[DFHS特集]オリジナルのドラムキットを作成する6(全9回)
■クラッシュ・シンバル類のショットの選択
次はクラッシュ・シンバル類のショットの選択をしていきます。
まず Construction Window に戻り、シンバルの選択の欄をご確認ください。(画像19)
↑画像19
“Ride” の選択欄が1〜6、”Cymbal” の選択欄も1〜6まで並んでいます。
この1〜6までの選択の内、どの数字のシンバルを選択するかにより、シンバルの左右の定位位置が変わってまいります。
“Cymbal 1” が一番左側に定位しており、番号が上がっていくに従って、定位は右へと移ってまります。
これまでのドラム音源の場合、クラッシュ・シンバルのパンニングを単独で自由に変えたりできるのが当たり前でした。
しかし実際のマルチ・マイキングによるドラムの録音では、主にオーバーヘッドに立てた2本のマイクでシンバルを収録するため、録音後にシンバルの定位を変えるのは非常に困難です。
「dfh SUPERIOR」は実際にオーバーヘッド・マイクで録音されたシンバルのサウンドを収録しているので、シンバルの選択をした段階で左右の定位も決まってしまうというわけです。
つまり1〜6のどの欄からシンバルを選ぶかで、そのシンバルの定位も同時に決定いたします。
“Cymbal 1″ からシンバルを選ぶと最も左側に定位し、”Cymbal 3″ からだと真ん中からちょい左、”Cymbal 5” からだと最も右側からちょっと左に定位するといった具合です。
これは “Ride” の選択に関しても同様です。
(タムと同様、EDIT画面の “STEREO REVERSE” ボタンで左右の定位は反転いたします。)
ここで、”Cymbal” 1〜 6の選択欄をそれぞれクリックして、中のシンバルのモデルを確認してみてください。
それぞれ収録されているシンバルのインチやモデルが違うことをご確認いただけるはずです。
例えば20インチ以上のチャイナ・シンバルを使用したいと思った際は、”Cymbal 1″ に1種類、”Cymbal 5″ に4種類収録されているので、必然的にそのどちらかから選ぶことになります。
( “Cymbal 4” にある21インチのチャイナ・シンバルは、撥に “Felt Malletes” を使わないと選択できません。)
今回チャイナ・シンバルに関しては、選択肢の多い “Cymbal 5” から “21inch China” を選ぶことにします。
メモリー使用量の表示の右にあるスピーカー印のボタンshichou.tiff ¨を押すことで、選んだシンバルの音を試聴することができるので、実際の出音を確認しながら選んでいきましょう。
次はクラッシュ・シンバルの選択です
今読み込んでいる Sonor のドラムキットでは、クラッシュ・シンバルが合計4枚使われておりますが、今回はGM配列のドラムキットを組んでいるので、左右に1枚づつの2枚まで減らしてしまいます。
私個人的には、クラッシュ・シンバルは左右に広がっている方が好きなので、”Cymbal 3” と”Cymbal 4” のシンバルは外してしまい、左側に定位するクラッシュには “Cymbal 2” からサウンドに勢いのある “18inch Crash 2” を選択、右側に定位するクラッシュには “Cymbal 6” から “18inch Crash 1” を選択いたしました。
そして “Cymbal 1” には “12inch Splash” を選択いたしました。(画面20)
↑画像20
今回のこれら選択は、本当に全くの私の個人的な好みです。
試聴ボタンでシンバルの出音を確認し、各シンバルをどの定位に置きたいかも考えながら、じっくりと選んでみてください。
クラッシュ・シンバル類の奏法のバリエーションは、それぞれ “Crash” と “Mute” が選択できます。(画面21)
↑画像21
クラッシュ・シンバルの “Mute” はスネアの時の “Mute” と違い、チョーク奏法のショットが収録されています。
(ベロシティの強弱により、余韻の長さが変わるショットになっています。)
スプラッシュ・シンバルとチャイナ・シンバルに関しての “Mute” はミュート・スイッチになります。
今回はクラッシュ・シンバルのミュートは活かすようにいたしました。
ここまできたら Edit/Main Window に戻り、これまでと同様に各シンバルのキー・ナンバーを指定していきます。
“Cymbal 1″ のスプラッシュは G2 キー、”Cymbal 2″ のクラッシュは C#2 キー、そしてそのミュートは F#2 キー、”Cymbal 5″ のチャイナは E2 キー、”Cymbal 6” のクラッシュは A2 キー、そしてそのミュートは A#2 キーに割り当てました。
これでクラッシュ・シンバル類のショットの選択は完了です。
folder ソフト音源
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