【音楽配信Tips】アーティストが配信売上でマネタイズするには
1.記事概要
アーティスト個人がSpotifyやApple Musicなどの配信サービスで楽曲を配信するには、楽曲を各配信サービスへ供給するディストリビューションサービス(通称ディストリビューター)の利用が必要です。
本記事では、当社運営の『ROUTER.FM』含む代表的なディストリビューションサービスの配信登録プランを比較し、「配信売上でマネタイズをする」という目線から、クリエイター別のおすすめプランをご紹介します。
2.音楽配信にかかる費用と還元率
配信登録費用と更新費用
ディストリビューターの利用には、「配信登録費用」や「年会費などの更新費用」のどちらか、もしくは両方が必要です。
配信登録費用はシングル1曲で1000-1500円程度、更新費用は配信登録費用と同額であることが一般的です。
還元率
本記事での還元率は、配信事業者からディストリビューターが受領する配信売上の内、クリエイターへお支払いする際の還元率を意味します。
また、還元率は、配信登録や配信の維持にかかる費用が高額なほど高く設定されることが多く、還元率が低い代わりに配信登録費用・更新費用が無料というサービスも存在します。
3.代表的なディストリビューターの紹介
本項では、主要な3つのプラン(「年額契約型」、「払いきり型」、「配信無料型」)について、代表的な3つのディストリビューターの設定金額を例にご紹介します。
1.年額契約型(T社)
還元率:100%※
必要経費:配信登録費用+更新費用(1~3年ごと)
シングル1曲 1,551円(税込)
アルバム1枚 5,225円(税込)
※条件により100%ではない場合があります。
2.払いきり型(ROUTER.FM)
還元率:80%
必要経費:配信登録費用
シングル1曲 1,380円(税込)
EP(~5曲) 2,980円(税込)
アルバム1枚 4,600円(税込)
3.配信無料型(B社)
還元率:70%※
必要経費:なし
※ダウンロード販売での還元率は83%ですが、記事内での表記はストリーミング収益の還元率70%に統一しております。
シングル1曲配信時の必要経費と還元率
4.収支比較
シングル3曲、アルバム1枚配信時の配信売上と配信期間を設定し、実際の配信を想定した収支比較を行いました。
※収支額=クリエイターロイヤリティ(配信売上×還元率)-配信必要経費
1年間の配信売上が10万円の場合
→最初の1年だけで考えると、100%還元の年額契約型がマネタイズを最大化できるプランです。
10年間の配信売上が10万円の場合
※
※1年間の更新費用10年分で算出。
→長く配信を続けたり、配信売上がどのくらい上がるか不透明な場合などでは、払いきり型がマネタイズを最大化できるプランと言えそうです。一方、年額契約型は更新費用が10年間分発生するため、収支額が1220円と大幅に減少します。
収支額の推移
以下のグラフは、アルバム2枚、シングル3曲を配信している場合の収支額推移の一例です。
「払いきり型」や「配信無料型」の収支額は、配信売上とともに緩やかに上昇していくのに対し、「年額契約型」の収支額は、3年目をピークに減少しています。
5.まとめ「配信売上でマネタイズするには」
音楽配信売上でマネタイズするには、還元率だけでなく配信売上や配信期間を考慮し、自分の配信スタイルに適したディストリビューターを選択することが重要です。
『クリエイター別おすすめ配信登録プラン』
・とにかく無料で配信をしたい。→配信無料型
・年会費はかけず、還元率を高く保ちたい。→払いきり型
・長期間に渡り安定した配信売上が見込める。→年額契約型
払いきり型ディストリビューションサービスなら「ROUTER.FM」
クリプトン・フューチャー・メディア株式会社が運営する、独立系ミュージシャン向けの楽曲配信流通サービス。ユーザーはウェブ上の簡単な手続きだけで、Apple Music/Spotify/AWA/LINE MUSIC/YouTube Musicなど、日本国内のみならず中国を含む世界の主要音楽サービスでの配信を実現できる。利用料金は、1曲のシングル配信が 1,380 円(税込)、5曲までのEPで2,980 円(税込)、6曲以上のアルバム配信が4,600円(税込)。次年度以降の年会費が発生しないため、一度の登録で半永久的に配信することができる。またハイレゾ音源の配信にも対応している。
▼ROUTER.FM公式サイト:https://router.fm/