ボカロP “cosMo@暴走P”さん に聞く!大人気曲のボーカルトラックに使用しているプラグイン・エフェクトと、ソフトウェア音源、その設定をご紹介。
音楽制作の中で、ボーカルやコーラスといった”声”に挿すエフェクトというのは非常に重要です。エフェクト1つで音量や音像、距離感などの聴こえ方が大きく変わってくるため、楽曲の世界を形作るのに欠かせない大きな構成要素となります。
さらにこの企画では、次のクリエイターさんをご紹介で繋いでいくバトン方式を採用。次回はどなたが担当されるのか、、、是非そちらにもご期待ください!
今回 cosMo@暴走Pさんには、そんな「マジカルミライ 2021」テーマソングの「初音天地開闢神話」を題材に、使用されているプラグイン・エフェクト、ソフトウェア音源について教えていただきました!cosMo@暴走Pさんならではの「早口」な歌詞パートの調整についてもお答えいただいています。是非最後までご覧ください!
Waves – 『DEESSER』
ディエッサーです。主に子音の高音が耳にキツい時に緩和する目的で使います。
サ行(特にし・す)・つ・ち等の高音が気になるときは大体これで抑えます。
Waves – 『C1 COMPRESSOR』
コンプレッサーです。ボーカルのアタック感を強めるために使います。
Waves – 『TRUEVERB』
リバーブです。ボーカルのマイクからの距離・空気感を調整します。
SONAR付属ディレイ「Sonitus:delay」
うっすらかけて声の迫力を補ったり・リバーブの補佐的に使ったり用途は様々です。
SONAR付属EQ「Sonitus:equalizer」
普通のEQです。音のキャラクターを作ります。
SONAR付属モジュレーター「Sonitus:modulator」
SONAR付属マルチバンドコンプ「Sonitus:multiband」
ボーカル全体の音量を整えるのに使います。
XLN Audio – 「Addictive Drums 2」
ドラム音源です。短時間で良い感じの音を作れるので「初音天地開闢神話」を制作した当時(2021年)はよく使っていました。
最近は純粋なバンドサウンドをあまり作らないので使用頻度は減っています。
Music Lab – 『REAL STRAT 5』
エレキギター音源です。ギターは弾けないので打ち込みです。
奏法の豊富さや、弾く弦・抑えるフレット・ピックポジションを細かく指定できる点が気に入っています。
今回の「初音天地開闢神話」では使用していませんが、メタルのリフ等重いニュアンスが欲しいときは同社のソフトウェア音源『REAL LPC 5』を使っています。
MUSIC LAB『REAL STRAT 5』製品ページ ≫
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Synthogy – 「Ivory II」
ピアノ音源です。特にこだわりはないのですが昔から使い続けています。
Spectrasonics – 「Trilian」
ベース音源です。シンセベース・ウッドベース・エレキベース等、一通り網羅しているので重宝しています。
Heavyocity – 『DAMAGE』
Native Instruments – 「Guitar Rig 5」
ギターやベースを挿す実際のアンプの代わりとなるプラグインです。「初音天地開闢神話」を制作当時(2021年)はGuitar Rig「5」でしたが現在は「6」を使っています。
もともと使いやすいプラグインでしたが、6になってプリセットやエフェクターの種類が増えさらに使いやすくなったと思います。
ミックス以降の過程では悩まなくて済むように、前段階の音作りに重点を置いて制作しています。
あとは早口なボーカルになることが多いので、ちゃんと聞こえるように過剰なくらいボーカル最優先でミックスします。
次のクリエイターバトン企画にも是非ご期待ください!
第11弾 ≪ Dios/シグナルPさん |
第13弾 準備中 ≫ |
cosMo@暴走P
2007年頃より動画サイト・SNS上で人気を博し、以降現在に至るまでゲームやアニメ、CDアルバムなど各種コンテンツへの楽曲制作を中心に作詞・作曲家として活動を行う。
音楽ゲームが好きで音楽制作を志したという自らのバックグラウンドを生かし、近年は音楽ゲームに多数楽曲を提供している。
楽曲作りに付随しイラストや動画制作も手がける。
folder NEWS, SONICWIREニュース, インタビュー/レビュー, クリプトンDTMニュース, ソフト音源, プラグイン・エフェクト
label cosMo@暴走P, クリエイター・バトン, ボカロP, 初音ミク