【コラム】VIENNA CHAMBER STRINGS 1 と SYNCHRON-IZED CHAMBER STRINGS の収録アーティキュレーションの違いについて
先日、長年に渡って絶大な人気を誇った「VIENNA CHAMBER STRINGS 1」のSYNCHRON PLAYER バージョンとなる「SYNCHRON-IZED CHAMBER STRINGS」がリリースされました。
前回の紹介ブログ「サウンドの違いについて」に続き、今回は「収録アーティキュレーションの違いについて」をご紹介しようと思います。
「VIENNA CHAMBER STRINGS 1」と「SYNCHRON-IZED CHAMBER STRINGS」では収録アーティキュレーションの数が大きく異なります。
VIENNA INSTRUMENTS ソフトウェアならびにSYNCHRON PLAYER ソフトウェアの「PATCH」(パッチ)ブラウザを見て頂くと分かりやすいかと思いますので、スクリーンショットを並べます。
「VIENNA CHAMBER STRINGS 1」
※小さくext と書かれているものはEXTENDED ライブラリ(別売)です。
※アーティキュレーションはカテゴリ別に分類されています。
「SYNCHRON-IZED CHAMBER STRINGS」
ご覧の通り、新しくリリースされた「SYNCHRON-IZED CHAMBER STRINGS」の方が数が少ないのですが、「VIENNA CHAMBER STRINGS 1」より劣っているというワケではありません。
「VIENNA CHAMBER STRINGS 1」と「SYNCHRON-IZED CHAMBER STRINGS」では、コンセプトが違います。
「VIENNA CHAMBER STRINGS 1」はリアルタイム入力にはあまり向いていません。
ほぼベタ打ちのシーケンスにおいて、フレーズやシチュエーションに応じて最適なパッチを選択&切り替えることによって、リアリティを追求している音源です。そのため、あらゆるフレーズやシチュエーションに対応できるようする為に、バリエーションに富んだ収録内容になっています。
「SYNCHRON-IZED CHAMBER STRINGS」はリアルタイム入力に向いています。
左手でフェーダー、右手でMIDI キーボードで感覚的に演奏できるように設計されています。なるべく演奏に専念できるようにするために、言い換えれば最適なパッチを選ぶ手間を省くために、アーティキュレーションの数が少なくなっています。
しかしCHAMBER STRINGS 1 から数を「削減」したワケではなく、リアルタイム性を高めるためにパッチの内部を「組み替えた」形になります。
最後に
- 緻密に作り込むなら「VIENNA CHAMBER STRINGS 1」
- 直感的に制作するなら「SYNCHRON-IZED CHAMBER STRINGS」
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