pppからmpまでに特化、『MAX RICHTER PIANO』の美しい響きに耽溺すべし
SRM SOUNDS『MAX RICHTER PIANO』
ピアニスト、作曲家としてソロの演奏活動、映画/演劇、バレエなど幅広い分野で活躍するMax Richter氏。
『MAX RICHTER PIANO』は、彼が楽曲制作に際して全幅の信頼を寄せるSTEINWAY SPIRIO R D 274 コンサートグランドを、彼自身が没頭できる形で収録したKONTAKT PLAYER対応のピアノライブラリーです。
何をおいても最大の魅力は、彼の創作にも通ずる「静けさ」。
pppからmpまでの柔らかいタッチに限定し、Song Athletics社の協力のもと外部ノイズを室内から徹底排除した空間で厳選されたマイクを用いて収録。このライブラリーは、近年のintimacy(近距離感、私小説感を意味する)ブームの「遂に正解が出た」と言って過言でない極上のピアノサウンドを提供します。
ピアノアンビエントやノクターンを主戦場とするクリエイターには胸を張っておすすめできます!
- メーカー:SRM SOUNDS
- カテゴリ:ソフト音源
OPENとCLOSED
明瞭さ、ダイナミックレンジの広さ、あるいは加工手法を追求したピアノ音源は多々ありますが、静けさとその副産物たる長い余韻を特徴としたライブラリーは他にありません。
2種類のインストゥルメントのうち『Piano Open』は、ピアノの屋根を開け、定石通りの方法で収録したもの。距離感と質感の異なる3種類のマイクシグナルを自由に混ぜ合わせられますがデフォルトのバランスが格別。そこに控えめなリバーブとアクションノイズが加わり、穏やかで妙なる響きが紡がれてゆきます。
『Piano Open』が陰陽の陽だとすれば、もう一方の『Piano Closed』は陰にあたるインストゥルメント。ピアノの屋根を閉じ、カバーをかけ、ピアノの底側を狙ったマイクを使用したほかインターフェース上はほぼ同構成。Openと微妙に異なるマイクセットを採用し、こちらも3系統のバランスを取ることで、一層ディープで内省的なサウンドが得られます。
シンプルさは薄っぺらさと同じからず
インターフェースはごくシンプルで最低限必要なものが備わっているのみ。しかしながら環境、録音設備、そしてサンプルの微調整が完璧になされた『MAX RICHTER PIANO』においては、シグナル同士が相殺し合うことなど当然なく、ピアノの、特に弱音の持つ芸術的ともいえる美しさがぞんぶんに発揮されることになります。
そうした高解像度のサウンドに囲まれたなら、平和で穏やかな音楽からシリアスで神妙な音楽まで、聴衆はもちろん演奏者自身までもが完全に魅了されるでしょう。
2024年内リリース特価。入手はお早めに!
folder SONICWIREニュース, クリプトンDTMニュース, ピアノ音源
label Max Richter, SRM SOUNDS, アンビエント, グランド・ピアノ