AUDIOTHING『LINES』、フィードバックで開拓する新境地
AUDIOTHING社製品ですっかりお馴染みの作曲家、Hainbach氏がオークションで見つけたのは、信号の伝送の「良くない状態」をわざわざ再現するために作られた機器とされる、「AXEL LINE SIMULATOR」でした。
これを分析し、中枢となる「発振」機能に音楽的機能を追加/整理し、ローファイミュージックや現代音楽、前衛音楽に登用可能としたソフトウェア、それが『LINES』です。
ローファイ、レトロ、ヴィンテージと、古めかしい音を指す言葉は幾つかありますが、それらでは語り尽くせない面妖なサウンドがここからとめどなく紡ぎ出されます。
- メーカー:AUDIOTHING
- カテゴリ:プラグイン・エフェクト
『LINES』では、パルス信号をリズムとして使ったり、4種類のバンドパスを切り替えたり、入力信号にノイズの音量を同期させたり、フェージングにジッター(揺れ)を与えたり…。あるいはLFOをソースとするトリップ・モジュレーションを使用して、エフェクトに過渡的に変化を与えます。
現代的な高性能マルチエフェクターでは不可能な、アナログ感むき出しの効果が、コンピュータの音楽に加えられます。
自己発振によって単体の楽器のようにもなるので、予測不能な現象をあえて発生させ、インスタレーション風に使うのも一興でしょう。
奇っ怪な仕組みを把握するのが難しそうであれば、プリセットを順に試してみてください。日常的なセッティングでは得られない、多彩なサウンドスケープを体感できるでしょう。
そんじょそこらのプラグインエフェクトでは飽き足らなくなってきたとき、頼るとするならAUDIOTHING社製品は外せません。まずは製品詳細ページからデモサウンドをご試聴ください。
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