ウェーブフォールドの新定番、AUDIOTHING『THINGS – FOLD』リリース
AUDIOTHING『THINGS – FOLD』
シンプル&低負荷ながら応用場面が多く、モジュラーシンセの処理、あるいはディストーションのシミュレータ等で目にするウェーブフォールド(wavefolding)。
AUDIOTHINGの新製品は、基本も基本のウェーブフォールドそのものに目をつけた、イタリアのシンセ・コミュニティSynth Caféとのコラボによる『THINGS – FOLD』。
エンベロープフォロワー、フィードバック、フィルター、ミックスバランス、と”味付け”用途に集約された機能群を活用して、あなたの音楽にもアナログフィールを取り入れてみましょう。
ウェーブフォールドとは?
ウェーブシェーピングの一種とされるウェーブフォールドは、大雑把にいうと波形を増幅して天井から外側にハミ出してしまう部分を内側に折り返す手法。単純な入力信号ならFMシンセのような、複雑な入力信号なら独特な歪みが得られます。
天井からハミ出した部分を何も処理しないいわゆるクリッパーとの違いは、徐々に増幅して突如ガリガリ言い出すようなこともなく、少しずつサウンドに芯が備わっていくこと。一方で、極端に強く増幅すると(不協和な音程同士であればなお)音程感が失われやすいデメリットもあります。入力音量との兼ね合いもあり、想定外に幅広い効果を体験できるでしょう。
極端な歪みは「ファズ」としても好まれました。昔っぽい印象が与えられるため、近年ではローファイ化エフェクトの肝としても重宝されてきています。
周波数特性のない「素の歪み」として
アンプシミュレーターの機能の一部としてスピーカーの周波数特性とセットで用いられがちなウェーブフォールドおよびウェーブシェーパーですが、本製品では周波数特性要素を取っ払い、純粋に波形の変形(と有用なオプション機能)を利用できます。
正負に対応したエンベロープフォロワー、ローパスフィルタ付きフィードバッカー(自己発振します!)は設定可能値が大きく確保されており、PRE/POSTトグルを切り替えれば凶悪なエフェクトに豹変する場合も。
まずはデモ版をゲットして、効果の幅を実体験、そして活用を目論んでみてください!
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label AUDIOTHING, ディストーション