ハードコアなエレクトロニカ・フリークに言わせれば、「なぜ今頃？」といった声が聞こえてきそうですが・・・

2007末頃から、エレクトロニカ系ライブラリが複数リリースされているサンプリングCD業界に、新たな一枚『TRANSMISSION X』が本日登場しました。

現在、人気急上昇中の新進気鋭のデベロッパー、SampleMagic社によるシリーズ第三弾。本シリーズは、FutureMusic誌やComputerMusic誌、日本ではSound&Recoding誌でも高評価を得ており、高品位なループライブラリ集の新たなスタンダードと成り得るでしょう。

さて、『TRANSMISSION X』の内容は、エレクトロニカ〜アンビエント、音響コラージュといった電子音楽サウンド集であります。つまり、ダンスミュージック的な、ビート主体のゴリ押し感よりは、繊細な”音の空間配置”や、粒の細かい美麗な”ノイズ感”に覆われており、簡単には作れないサウンドデザインの境地を見せてくれます。

また、コメントにもありますが、いわゆる加工されすぎで、「レンジが狭くなり、芯の細くなったサウンド」というより、適材適所にサウンド・レイヤーされ、一つ一つの音が吟味された上で成り立っている個別のサウンドは、CMにあるようなサウンドタグ〜ショートジングル的とも呼べる完成度。デモソングも完成度が高いので一聴ください。

・TRANSMISSION Xデモソング（MP3）