【リリースノート抜粋】KONTAKT 7 の新機能や注意点まとめ
先日Native Instruments社より、サンプラープラグイン「KONTAKT 7」及び無償版の「KONTAKT 7 PLAYER」がリリースされました。
本アップデートの更新履歴から、KONTAKT 7 の新機能についてご紹介します。
KONTAKT 7 の主要なアップデート内容は、新しいライブラリブラウザと高画素密度モニターなどHiDPI環境への対応の2点です。
画像の通り、新しいライブラリブラウザは KOMPLETE KONTROL のような使用感で、テキスト検索機能も向上しています。特に、パッチ毎にサウンドプレビューが可能となっており、新しい製品を導入した際には嬉しい機能です。
従来の表示方法も残されており、これまでの KONTAKT の操作感に慣れている方も違和感なく使用することができます。
HiDPI環境への対応は、iMacや4Kモニタを使用していたDTMerには待望の機能です。前述のような一部の環境で、「操作画面が小さくて見え辛い」という不満を解消しています。
Native Instruments はこのために「Native UI」という新しいUI言語を開発中です。「Native UI」は現在も開発中のため、まだ一部のNative Instruments製ライブラリにのみ実装されていますが、今後多くのライブラリが対応していくものと思われます。
今後、画面サイズが自由に変更できるようになると嬉しいですね!
注意点として、[Database] タブが削除されてしまったため、KONTAKT PLAYER 非対応ライブラリなどを管理していた方はNative Instruments社サポートページで紹介されている新ブラウザでの管理への移行を検討する必要があります。
また、上記サポートページでも紹介されている通り、KONTAKT 5.0 以前に作成されたパッチはブラウザに表示されないため、Batch re-save を実行する必要があります。「Batch re-save」では、ライブラリフォルダ内の「Instruments」「Multis」フォルダの内容を書き換えてしまいます。これらのフォルダをzip圧縮しておけば書き換えられる心配がないので、zip圧縮の上バックアップしておくと安心です。
その他に「劇的に負荷が少なくなる」といった革新的な更新は見られないものの、音源を使う側/作る側の双方に「地味に嬉しい」アップデートが施されている印象です。
動作条件は Windows10 以上(DirectX 11.1)、Mac は macOS 10.15 以上と引き上げられていますが、これまでの KONTAKT と同様に旧バージョンとの共存インストールが可能ですので、一度試してみてはいかがでしょうか?
尚、インストールはNative Access 2が推奨されておりますので、まだNative Accessもアップデートされていない方は、併せてアップデートしてください。
無償版 KONTAKT PLAYER 対応製品(ソフト音源カテゴリ)
KONTAKT 5 PLAYER 対応製品一覧 KONTAKT 6 PLAYER 対応製品一覧
有償版 KONTAKT 対応製品(サンプルパックカテゴリ)
KONTAKT 5 対応製品一覧 KONTAKT 6 対応製品一覧
バージョン 7.0.11 2022-09-27
新しいHiDPIブラウザー、HiDPIインターフェース付きファクトリーライブラリー2、新しいFX、UXの改善。
- 追加
- 新しいHiDPI対応のライブラリブラウザー。グローバルテキスト検索、タグ、ブランド、プロパティによるフィルタリング、お気に入りプリセット、KONTAKT PLAYER非対応ライブラリのインポートが可能。
- 新しいエフェクト「Psyche Delay」を追加。
- 新しいエフェクト「Ring Modulator」を追加。
- 新しいMIDIラーン・メカニズムをオートメーション・タブに導入。
- LFOフェーズを設定するためのKSPエンジン・パラメーター「$ENGINE_PAR_LFO_PHASE」。
- 32ステップモジュレーターのKSPバインディング。
- 削除
- 新しいブラウザーの実装により、データベース・タブを削除。
- 変更
- Macの最小サポートOSが macOS 10.15 Catalina に。※macOS 10.14以前はインストールできません。
- [Locate Libraries] ボタンを [Manage Libraries] に変更。ライブラリの階層を指定する方法が Native Access からのみとなりました。
- 改善
- 最小化ビューのユーザー・エクスペリエンスを改善。
- 仮想キーボードにオクターブ番号を表示。
- 「Saving Instrument」 ダイアログで、[Absolute sample paths] オプションはデフォルトで無効化され、保持しないように。
- 宣言されたユーザーゾーンの最大数が1024に。
- エキスパートタブのコンテキストメニューから、新しい空のグループを作成することができるように。
- 「Mapping Editor」で空のユーザーゾーンを非表示にできるように。
- KSPスクリプトのエラーと警告が、より有益で一貫したものに。
- KSPの「ui_mouse_area」が、[Control/Alt] および [Shift] キーの制御パラメータに応答するように。
- 修正
- HiDPI が有効な場合、KONTAKTプラグイン・ウィンドウが小さくなる問題を修正。
- Reaper で KONTAKT マルチ出力を選択した場合、ステレオチャンネルではなくモノチャンネルを作成する不具合を修正。
- 特定のサードパーティー・ライブラリーを使用すると、Cubase がクラッシュする不具合を修正。
- グループ出力がスナップショットで保存されない不具合を修正。
- 特殊文字を表示しようとすると、KONTAKT がクラッシュする不具合を修正。
- [Edit all buses] が、すべてのセンドエフェクト・パラメーターに適用されない不具合を修正。
- [Load file] ダイアログが間違ったファイル拡張子を表示することがある不具合を修正。
- ゾーンオートマッピングの数値がシングルキーに設定されると、ルートノートが設定されない不具合を修正。
- 「Tape Saturator」が192khz以上のサンプルレートで信号をカットしてしまう不具合を修正。
- 出力セクションのバッチ作成で、ステレオの代わりにサラウンドチャンネルが作成される不具合を修正。
- KSPでウェーブテーブル・パラメーターを強制的に範囲外にすると、クラッシュする不具合を修正。
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