【製品ピックアップ】簡単操作で“音を良く”するイコライザー『GULLFOSS』のご紹介
低音/中音/高音を自由に増強または抑制するプラグイン「イコライザー(EQ)」。その使い方は非常に奥が深く、イコライザー1つでも音がガラリと変わるプロのエンジニアの使い方には、特に目を瞠るものがあります。
しかしながらミキシング初心者にとって、イコライジングは基礎でありながら1つの難関でもあり、なかなか思ったような音に到達できない、という方もいらっしゃることでしょう。
今回はそんなイコライザーの概念を覆す、「リアルタイムで簡単に“音を良く”する」イコライザー『GULLFOSS』をご紹介します。
実はこの「音が良い」という言葉、人によって基準が異なっていたり、音楽のジャンルによって目指す音が違っていたりする為、ミックスの世界ではあまり望ましくない言葉ではあります。
しかしこの『GULLFOSS』は、人間の聴覚・知覚を高度な数学理論に置き換えた独自のアルゴリズムを搭載し、その理論に基づいて人間が共通して「良い音」と感じるような処理をリアルタイム(音に合わせてうねうねと動くインターフェースが特徴的です)で行います。
通常のイコライザーとは異なり、5つのパラメーターを「%(パーセンテージ)」単位の数値で設定します。その中でも特に、以下の2つのパラメーターが調整作業のメインとなります。
- RECOVER
音の中で、他の音にマスクされている部分(他の音に隠れている部分)をどれだけ増強するかを調整 - TAME
音の中で、他の音をマスクしている部分(目立ちすぎている部分)をどれだけ抑制するかを調整
つまり「過度に出ている部分」と「目立たない部分」を人間の聴覚に基づいて調整することで、より良い音を目指すというのが本製品の特徴です。イコライジング処理の対象外とする帯域も選択できるので、例えば高音の歯擦音(スー、シー、などといった高音成分)に対しては無駄なブーストを加えない、といったことも可能です。
また注目すべき点は、AIやニューラルネットワークなどではなく理論をベースとしているため、「自分が使いたい楽器で思った結果が得られない…」といったことがないところでしょう。各種楽器/ボーカルトラック、マスタートラックの他、トークやライブレコーディングまで、どんな場面にでも一貫した効果が得られます。
手軽にトラックの音を良くしたい方
まずは何より、ミキシング作業に時間をかけずに、制作にガンガン取り組みたいという方にオススメです。前述の通りどんなトラックにでもお使いいただけるので、「自分の楽曲のミキシングをそれなりのクオリティに仕上げたい」という方は、とりあえずマスタートラックへ『GULLFOSS』を挿しておくだけでもかなりの効果が見込めます。
またこの『GULLFOSS』、何と通常版に加え合計3つのエディションが収録されています。中でも『GULLFOSS MASTER』は、その名の通りマスタートラックに特化した製品となっており、通常版よりもさらに精密なイコライジングが可能です。通常版と使い分けることで、サウンドクオリティにかなりの向上が見込めます。
なお、どのプラグイン・エフェクトにも言えることですが、多用しすぎると偏ったサウンドになってしまいかねないので、用法用量は正しく守って使いましょう!
ライブや生配信など、少ない遅延でクオリティの高いイコライジングをしたい方
『GULLFOSS』『GULLFOSS MASTER』と並んで収録されている3つのエディションのもう1つが、『GULLFOSS LIVE』です。
この『GULLFOSS LIVE』、リアルタイムかつ2ミリ秒以下の非常に短い時間でのイコライジングを行うため、ライブやオンラインでの生配信など、咄嗟にイコライジングが必要とされるような場面でも活躍します。OBSなどのVST / AUプラグインに対応した配信ツールでも使えるので、PAや配信者にとっても非常に頼もしい存在です!
ダイナミックなディエッサーを必要とする方
前述の通り『GULLFOSS』は、特定の帯域に対してのみ処理をかけることもできます。
ボーカルトラックにおける11kHzなどの高音域に対してTAMEパラメーターを適用することで、リアルタイムに処理を行う高性能なディエッサーとしてもお使いいただけます。
今回は、様々な場面で広く使えるリアルタイム・イコライザー『GULLFOSS』をご紹介しました。
斬新なパラメーターと高度な数学理論を用いて、従来のイコライザーでは絶対に成し得ない超精密なイコライジングを加える本製品は、プラグイン・エフェクト界におけるゲームチェンジャーと言っても過言ではないでしょう。
最後に、ギタリスト&エンジニアであり、自らもコンポーザーとして数々のアニメ・ゲームソングを手掛けているa2c氏によるレビュー動画をご紹介いたします。ギターがメインのメロウな楽曲からポップ寄りのボーカル曲まで、合計3曲のマスタートラックへと『GULLFOSS』をお使いいただいています。製品の活用に繋がる情報が満載ですので、是非ご覧ください!
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