SONICWIRE 2021年セールスランキング!~ソフトウェア音源編~
2021年もいよいよ大詰め。数日にわたってご紹介してまいりました2021年の年間セールスランキング、本日はラストとなるソフトウェア音源編をご紹介します!
今年SONICWIREでは、スタンダードな楽器からエッジの効いた創作的音色まで幅広いソフトウェア音源製品190タイトル以上をリリースしました。続々登場するニューカマーなタイトルの魅力と定番製品の根強い人気、年々熾烈になっていくブラックフライデーをはじめとするセールの数々を経て、どういった製品がランキングに並んでいるのでしょうか。ビギナーの皆様にとっても、どんな製品が人気なのかを知ることで制作環境を充実させていくヒントになれば幸いです。それでは、10位~4位までのラインナップを見ていきましょう。
10位
9位
- メーカー:IMPACT SOUNDWORKS
- カテゴリ:ソフト音源
8位
- メーカー:AMPLE SOUND
- カテゴリ:ソフト音源
7位
6位
5位
4位
- メーカー:AMPLE SOUND
- カテゴリ:ソフト音源
4位までのラインナップでまず目につくのは、9位の『TOKYO SCORING STRINGS』。“室屋光一郎ストリングス”の演奏を都内のスタジオで収録した、”日本の音”を封じ込めたストリングス音源です。リリースされたばかりの製品ではありますが、プレオーダーから多くのご注文をいただき9位にランクインとなりました。先日のTOKYO SCORING STRINGS 発売記念配信にて、アンサンブル対応や『TOKYO SCORING シリーズ』の展開がほのめかされ、今後のIMPACT SOUNDWORKS 社の展開に注目です。
そして、定番シンセ音源『AVENGER』やTOONTRACK 社製品に並んで、ギター音源3製品のランクインも目立ちます。稀に「AMPLE SOUND とMUSIC LAB のギター音源はどっちがいいの?」という質問をいただくことがあります。どこに重きを置くかによってきますが、筆者個人的には「1音 / 1ストロークの説得力はAMPLE SOUND」「収録アーティキュレーション数や、あらゆるコントローラに機能をアサインできる操作性はMUSIC LAB」という印象です。ちなみに、昨年頃から両社共にストラトキャスターの音源が伸びてきているのですが、ストラトブームが来ているのでしょうか?
それでは、TOP3の発表です!
難しいパラメータを排除し使いやすくまとめられた操作性と、予め作り込まれたミックスに混ぜやすいサウンドで、名前通りのイージーな使用感にまとめられた傑作ドラム音源!打ち込んだフレーズと類似するMIDIグルーヴや、選んだMIDIグルーヴと相性の良いMIDIグルーブを抽出する便利な検索機能や、ドラムキットを超えてのパーツ交換、MIDIグルーヴの手数増減や使用パーツの変更(MIDI内のハイハットをライドに変更など)といった、ビギナー以外にも納得させる自由度も高得点。
『EZ DRUMMER 2』へ、ジャンルに特化したドラムキットとMIDIグルーヴを追加する拡張音源『EZX』シリーズも精力的にリリースが続いていて、約50タイトルをラインナップ!
これまでにない便利さでベーストラックを構築するベース音源。嬉しいのは、ベース・フレーズのMIDIが収録されていて、『EZ DRUMMER 2』譲りのブラウザで検索、制作中の楽曲に合わせてコード進行を調整した状態でDAWへエクスポートできる点。フレーズ内のアーティキュレーションやノート自体を編集するエディターも『EZ BASS』内部に搭載されているので、ほぼ完成した状態でフレーズをエクスポートできます。さらに、ドラムやキーボードのMIDIファイルを『EZ BASS』へインポートすることで譜割がマッチしたMIDIの生成、ギターやベースなどのオーディオファイルをインポートすることでMIDIへ変換する機能など、これまでのベース音源にはなかったスマートな機能が満載。サウンドに関しても申し分なく、音も他のEZタイトルと同様にオケへ混ぜやすいプリセットが用意されています。ジャンル特化のベースとフレーズを追加する拡張音源『EBX』シリーズも、続々リリース中です!
ちなみに、『EZ BASS』のデモ版が公開されているのでぜひお試しください。
圧倒的音質と操作性を誇るウェーブテーブル・シンセ音源!非常にクリーンな2機のオシレータ、サブ・オシレータ、ノイズ・オシレータ、フィルター・モジュール、エフェクト・モジュール、LFO、エンベロープなどを駆使して、無限にサウンドを創り出すことができる非常にパワフルなシンセサイザーです。何よりもその人気が性能を物語っているとも言えるでしょう。
また、音質や機能性を取り上げられることが多い『SERUM』ですが、Bass / Lead / FX / Pads など、即使えるプリセットが450種以上収録されているのも注目。ビギナーの皆様にも最初のシンセとしてお勧めです。シンセの音作りがよくわからなくても、太いベースや尖ったリード、透き通ったパッドがすぐ使えます(しかも音が良い)。シンセはプリセット派な方も少なくないと思いますが、そんな皆様にもご満足いただけるサードパーティ製のSERUM用プリセットがラインナップ充実です!
【高橋 涼馬 氏(mol-74/Seebirds)によるレビュー記事】
2016年の取り扱い開始以来、1位の座に留まり続ける『SERUM』が、2021年も堂々の1位を飾りました。それも僅差ではなく2位以下に大きく差をつけた貫禄の1位。先にご紹介したレビュー記事のラインナップをご覧いただくとお分かりのように、ダンスミュージック系のコンポーザー以外のユーザー層へ浸透している結果のようにも見えます。そして、2位3位はTOONTRACK 勢のランクイン。2019年に登場した最新ベース音源『EZ BASS』が、2年連続で2位を獲得。『EZ DRUMMER 2』 『EZ KEYS』といった先輩たちの遺伝子を継ぐ使いやすさでベースラインを構築していく便利さは、今までのベース音源では体験したことの無い作業フローを提案しました。ドラム / ベースとくると、どうしても次はギターを期待してしまいますね(注:匂わせとかではありません、純度100%の希望 / 期待です)。
ソフトウェア音源は、いわゆる”楽器”にあたる為サンプルパックなどに比べてジャンルのブームに影響されることが少なく、純粋に優れた製品に人気が集中する傾向にあります(セールで激安などは除いて)。音質については水準が上がりある程度頭打ち感がある中、サンプルベースの音源であれば音ネタそのもののオリジナリティやレコーディング場所の空気を上手くサンプルに取りこんだり、独自性あるサウンドデザインを施したりと「音が良い」の意味合いが変わってきたように感じます。また、『EZ BASS』のように使い勝手が向上する機能を搭載したりと、その製品唯一無二の個性を与えられた製品に注目が集まる傾向にあります。世界各地で大小さまざまなデベロッパーの新作、さらにはプロデューサーのハウスメイドなタイトルまで含めると膨大な製品が毎日のように登場する昨今、面白い製品はないかとスタッフ一同日々探しています。皆様も面白い製品を見つけたり扱ってほしい製品がありましたら、SNSやお問い合わせフォームなどからそっと教えてくださいね。
今年も一年、SONICWIRE 並びにSONICWIRE取扱製品をご愛顧を賜り厚くお礼申し上げます。2022年も皆様の音楽生活がより充実する製品をお届けできるよう努めてまいります。皆様、どうぞ良い年をお迎えください!
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