#03【超入門】デモソングも紹介!オリジナル曲を作る全体の流れを把握しよう!
前回の記事では、「Piapro Studio NT2」を使って『初音ミク NT』に歌ってもらうまでの基本的な流れを解説しました。
本記事では、オリジナル曲の大まかな制作フローと、制作手順を解説するために用意したデモソングを紹介します。
デモソングを紹介
まずは、解説用に制作したシンプルな構造のデモソングをお聴きください。
デモソング完成版

本連載では、このデモソングの制作フローに沿って、各種ソフトウェアの使い方と曲の作り方を解説します。本記事では、まず全体の流れを大まかに説明します。
1. メロディを作る
音楽は、主にリズム、メロディ、ハーモニーの3要素で構成されています。どのパートから作り始めるかは制作者によって様々です。筆者はメロディから作ることが多いため、本デモソングもメロディから制作を始めました。
メロディ(ボーカル)のみ

今回は『初音ミク NT』の歌声がメインの曲を作るため、「Piapro Studio NT2」を使ってメロディを作りました。ここでは単体アプリケーションとして起動できるスタンドアロン版を使用しています。
2. 伴奏の骨組みを作る
メロディができたら、リズムとハーモニーを担当する楽器の基本フレーズを制作し、曲の骨組みを作ります。伴奏制作は「Cubase LE」で行います。リズム用の楽器にはドラム音源([GM134]Rock Kit)を、ハーモニー用の楽器にはピアノ音源(80s Piano Layer)を選択しました。
リズム、メロディ、ハーモニーの3要素
3. アレンジを加える
リズムとハーモニーの基本フレーズができたら、フレーズをアレンジして表現したい曲のイメージを形にします。
リズム、ハーモニーのフレーズアレンジ
最初の4小節は落ち着いた雰囲気で始まります。5小節目から使用する音数を増やして段々と表現を派手にし、最後の1小節で勢いをつけてフィナーレを迎えます。全9小節の短い構成の中で3段階に展開が変化するようアレンジしました。

楽器構成アレンジ
フレーズのアレンジで曲の全体構成が固まったら、表現を拡張するために楽器の音を足します。
最終的に以下の楽器構成で伴奏アレンジを完了しました。
- ピアノ : ハーモニー用メイン楽器
- ドラム : リズム用メイン楽器
- ストリングス : ハーモニー用サブ楽器
- ベース : リズム用サブ楽器
- グロッケン : 装飾フレーズ用の楽器

伴奏のアレンジが終わったら、次にボーカルパートのアレンジ作業を行います。
ボーカルアレンジ
ボーカルアレンジでは、メインボーカルを補強するためにバックコーラス用の歌声ライブラリを追加します。最終的に以下の構成でボーカルアレンジを完了しました。
- Original : メインメロディ用
- Dark : ハモリ用
- Whisper : ユニゾン用
4. バランス調整をする
アレンジ作業が終わったら、最後の仕上げに各楽器のバランス調整を行います。まずはバランス調整前の音をご確認ください。
バランス調整前
伴奏と『初音ミク NT』の歌声を単純に合わせただけでは音のぶつかりが生じ、以下の問題が発生します。
- クリッピング(音割れ)が発生
- 全体的に雰囲気が重い
- 伴奏と歌声にまとまりがない
- 音の広がりが弱い
これらの問題点を改善するため、各楽器の音量や定位(音が鳴る位置)のバランスを調整します。さらに、反響音を加えるエフェクター「リバーブ」を使い、歌声と伴奏を馴染ませるミックス作業を行いました。
バランス調整後
本デモソングは楽器構成がシンプルで音数も少ないため、軽微な調整に留めています。バランス調整後は全体的にスッキリとしたメリハリのある印象に変わりました。
5. ミックスダウンをする
バランス調整で曲が完成したら、最後にミックスダウン(オーディオファイルへの書き出し)を行います。
「ファイル」メニューから「オーディオミックスダウン」を選択し、曲のタイトルと保存先を設定して書き出しを実行します。

処理が完了すると、設定した保存先にオーディオファイルが書き出されます。
ノートとはDTMにおける音符を表します。ノートを重ねて自分だけのオリジナル曲を作るという作曲工程を意味して名付けました。
今回はメロディを作った後にタイトルを付けていますが、タイトルを早めに決めるとアレンジの方向性を定めやすくなります。最初にタイトルを決めてから作曲を始めることで、スムーズに作業を進められるかもしれません。
以上が、今回用意したデモソングを完成させるまでの大まかな作業の流れです。
folder DAW, Virtual Singer, ソフト音源, 活用方法
label Cubase, Piapro Studio NT2, 初音ミク, 初音ミク NT


