『QUANTA 2』は、グラニュラー・シンセシスのパワーと柔軟性を生かし、非常に演奏しやすいインストゥルメントへ昇華させた、最大15ボイスに対応するトゥルーステレオ・グラニュラーシンセサイザーです。オーディオデータからグラニュラーシンセシスの元となるオーディオソース「グレイン」を作るグレインエンジン、オシレータ、フィルタ、エンベロープジェネレータ、低周波オシレータ、そしてそれらを結びつけるルーティングシステムなど、Ver.1 に比べて洗練されたインターフェース上でコントロールします。LFO、エンベロープジェネレーター、MIDIコントローラー、DAWのパラメーターオートメーション等を駆使し、通常のサンプラーやシンセサイザーでは不可能な方法で音を操ることができます。

『QUANTA 2』は、プリセットを選択、あるいは音色のもととなるオーディオファイルをドラッグ＆ドロップでグレインエンジンにロードすると、1秒間に生成する数、及び長さの設定に従いグラニュラー・オシレーターがグレインを生成します。それらの設定に加えて、生成されるグレインに適用されるエンベロープやオーディオファイルをグレインとして切り取る位置、オーディオサンプルに対するグレインの再生方向、チューニングなどを設定することで、シンプルなサウンドからグレイン同士が重なり合って混ざり合う複雑なサウンドが生まれます。グレイン・エンジンの他、2基のバーチャル・アナログ・オシレータとノイズ・ジェネレーターを搭載。グレイン・エンジンに直結することが可能で、サンプルがなくてもグラニュラーまたはサブトラクティブ（減算合成）シンセサイザーとして動作できます。グレインエンジン、バーチャルアナログオシレーター、ノイズソースからの信号は統合されて、直列または並列に配置可能な2基のマルチモード・フィルター（LP、HP、BP、ノッチ、2pole、4pole）フィルターに入力。フィルターからの出力は、コーラス、ディレイ、リバーブなどのエフェクトを経てアウトプットされます。

『QUANTA 2』は、4つのFEG（Flexible Envelope Generator）を搭載。これは99ポイントのループ機能を持つジェネレーターで、オプションでホストとのテンポシンクも可能です。さらに、2つのLFO、マルチソースのサンプル＆ホールド・モジュール、そしてパネル上のほぼすべてのコントロールをMIDIオートメーションで操作可能です。

『QUANTA 2』は、MPEに完全対応しているので、Linnstrument、Seaboard、Soundplane、ContinuumなどのMPEコントローラーの拡張コントロールセットを利用することができ、TUNファイルに対応しているのでマイクロチューニングを行うこともできます。またクロスプラットフォームのプリセット機構により、友人や共同作業者がどのシステムを使用しているかに関わらず、設定を共有することができます。

• 新しいユーザーインターフェース
  ユーザーインターフェースを一新し、パネル化することで、わかりやすさと新しい操作性を実現。
• モデュレーション・アサインメント
  モジュレーション・アサインパネルを、ContinuaやPhosphor 3のような右クリックのコンテキストメニューに変更。また、各コントロールにモジュレーションを示すインジケータを付与。
• VAオシレーターの追加
  2つのバーチャルアナログオシレータを搭載。1基をグレインエンジンへ接続し、もう1基をサブベースに使用するなど、高い汎用性。
• ルートノートの検出と割り当て
  『QUANTA 2』にサンプルをドロップするか、インポートダイアログでサンプルをロードすると、Quanta 2はサンプルのルートノートを検出します。インポート後、ルートノートを好みに応じて調整することができます。
• グレインのピッチ・クオンタイズ
  オプションで、グレインのピッチを特定の音に限定することができます。このクオンタイズはポストモジュレーションなので、グレインチューニングに適用されるランダム化またはモジュレーションは、選択したスケールにクオンタイズされます。チューニングテーブルやMTS-ESPのチューニングを尊重したクオンタイズが可能です。
• エフェクト
  Audio Damageのスタジオエフェクトからコーラス、ステレオデュアルディレイ、リバーブを追加。
• 新しいモデュレーション機能
  FEG（Flexible Envelope Generator）にはamplitude とtime scale ノブを追加。FLFO（Flexible LFO）には振幅制御、切り替え可能なバイポーラ出力、FLFO 1が再起動するたびにFLFO 2がリセットされるシンクスイッチを追加。さらに、モジュレーション・パネルに4つのマクロ・ノブが追加され、好きなMIDIコントローラーからマクロをコントロールすることができるようになりました。
• 『QUANTA 1』プリセットのロード
  『QUANTA 2』には、『QUANTA』の全てのプリセットやリリース後の全てのパック、そしてRed Means RecordingとRed Sky Lullaby による新しいプリセットパックと、自社で作成したプリセットが含まれています。さらに、『QUANTA』で作成されたプリセットを『QUANTA 2』のプリセットユーザーフォルダにフォルダをドラッグするだけで使用可能です。

• マルチフォーマット・サンプルローダ
  AIFF / WAV / Broadcast WAV / FLAC / MP3 / Ogg を、サンプルレート / ビット深度 / チャンネル構成を問わず読み込むことができます。
• グレイン・エンジン
  グラニュラーシンセシスの元となるオーディオソースを最大1秒の長さで刻んだグレインを1ボイスにつき最大100個同時使用でき、グレインのレート / ピッチ / 方向 / 形状 / 長さ / パンニング / ソースの位置 / レベルをコントロールできます。
• 2基の2つのバーチャル・アナログ・オシレーター
  グレインエンジンとは別に、連続的に変化する波形 / パルス幅変調 / 独立したピッチ・コントロール、グレインエンジンに直接インジェクション可能。
• ノイズソース
  ノイズソースは、ノイズのトーン特性に影響を与える「カラー」コントロールを備えています。グレインエンジンに直接入力することができます。
• デュアル・マルチモードフィルター
  ローパス / ハイパス / バンドパス / ノッチなどのフィルターを2極、4極構成で搭載。
• フレキシブル・エンベロープ・ジェネレーター（FEG）
  4つのFEGは任意のファンクション・ジェネレーターで，最大99ステップ / カーブとステップレベルのコントロール / 任意のループポイント / ホストテンポとの同期が可能です．
• Flexible Low-Frequency Oscillator (FLFO)
  FLFOを2つ搭載。4つのコントロール（フェーズ、シェイプ、スキュー、ワープ）を利用して、実質的に無限の波形パレットにアクセスでき、ホストテンポシンクとリトリガー機能を備えています。
• Sample And Hold
  ノイズ（ランダム）または他のモジュレーション・ソースを、ユーザー定義のレートまたは音楽的に分割しサンプリングできます。
• モジュレーション・メニュー
  すべてのMODとMIDIソースは、右クリックのコンテキストメニューで、簡単かつシンプルに任意のデスティネーションに割り当てることができます。右クリックするだけで、すべてのモジュレーション・ソースを追加したり削除したりできます。
• チューニング・テーブル、グローバル・チューニング・オフセット
  ODDSound社のMTS-ESPセッションワイドチューニングシステムにネイティブ対応し、『QUANTA 2』を新しいイントネーションや音律に再チューニングすることができます。また、オープンソースで使いやすいTUNファイルフォーマットでチューニングテーブルを読み込むこともできます。グローバル・チューニング・オフセット（デフォルトはA=440）により、チューニング・テーブルを使用せずに、異なるA周波数に合わせてシンセ全体を簡単に再チューニングすることができます。
• MPE（MIDI Polyphonic Expression）
  「レガシー」MIDIとMPEの両方に対応。
• インスタンスごとの設定
  MPEモード / アフタータッチ・スムージング / ピッチベンド・レンジ・オーバーライド / チューニング・テーブル / グローバル・チューニング・オフセットをDAWの各インスタンスごとに設定することができます。
• ファクトリー・プリセット
  Marcus Fisher、Joseph Fraioli、Chris Carter、Richard Devine のデザイナー・プリセットを含む、充実したファクトリーコンテンツを収録。
• クロスプラットフォーム・プリセット・フォーマット
  XMLベースのプリセットマネージャーを採用しており、プリセット内にサンプルを保存することで管理を容易にしています。複数のシステム間でトラブルなく作業を行うことができ、デスクトップマシンでプリセットを作成したり、作成した作品を友人と簡単に共有したり、プリセットバンドルを作成して販売したりと、アセット管理の必要はありません。
• フルリサイズ可能なHi-Dpi/Retina GUI
  ベクターベースのGUIは解像度にとらわれず、どんなシステムや解像度でも同じように表示されます。切手サイズからポスターサイズまで、ビジュアルニーズに合わせてUIのサイズを簡単に変更することができます（インスタンス単位）。