AUBURN SOUNDS『LENS』 スペクトラルコンプ界に巨弾登場!
『PANAGEMENT』で強烈な存在感を示したAUBURN SOUNDS社による、最新の成果『LENS』の登場です。
信号処理界隈での現在のトレンド、スペクトラルコンプの開発に、音響処理の聖地ともされるフランスのデベロッパーが参戦。
通常のコンプレッサーは全帯域に均等にかかるもの。3〜4分割した帯域ごとにコンプレッションを行うのがマルチバンドコンプです。
最近のトレンドであるスペクトラルコンプとは、帯域を細分化しバランス調整してコンプレッションします。「SELECTIVITY」なるキーワードが示すように「特定の周波数を狙い撃ち」するのがスペクトラルコンプの真骨頂で、理想の極致ではあるのですが、理論上、負荷が高まるぶん自由度が低まるデメリットがありました。
『LENS』は処理を徹底的に最適化した上で、
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コンプレッションだけでなくエクスパンションも搭載し、最大64バンドのコンパンダーとして機能
過剰な設定内容でもアーティファクトが発生しづらいよう、検出精度を最適化
マルチバンドコンプの難所でもあったクロスオーバー地点における位相干渉およびリンギングの解消
パラレルコンプ、パラレルディストーション(コンプ回路の前後2箇所)を実装し、極端な設定にも対応
サイドチェーンEQと出力EQとを同時に反映し、マスキングの解消を容易にする自動EQ
低域、高域で異なるアタックタイムを設定可能
と、シンプルな見た目に反して、疑いたくなるほど(でも事実です)多くの機能を実現しています。
潜在的用途が多岐にわたるためか、マニュアルは言葉少な。あらゆる局面での活用を期待していると察せられます。
お好みの設定でもOKですが、中域を控えめに設定し、必要に応じて低域と高域のみを調整する方法がおすすめ。
ベースのチャンネルにインサートしてキックをサイドチェインで受け取るオーソドックスな手法を試したなら、一般的なサイドチェーンコンプとは異なる独特なかかり方を体感できるはず。これが『LENS』の真髄です。
フリー版ではエクスパンダーの機能を使用できません(が、充分に役立ちます!)。機能をフルに堪能するにはぜひ通常版をお求めください。
※フリー版へのテクニカルサポートのご提供は行っておりません。
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label マルチバンド