SONICWIRE

PREMIER SOUND FACTORY
開発者インタビュー

Presented by SONICWIRE

「上質であれ、迫真を求めよ。」をミッションに優れたソフトウェア音源の制作を続ける、生粋の国産ブランド“PREMIER SOUND FACTORY”。同社からリリースされた最新の『尺八PREMIER G』について、CEOのichiro氏にお話を伺った。(2018年10月)

SONICWIRE:まずは自己紹介をお願いいたします!

ichiro氏:PREMIER SOUND FACTORYのichiroと申します。いつも当社音源をご愛用いただき、ありがとうございます。20年のエンジニア歴を経て、今のクリエーターにとって本当に役に立つ音源を作りたいという、強い想いで制作をしています。例えばEQやコンプを一切使わずに理想の“音”に到達出来るものであったり、デジタルの機械的な打ち込みに人間的な躍動感やアナログの魅力を加える様なイメージを常に持っています。

尺八PREMIER Gはどのような制作/演奏(パフォーマンス)に適した音源でしょうか。

よほど変態的な楽曲や(笑)細かなニュアンスを完全に思い通りにしたいという場面でなければ、一般的な尺八を使う邦楽やポップスの用途としては、幅広くカバー出来ると思います。特に、今回の尺八はベテランの奏者であり、尺八制作の第一人者でもある、泉州尺八工房の三塚幸彦さんの気迫溢れる一流の息遣いが十二分に活かせる音源になっています。

尺八PREMIER Gの一番の特長は、”ザ・尺八”的な表現込みで録音してある事です。こういった楽器を打ち込むには、今までは様々なモジュレーションを駆使して、音量のうねりやビブラート加減やらをこねくり回す必要がありましたが、それには専門的な知識や技術が不可欠な上、リアリティに限界がありました。尺八PREMIER Gは、何でも意図通りにコントロールする自由度を思い切って捨ててしまう代わりに、MIDI鍵盤でただ普通に演奏するだけで、びっくりする様なリアルな尺八を手軽に得られます。

尺八の音源を制作されたきっかけを教えてください。

今までは『Drum Tree』の様に、使用頻度の高いドラムやピアノに力を入れてきましたが、日本人として、優れた和楽器音源の制作はいつかチャレンジしたいと企んでいました。和楽器の録音の仕事は日頃から少なくなく、ノウハウが蓄積されたきたということもあります。もちろん、多くの人にとって一番和楽器が必要なタイミング=2020年の東京オリンピックも考慮しました。

音源の制作にあたって注力した点や、イチ推しの機能はありますか?

キースイッチで奏法を様々に切り替えられます。通常の強く吹いた「むら息」はもちろん、音階ごとに実際の尺八で演奏出来る典型的なフレーズを丸ごと活かした「慣用奏法」は、今までの音源には無かったチャレンジングなモードだと思います。どの曲のどのシーンでも必ずフィットする訳では無くても、打ち込む人のイメージを超える本物の尺八フレーズを曲中に散りばめる事で、打ち込みとは思えないリアルさが再現可能です。

尺八らしさや邦楽らしさを、ある意味音源側に「任せる」事ができるような仕様ですので、このメリットを存分に活用いただければと思っています。

また尺八はダイナミックレンジが私達が想像するよりもずっと狭い楽器です。そのため尺八PREMIER Gでは、中間ベロシティも単純に音量が変化するのでは無く、息遣いの躍動感が変化します。ビブラートの入り始めるタイミングもベロシティでかなりコントロール出来ます。

尺八PREMIER Gの制作/レコーディング等にかかった時間を教えてください。

最初は通常の音源の様に、尺八的な表現無しでドレミファソラシドを録音してみたのですが、全く尺八に聞こえずボツにしたんです。サンプラーのLFOを駆使しても尺八のビブラートにはどうしても聞こえなかったり、ということもありました。今回はかなり録音段階で試行錯誤しながら、その場で音源を仮組みしながら進めたので、時間はかかっています。実作業時間は3ヶ月程度かと思いますが、ひらめきが生まれるまで温めている期間を含めれば、1年半くらいです。

非常にお買い得な価格設定かと思います。価格設定に何か思い入れがあれば教えてください。

当社は小規模な会社ですので、大手さんの様に大規模な広告宣伝も無ければ、何百人分の人件費といったコストもありません。なので業界最高品質を目指しながら、限界まで価格を下げて、多くの人に喜んで頂けたらと願っております。

どういったクリエイターさんにお勧めですか?もしあれば教えてください。

尺八PREMIER Gはある程度自由度を捨てる代わりに、テキトーに演奏してもカッコいい尺八を得られる音源です。その意味では、何もかも自分の思い通りにねじ伏せたいタイプの人よりも、上手な尺八奏者を呼んで「おまかせ」で吹いてもらう様な、ある程度その人の演奏を尊重して上手に活かす気構えがあるタイプの方にオススメかもしれません。

『箏姫かぐや』との相性はいかがですか?

普段、尺八とお箏の組み合わせのアルバムをたくさんレコーディングしています。特に、今回の尺八の三塚幸彦さんと、お箏の奏者の小野美穂子さんのグループ「遠TONE音」のサウンドはお正月にはどこのチャンネルを回してもBGMに使われていますが、長年彼らのアルバム制作に携わらせて頂いています。今回の音源制作は普段の彼らのアルバム録音とほとんど同じなんです。

かぐやと尺八ではサンプリング・リバーブもそれぞれ同じIRを収録していますし、同じエンジニアがマスタリング段まで想定した同じ機材選定、マイキングでやってますので相性抜群なわけです。そのまま「遠TONE音」のサウンドになると言っても過言ではないかもしれません(笑)

『箏姫かぐや』とのコンビネーション

今後の展開を教えていただけますか?

実は「鼓」、「和太鼓」もとっくの昔に録音は終わっていたりはします・・・。音源制作はある程度まとまった時間と、もの凄い気合いを要します。なるべく早く作りたいと思っています。

他にもご好評頂いたベース・アコベ関連のリメイクも進めています。宿題てんこ盛りです。

ありがとうございました!

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