SONICWIRE

[メディア掲載情報] 『ABSTRAKT KONKRETE』が、MusicTech誌でアワードを受賞。

2006年9月19日 17:01 by wat

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数あるサンプリングCDの中で、今年最も多くの評価(アワード)を得ているのが、SONICCOUTURE社のドラム/パーカッション音源『ABSTRAKT KONKRETE』。例えばハウス〜ヒップホップ系のループや、シンセサウンド、民族楽器のサンプリングCDを聞き飽きているのであろう、雑誌のレビュアー様方に、斬新!新鮮!と大絶賛されている状態なのです。(特にイギリスで大人気)

実際、KONTAKT2の高機能性を、最も活用/応用している同社のライブラリシリーズが(ちょっとイレギュラーと感じるほど)驚きをもって迎えられ、高く評価されるのは仕方がない事かも知れません。実に「オーケストラからシンセまで何でもOK!」と、万能性をアピールする本家KONTAKT2に対し、KSPの可能性をメインにして光を当て「斬新で未来的な機能満載!」と、自社ライブラリの技術力をアピールする、SONICCOUTUREのイメージ戦略も巧みで効果的だったのでしょう。頼もしい限りです。

さて『ABSTRAKT KONKRETE』は、今回もMusicTech誌にて9/10点の高得点を獲得し、RECOMMENDEDアワードを受賞した訳ですが、個人的に興味深かったのが、「ハイテンポ〜高速ドラムンベース用のサウンドが特に良い」と評価されている点です。つまりスネアロール(って言うより超高速連打)や、高周波グリッジの音について、この製品が圧倒的に良いとされているのです。

ドラムサウンドは特に、一曲の中でテンポが変わり、重心が変化させる事があります(DnBにおける、倍速/速度半減の変化など)。またダウンテンポの中にあって、32や64分音符の高速連打を織り込んでいくこともありますね。この『ABSTRAKT KONKRETE』はその辺りのニーズを押さえ、多彩なドラムキットを揃えている点が高評価に繋がったのでしょう。もう一つ付け加えると、この手の素材集で重要なポイントである、大胆なピッチの可変や、過激なエフェクトを掛けた時にわかる(変化に耐えうる芯のある音質かどうかの)本質的な素材の良さ。本製品はその良さを持っているのです。

※また本製品は、硬質で粒立ちの良いアタックを持ったサウンドが多いので、大胆なピッチの変化にも柔軟に適応します。ユーザー様は、是非お試しください。

【その他の情報メモ】・・・恒例の気になった情報を一つ紹介させて頂きますm(_ _)m。

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今回は『ABSTRAKT KONKRETE』の2つ前のページで、同じくRECOMMENDEDアワードを受賞していた、新型ローファイ系マルチ・エフェクター、SONITEX社のSTX-1260(PC only)です。

概要は、全体の音圧/パンを調整する”ミックス・セクション”、レコードノイズやワウフラッターを再現する”ヴァイナル・セクション”、ローファイ効果にカスタマイズされた”トーン・セクション”、ポップ/クリック/ハム/ヒスなどの雑音を再現する”ノイズ・セクション”、ビットレート/サンプリングレートを可変して、カスタムフィルター&コンプと直列接続した、”サンプリング・セクション”から成る、マルチエフェクト・プロセッサー。強いて言うなら、izotope Vinyl以降のローファイサウンド・ワークステーションと言うべき逸品です。

実は自分も1ユーザーなのですが、RolandのVSシリーズに搭載されていたローファイ・エフェクトを思わせる、デジタル独特の音質変化から、傷だらけのSP盤を思わせるマッドなノイズの塊まで幅広くこなしてくれるので「サンプリングネタの質感調節」の強力な味方となっています。現在、日本代理店が無いのが悔やまれますね(独自機能について、マニュアルを読む必要があるタイプなので尚更です)。日本語にローカライズしたダウンロード販売の必要性を感じました。

追記:9/20更新