時間をかけられます。逆に言えば、「終わらせる」ことを意識しないといつまでも完成せず、そのままお蔵入りになってしまう可能性があります。
 

気になる点があったとしても、まずはデモレベルで構いません。曲を終わらせることを意識して、アレンジ作業を進めることを推奨します。

 

>次の記事:#16【超入門】歌声の表情を自在に操ろう!パラメータ操作で歌い方を調整する方法!

 

次の記事では、「Piapro Studio NT2」のオートメーショントラックを使った歌声の調整方法を解説します。