SONICWIRE

Pharien 氏が使う
シンセ音源『SERUM』

Presented by SONICWIRE

まず、音楽を始めたきっかけを教えてください。

Pharien 氏:幼少の頃からピアノとギターをやっていました。俗に言う音楽一家のような感じで、音楽をやる環境が整っていましたね。ピアノは小さいころから習っていて、ギターは中学一年生からですね。中学では軽音楽部に所属してバンドをやっていたんですが、高校に入ってすぐにバンドをやめて、その頃からAviciiやMartin Garrixなどのアーティストに影響を受けて本格的にダンスミュージックを聴き始めました。

制作環境について教えてください。

最近変えたんですが、以下のような感じですね。※2020年1月現在

  • OS: Windows
  • RAMメモリ: 32GB
  • CPU: Core i9
  • DAW: FL STUDIO

昔はメモリが8GBのマシンでも制作をしていたことがあって(笑)それだとメモリの容量が足りなくてフリーズしてしまうので、その時は打ち込んだ内容を都度オーディオにバウンスするなどして、工夫していました。シンセなど使うときは特に重かった記憶です。

制作時はシンセ音源『SERUM』を多用しているをお聞きしました。『SERUM』を使い始めたきっかけと、気に入っている部分はどのようなところですか?

実は一昨年までは王道のEDM寄りのトラックを制作していたんです。EDMのトラックを制作する際に似たようなメロディとグルーヴで構築されることが増えてきて、そこに飽きてしまって。進化するジャンル/カルチャーに挑戦したかったっていうのもありますが、それがきっかけで新しいジャンルのトラックメイクを探り始めました。

今、僕が作っている音楽のジャンルはフューチャー・ハウスと言われるものなんですけど、当時EDMのトラックを作っていたころによく使ってたシンセ音源が『Sylenth1』と『Spire』なんです。もちろん、どちらもすごく使い勝手が良かったんですが、フューチャーハウスの制作チュートリアルで頻繁に『SERUM』が使われていたのに影響されて『SERUM』に切り替えた感じです。

シンセを切り替えるのはなかなか大変でしたが、『SERUM』は操作も簡単ですぐに使い始めることができました。『SERUM』はフィルターにエンベロープやLFOアサインすることが可能なので、出したい音を忠実に再現することができ、動きを出せるところが良いですね。非常に気に入ってます。ちなみに、僕がよく使うフィルタータイプは「Low 24」です。ほぼ毎回使いますね。

『SERUM』内蔵エフェクトの中でお気に入りのものはありますか?

「Filter」「Hyper/Dimension」がお気に入りでよく使います。「Dimension(擬似ステレオ・エフェクト)」はディレイっぽくなるので、薄くかけるように意識して使っていますね。一番よく使うのは「Hyper(マイクロディレイ・コーラス・エフェクト)」で、【Mix:10%、Rate:30%、Detune:10%、Unison:3】とかに設定しておくことが多いです。あとSERUM FXのリバーブが好きでよく使っています。これ以上言ってしまうと僕の音作りの秘密が全部バレてしまうのでこのくらいにしておきますね(笑)

プリセットはどのように活用されていますか?

自分で作ったプリセットを保存しているフォルダを作って管理しているんですが、そこには多分30種類くらいありますね。ゼロから作る時もあれば、既存のプリセットを自分なりアレンジすることもあります。

初めから入っているプリセットをそのまま使うと、製品のデモ音源と一緒になってしまうじゃないですか、だからできるだけ既存の状態で使いたくなくて。そうならないように加工することは心がけています。結局、気に入っているプリセットは自分で作ったものですね。

Pharien流の太く存在感のあるサウンドを出すにはどうすればよいか、その秘密をもう少し教えてもらえませんか?

『SERUM』の画面左上にある「Noise OSC(ノイズ・オシレータ)」を薄くかけて、音に厚みがでるよう工夫しています。特に「Analog」カテゴリの「BrightWhite」プリセットを使い、肉付け的に使っています。後は、イコライザーやコンプにも気を配っていますね。

最後に、このインタビューを見ている人に向けてのメッセージ/アドバイスをお願いします。

まず自分の制作しているジャンルは人口が少ないので、アドバイスできるか分かりませんけど、やっぱり続けることが大事なのではないかと思います。ただ、がむしゃらに続けるのではなくて、掴めそうなものは掴むスタンスを貫いて、逃さない心意気が重要だと思います。

本日はありがとうございました!

ありがとうございました。

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Pharien(ファリエン)

日本人DJ/作曲家。

母の影響で幼少期よりクラシック音楽に親しみ、その後もハープ奏者の妹の影響で8歳でピアノ、13歳でギターを始める。クラシックやジャズ、ロックなどに触れた後16歳でダンスミュージックと出会い、すぐ様それに魅了されダブステップなどのベースミュージックからプログレッシブ・ハウスなど幅広いジャンルに興味を示す。

17歳の頃に音楽制作ソフトFL Studioを用いた作曲を初め、2年後にはDJ世界1位の称号を持つ、Hardwell主宰 ”Revealed Recordings” より「Nightfade」をリリース。翌年には、オランダの大手レーベル“Armada Music” より「Tell Me The Truth」をリリースを果たし、世界トップDJ、Martin Garrix、Don Diablo、Hardwellなどにサポートを受ける。

2019年夏には、世界のダンスミュージックシーンを牽引するダンスミュージック・レーベル最大手の “Spinnin' Records” と日本人史上初の専属契約を結び、同年冬には、レーベルが中で主催したオフィシャルイベント「Spinnin' Sessions」への出演を果たした。世界的な活躍が期待される日本人アーティストである。

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直近の主なリリース

"How It Goes - Pharien & Amero (Spinnin' Next)"

How It Goes - Single(iTunes)

Demosong Playlist
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