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【無料で体験!】BOGREN DIGITALのIRデモパックで、世界基準のギター・トーンを鳴らしてみよう!

2022年10月14日 20:10 by iro

お気に入りのアンプシミュレータでいい感じのハイゲイン・サウンドがキマったものの、いざミックスとなるとどうやって他のトラックに馴染ませたらいいの?と首をひねる・・・そんな、宅録ギタリストの皆さんに朗報です。

メタル界のトッププロデューサーJens Bogren 率いる、BOGREN DIGITALのギター用IRパック各製品の中からキャビネットIRを6個抜粋した『IR PREVIEW PACK』が無料公開しました!あなたも聴いたことがあるかもしれないアーティストの作品で使用されたキャビネットのサウンドを無料で体験してみましょう。以下、簡単なIRの説明を挟むので、御託はいいから早く使いたいせっかちさんは「■ 『IR PREVIEW PACK』を無料で手に入れよう」の項からどうぞ。

そもそもIRって?

最近ギター界隈でも耳にすることが増えてきた「IR」は、Impluse Response(インパルス・レスポンス)といい、空間に流した特殊な音声信号を録音してその場の音響特性をファイル化したものです。DTM業界では、有名なコンサートホールや教会、洞窟などいろいろな場所の残響成分をIR化して適用するIRリバーブが有名です。

ギターで使用されるIRは、もっぱらギターアンプのキャビネットをデータ化したものがほとんどです。お気に入りのアップヘッドやプリアンプからIRに通すことで、実際にそのキャビネットやスピーカーユニットで鳴らした音を再現できるようになります。「キャビネット・シミュレーター」や「IRローダー」と呼ばれるものでIRを読みこみ使用することが一般的で、IRローダーはDAW上で使用するエフェクト・プラグインはもちろん、PCと接続して中身を入れ替えられるフットペダル型もあります。

BOGREN DIGITAL のIR

多くのギター用IRは、まさにそのキャビネットそのもののサウンドを得られる「クリーン」かつ「生」のトーンがキャプチャされています。それに対してBOGREN DIGITAL のIRは、高密度なメタル・ミックスの中で他のパートにフィットするサウンドになるように音楽的に「設計」されたもの。キャビネットはもちろん、セットするマイク、プリアンプ、マイクブレンド、EQ など、Jens 達が普段の制作で使用するエフェクト・チェーンを経たトーンを収録しています。Jens は、これまで手掛けてきたアーティストたちの作品制作時のセッションを使用して、IRを磨き上げました。ギターに限らずですが、ソロで鳴らして素晴らしいサウンドであっても、ミックスでうまく機能するとは限りません。

『IR PREVIEW PACK』を無料で手に入れよう

↓の製品ページから『IR PREVIEW PACK』を“0円”で購入し、zip ファイルをダウンロードして解凍します。解凍したフォルダ内にあるwav ファイルがIRデータです。

無料で試せるメタルギター用IRパック
税込価格 ¥0
  • メーカー:BOGREN DIGITAL
  • カテゴリ:サンプルパック

IRを使ってみよう!

IR の使い方は様々ですが、今回は2通りの使用方法をご紹介します。

DAW 搭載のアンプシミュレーターで使う

最近は、ほとんどのDAW 製品にアンプシミュレータ―・プラグインが収録されています。例えば、Presonus 社『Studio One』には、エフェクト・プラグインとして「Ampire」というアンプシミュレータがあります。「Ampire」はアンプヘッドとキャビネットを個別に選択可能で、IRを最大3つ読み込んでミックス可能な「User Cabinet」を使ってIRを読み込みます。

まず、「Ampire」画面上部のCabinet 欄でUser Cabinetを選択します。

Stage画面を表示させるとStage画面右側に、IRをロードする3つのスロットが表示されます。いずれかの”+”をクリックして『IR PREVIEW PACK』のIR(wavファイル)を読み込んだら準備完了、アンプのゲインやトーンを調整して弾いてみましょう!

今回は「Ampire」の例をご紹介しましたが、キャビネットをバイパス(もしくはOFF)できれば他のアンプシミュレータでもOKです!アンプシミュレータにIRの読み込み機能がない場合は、次の方法を参考にしてIRローダーを使ってみましょう。

好きなアンプシミュレーターと組み合わせる

アンプシミュレータとIRを組み合わせる場合、アンプシミュレータがIRを読み込み可能である必要があります。しかしながら、フリーで公開されているプラグインは、外部IRの読み込みが機能制限されていることが少なくありません。その場合は、無料で公開されているIRローダーを使いましょう。

フリーで公開されているIRローダーも色々とあります。今回は、BOGREN DIGITAL のスタッフが教えてくれたオススメIRローダー、STL Tones「NadIR」を使います。

「NadIR」は、STL Tones社が無料で公開している「Ignite – Emissary Bundle」というプラグインバンドルに収録されています。BOGREN DIGITAL のスタッフ曰く、読み込んだIRに対するプラグイン側の色付けが少ないそうです。以下のSTL Tones社WEBサイト内「Ignite – Emissary Bundle」ページにて、[Buy Now $0]ボタンからダウンロード/インストールしましょう(注:Email アドレスを登録すると、ダウンロードリンクがメールで送られてきます)。

Ignite – Emissary Bundle ページ(STL Tones社WEBサイト)

「NadIR」を起動すると、2つのIRをミックスして使えるようになっています。左側のフェーダー下にある[S](ソロ)ボタンをクリックして、左側のブラウザで選択したIRのみ有効にします。

左側のブラウザ内にあるフォルダのアイコンをクリックすると、エクスプローラ / Finder ウィンドウが開くので、『IR PREVIEW PACK』のIRを保存しているディレクトリを選択します。

選択したディレクトリ内のIRがブラウザに一覧されるので、好きなIRを選んで使ってみましょう(『IR PREVIEW PACK』の中は、抜粋元の製品ごとにディレクトリが分かれているので、予め1つのディレクトリの中にIRを集めておくと便利です)。

例として、フリーのアンプシミュレータの中でも使用しているユーザーが多そうな「AMPLITUBE 5 CS」との組み合わせ方を見てみましょう。まず、DAW内のギターもしくはギター音源のトラックに、「AMPLITUBE 5 CS」 > 「NadIR」の順でインサートします。

この状態では「AMPLITUBE 5 CS」と「NadIR」両方のキャビネットを通っているので、「AMPLITUBE 5 CS」画面のチェイン内にあるキャビネット・アイコンを右クリック > “Bypass”を選択します。「AMPLITUBE 5 CS」からはアンプヘッド直のサウンドが出力され、「NadIR」のキャビネットのみ通過するようになります。他のアンプシミュレーターでもキャビネットはバイパスしましょう。「NadIR」でIRを選択して弾いてみましょう!

(注:キャビネットをバイパスすると、セッティングによってはアンプヘッド直の耳に痛い音が大音量で鳴ってしまいます。必ずどちらかのキャビネットが有効になっていることを確認しましょう)

Twitter 本文では動画を2個掲載していますので、是非Twitter上でご覧ください。

動画視聴ツイートはこちら

まとめ

ギタリストの皆さんにはいわずもがなですが、ギターの音作りはアンプのゲインやトーン、エフェクターだけではなく、キャビネットだけでも随分と音が変わることを体感いただけましたか?IRも沼要素が強いので、集め始めると止まらなくなるかもしれません。BOGREN DIGITAL のIRは、ミックス時に一番効果が発揮されるように作られているので、是非ドラムなど他のトラックと併せて試してみてください。

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