『東京スコアリング・ストリングス』
SPECIAL INTERVIEW
相澤 光紀
『東京スコアリング・ストリングス』はいかにして生まれたのか。レコーディング・エンジニアを務めた相澤光紀氏に伺った。
“相澤光紀”の音
相澤 光紀 氏:日本は海外に比べてデッドでコンパクトなスタジオが多いです。
私自身モダンでワイドレンジな海外のサウンドを目指しているので、どうやってそれに近付けるか常に考えています。日本の作曲家さんもそういった傾向があると思います。
日本の音楽作品の手法は、響きの少ない部屋でサウンドをキャプチャーしてそれを深めのリバーブで広げることが多いと思いますが、海外だと体育館のような広い部屋で自然な鳴りをキャプチャーするというスタイルが多いです。
そこに近づこうとすることが、私自身のサウンドを作り上げているのかもしれません。
レコーディングエンジニアから見た室屋光一郎ストリングス
Sound Cityの魅力
『東京スコアリング・ストリングス』で求めた音
当初、ユーザーがどういうサウンドを求めているか想像したときに、オーケストラのサウンドに寄せるのか、バンドやポップスのサウンドに寄せるのかで、迷ったんです。今回はオーケストラに寄せるという話になってきたときに、スタジオもその条件にマッチした場所になって非常に組み合わせがいいと思いました。
普段の音楽制作とは違うので、ノイズにシビアであったり、今回のプロジェクト用に機材を導入したりもして。もちろんサチュレーションが好きなので、そういう個性を出すための機材も持ち込みました。
自分の個性が出るように頭の中でシミュレートしながら、それぞれの楽器やマイクに合うハードウェアを用意したり、質感の調整のためにサチュレーション/コンプレッサーもかけています。色々な音が鳴っている中で、今回のライブラリーを鳴らしたときに、ストリングスの音が「グッ」と前に出るようなサウンドを目指しました。
マイクについても、サウンドシティは非常に響きの多いスタジオなので、Closeマイクは従来よりも奏者の近くに、デッカツリーなどのメインマイクもユーザーの利便性を考えて調整がしやすいようにしました。
オーケストラのサウンドとは言っていますが、Closeマイクとそれ以外のマイクのバランスを変えることにより色々なジャンルに対応できるかと思います(バンド系であればCloseメインのバランスに変えるなど)、自分自身も楽曲のジャンルに合わせてそれで対応しています。
『東京スコアリング・ストリングス』を通して、日本の音は世界に通用する、というのを示したいですね。
東京スコアリング・ストリングス 2.0
日本が誇るストリングス・サウンドをその手に。
¥70,037 ¥54,440(22%OFF)
2,722pt
レコーディング/ミキシング・エンジニア
主に関わった作品/アーティスト
澤野弘之、SawanoHiroyuki[nZk]、林ゆうき、橘麻美、横山克、やまだ豊、KOHTA YAMAMOTO、西川貴教、Aimer、小畑貴裕、ASCA 、深澤秀行、水樹奈々、Do As Infinity、増田俊樹、茅原美里、野水いおり、シド、岡本知高、WORLD ORDER、coffin princess、市川淳、ZIGZO、悠木碧、Rhodanthe、THE MADCAP LAUGHS、蒼井翔太、Lumiere、やなぎなぎ、C@n-dols、南里侑香、鬼束ちひろ、BY-SEX、CIRCUIT9、sunsetswish、WaT、hibiku、manzo、savage genius、かっきー&アッシュポテト、鈴木雅之、阪井あゆみ、佐藤竹善
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