独自のEQでキラッとした存在感を与えるWAVES社『REDD』をご紹介。
20年以上の歴史を持ち、プラグイン・エフェクトの世界的リーディング・デベロッパーであるWAVES社。デジタル・オーディオの世界のデファクトスタンダードとも言える、傑出したメーカーの一つです。
今回は、筆者にとってアコースティックギターのサウンドメイキングで欠かせない存在となっているプラグイン、『REDD』をご紹介します。
『REDD』について
『REDD』は、60年代からAbbey Road Studiosに常設されていた伝説のコンソールREDD.17, REDD.37, REDD.51を再現したプラグインです。
Abbey Road Studiosが開発に全面協力し、『REDD』コンソールが持つカラー、キャラクター、複雑なトーン構造が緻密に再現されています。
そもそもAbbey Road Studiosとは…
ロンドンに所在し、1960年代のポップ・カルチャーの新たな潮流、ロック・ミュージックの震源地でした。ビートルズをはじめ、数々の世界的有名ミュージシャンが収録を行ってきた、まさにミュージシャンの聖地と言える場所、それがAbbey Road Studiosです。
『REDD』の特徴
本製品は1960年代のクラシックなコンソールが生み出す豊かな深みと奥行きを特徴としており、いわゆる「通すだけ」でも心地良いサウンドへと進化させてくれる、そんなプラグインです。
大まかには高域と低域を調整できるEQ系のコントロール、信号を歪ませる「DRIVE」、そしてモデリングによるノイズ、ハムの量をコントロールできる「ANALOG」といったコントロールで、サウンドに存在感や太さを与えたり、アナログ感を演出することができる使い勝手の良いプラグインです。
最近のEQに多く見られる、画面上のEQカーブを直接操作するプラグインとは異なり、本製品は固定の周波数帯をゲインノブで調整するタイプで、直感的なサウンドメイクが可能です。
収録されているコンソールはREDD.17、REDD.37、REDD.51の順に開発されており、新しいモデルになるほど高域の減衰量が小さくなります。
SONICWIREスタッフおすすめの使い方
『REDD』は、筆者がアコースティックギターのトラックには必ずといっていいほど使っているお気に入りのプラグインです。
「音は鳴っているけれど、なんだか物足りない…。」
そんなときにまずインサートし始めるのが、この独特なキャラクターを持つ『REDD』。
特に「TONE HIGH」のつまみを回した時の音の変化が絶妙で、アコースティックギターらしいキラッとしたサウンドが強調され、バンドサウンドでも埋もれない存在感が得られるので、相性抜群です!
高域をプラスするとキンキンしたり、変に音が強調されたり…なんてことはありがちですが、本製品ではヴィンテージ特有の耳障りのよいブースト効果が得られます。
「主張が激しすぎない。けど、しっかり存在感もあって曲が華やかになる。」そんな印象を与えてくれる、頼りになるプラグインです。
普段アコースティックギターをサイドに寄せていることが多い方は、MSモードに切り替えて、サイドの「TONE HIGH」と「GAIN」を好みの具合に調整することで、サウンド全体にさらなる広がりを持たせることもでき、おすすめです。筆者は、中でもシンプルで扱いやすいREDD.17を使って、この方法でサウンドメイクするのが定番となっています。
また、「DRIVE」のつまみで歪みを加えて音を太くすることも可能で、簡単操作でギターサウンドが生まれ変わります。
もちろんエレキギターに広がりを持たせたり、ボーカルを聴きやすくすることも可能。どんなトラックに対しても万能に使える魅力的なプラグインです!
様々なタイプのトラックに使える万能さに加えて、「存在感」や「音の太さ」、そして「広がり」も与えられる優秀なプラグインです!
筆者イチオシの本製品、是非お求めください!
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