確かな「技術力」と「共感性」が宿る!国産DTMプロダクト10選
DTMの世界では海外製の音源やプラグイン製品が定番ですが、国内のDTMブランドが魅せる「独自の進化」も大きな注目を集めています。
海外製にはない魅力が満載の国産ツールは、繊細な音の表情、国内における制作現場での視点が反映された設計、そして独自のカルチャー感など、日本人の音作りにフィットするこだわりが細部まで詰め込まれているのが特徴です。そこには、開発者たちの「クリエイターの感性に寄り添う共感性」と、「細部まで突き詰める緻密な技術」が息づいており、「海外製品を使っているけれど、あと一歩オケに馴染まない」「思うようなニュアンスが出ない」と感じている方に、手にしてみてほしいプロダクトが揃っています。
本記事では、日本のクリエイターを支え、楽曲のクオリティを一段階上へと引き上げる、国産のソフト音源/サンプルパックをピックアップ!それぞれのブランドの特色や製品の強みを、3つのアプローチに分けてご紹介します!
- PREMIER SOUND FACTORY『PIANO Premier “KAWAI Legend”』
- SAMURAI SAMPLES『Taiko Motofuji』
- SONICA INSTRUMENTS『KOTO 13 VERSION 2 – VIRTUOSO JAPANESE SERIES』
- DOTEC-AUDIO『DeeACID』
- ViViX『TOKYO CAB PACK Vol.1』
- ボカがち『ボカがち~ボカロ曲で使われがちな音サンプルパック~』
- NEXTLIGHT『purini SERUM ESSENTIALS』
- Hylen Lab『HLP-006 Peridot for Serum 2』
- KAWAII FUTURE SAMPLES/KAWAII RECORDER』
- TWO LANDS『Pop Stars Shout!!』
楽器の息遣いまで再現する、リアリズムの探求
PREMIER SOUND FACTORY『PIANO Premier “KAWAI Legend”』
「上質であれ、迫真を求めよ。」をミッションに掲げた製品開発を行い、国内外で高い評価を受けている日本発のブランド、PREMIER SOUND FACTORY。箏や尺八といった和楽器をはじめ、ビンテージなRhodes Piano『MK-1 COLLECTION』や、現役のサウンド・エンジニアによる厳しい監修のもとで制作されたドラムライブラリ『Drum Tree』にいたるまで、精巧に作られた楽器音源をラインナップしています。
23年にリリースされた『PIANO Premier “KAWAI Legend”』は、KAWAI製のフルコンサートピアノの最上位モデル、「SK-EX」を余すところなく完全再現した超高音質なピアノ音源。河合楽器製作所全面協力のもと、SK-EXの製造技師、専属調律師と共に、一鍵一鍵、調整を繰り返しながら、10日間をかけてレコーディングされました。
演奏面に直結する機能においては、独自機能として開発された「Velocity+」を搭載。アフタータッチのピーク情報を解析し、MIDI規格におけるベロシティの最大値である127を超えた演奏表現(128~256の仮想ベロシティを実現)が可能になります。MIDIレコーディングの際に悩まされていた「ベロシティの限界」を打ち破り、生ピアノが本来持っている幅広いダイナミックレンジを再現しています。
SAMURAI SAMPLES『Taiko-Motofuji-』
日本から世界に発信できるソフトウェア音源の開発をコンセプトに立ち上げられた国内ブランド、SAMURAI SAMPLES。1stタイトルとしてリリースされた、太鼓奏者「茂戸藤 浩司」の演奏による太鼓ライブラリ『Taiko-Motofuji-』は、茂戸藤氏の半世紀近くにわたる太鼓演奏と研究により確率された演奏表現スタイルが反映されており、従来の郷土芸能に留まることなく、ロックやポップス・ジャズなどのバンド サウンドや映画・劇伴音楽などのオーケストラ、ワールドミュージック、他ジャンルとのセッションなど、様々な音楽に融合します。
太鼓の種類に応じた打力の強弱やリズムのグルーブ感、伝統的な手組み奏法から”咆哮”と呼ばれる力強い発声ボイスにいたるまで、茂戸藤氏の技術とパフォーマンスを贅沢に収録。演奏家の熱量までも感じられるような、音源ライブラリです。
SONICA INSTRUMENTS『KOTO 13 VERSION 2 – VIRTUOSO JAPANESE SERIES』
国内の演奏家による楽器サウンドを、高度なサンプリング技法と革新的なスクリプティングによってソフトウェア音源化を行う国内ブランドSONICA INSTLUMENTS。本物の楽器に迫る演奏性と音質を誇り、トラディショナルな邦楽器を手軽に使用できる環境を提供し続けています。
伝統的な十三絃箏をフィーチャーした『KOTO 13 VERSION 2』では、実際の箏同様に、使用する爪や弦の厚みによってサウンドの変化を得られる、インストゥルメント・モデラー機構を搭載。発音時の音程やアタック要素、ノイズ・シミュレーションなど個別に調整する事が可能で、サウンドのキャラクターを自在に操る事ができます。
もちろん、古典音楽の代表的なスケールも28種類プリセットされており、白鍵をなぞるだけで、邦楽器特有の響きを再現します。
DOTEC-AUDIO『DeeACID』
シンプルな操作性で自然な奥行きと空間表現を実現するプラグイン・エフェクト『DeeWilder』や『DeeField』など、豊富な製品ラインナップとコストパフォーマンスの高さでクリエイターを魅了し続ける日本のプラグインブランドDOTEC-AUDIO。革新的なロジックと、洗練されたUIデザインの融合により、直感的なワークフローと極上のサウンド処理を両立したツールを数多く世に送り出しています。
そんな同社がベース・シンセの名機「TB-303」のリアルなサウンドと挙動を徹底追求して開発したのが『DeeACID』です。実機はもちろん、あらゆるクローン音源まで徹底的に解析・比較研究して作られた本機は、アナログ特有の強烈なフィルター・レゾナンスの歪み、独特のスライドやアクセントによる粘りつくようなうねりまで見事に再現。内蔵シーケンサーをあえて搭載せず、DAWでの使用に特化させたスマートな仕様になっており、アシッド・サウンドの泥臭いニュアンスと現代の制作にマッチする抜群の使い勝手を高い次元で両立させています。
ViViX『TOKYO CAB PACK Vol.1』
青木征洋 a.k.a. Godspeedが主宰する、ギターシーンを創造する音楽レーベルViViXでは、ギタリスト大和氏のスピーカーキャビネットを収録したIRライブラリをはじめ、様々なギタリストからプロファイリングされたKemper専用リグパックを展開。
日本のロック・ギタリストが好む、最大公約数的なキャビネットとしてラインナップされたIRライブラリ『TOKYO CAB PACK Vol.1』では、日本限定仕様のBogner 212CBスピーカーキャビネットを様々なマイキングで収録。ジャンルや奏法にあわせて自分好みの組み合わせを楽しむ事も可能です。
手軽にギタートーンをグレードアップさせられるIRについては、青木 征洋氏によるこちらの解説動画も必見です。
クリエイターの知見が反映された、現場思考のイノベーション
ボカがちofficial『ボカがち~ボカロ曲で使われがちな音サンプルパック~』
「ボカロ曲に使われがちな音」というストレートなコンセプトのもと、ボカロPによるボカロPの為の、ボカロ楽曲制作ツールを展開する、ボカがちOfficial。
楽曲制作初心者に寄り添う形でリリースされた『ボカがち~ボカロ曲で使われがちな音サンプルパック~』は、ボカロ曲でよく耳にする「あんな音」や「こんな音」を収録し、見よう見まねでも楽曲制作を楽しめるように設計されたサンプルパックです。
「賑やかなボカロ楽曲を作ってみたい」という方や、当ブランドの代表を務めるプロデューサー、ブブゼラ氏の作風に共鳴する方にもおすすめのサンプルライブラリです。
NEXTLIGHT『purini SERUM ESSENTIALS』
ボカロエレクトロ音楽レーベルNEXTLIGHTが、音楽活動と平行し、楽曲制作者向けのプロダクトとして展開するサンプルパック・プリセット開発。精細にまとめられた収録サウンドは、現役クリエイターの目利きによる最新鋭のエレクトロサウンドを約束し、ボーカロイド楽曲やクラブミュージックの制作に役立ちます。
NEXTLIGHTらしさを残しながらも、ラインナップ毎に異なる特色が反映されているのも本ブランドの大きな魅力。purini監修による『purini SERUM ESSENTIALS』では、HyperPopやFuturebassなどの制作に役立つ、明るく真っすぐなSerumプリセットを収録。その使い勝手の良さは、多くの場面で活躍できるライブラリとなっています。
Hylen Lab『HLP-006 Peridot for Serum 2』
ベースミュージックを軸としたトラックメイクに高い評価を集める音楽プロデューサー/DJ、Hylen主宰によるブランドHylen Lab。Hylenが音楽制作の過程で培ってきたノウハウが惜し気もなく詰め込まれたプリセットなど、楽曲クオリティの底上げに貢献します。
『HLP-006 Peridot for Serum 2』では、モダンなダンスミュージックやエレクトロニック・サウンドに特化したSerum2専用プリセット集。オケの中でしっかりと存在感を主張するベース、抜けの良いリード、空間を彩るシンセサウンドまで、緻密にサウンドデザインされた音色が凝縮されています。パラメーターの割り当ても「実践での使いやすさ」が考慮されており、わずかな調整で自分の楽曲に馴染ませることが可能。即戦力での使用はもちろん、リファレンスとして深掘りする事で「今っぽい音作り」に悩むクリエイターのスキル向上にも貢献します。
アレンジの限界を突破する、日本発カルチャーの結実
KAWAII FUTURE SAMPLES『KAWAII RECORDER』
日本発のムーブメントとなった「Kawaii Future Bass」をはじめ、ポピュラーカルチャーと融合した楽曲制作を支援するKAWAII FUTURE SAMPLES。明るくポップで、どこかキュートな世界観を構築するためのサンプリング・音源開発を行っており、国内のクリエイターから高い人気を誇ります。
『KAWAII RECORDER』は、誰もが学校の音楽の授業で触れたことのあるであろうタテ笛(リコーダー)を、Kawaiiサウンドの文脈で極上のポップ音源へと昇華させたプロダクト。ノスタルジックでありながらも現代のポップスやKawaii系トラックに映えるサウンドは、旋律をひとつ奏でるだけで楽曲の表情を彩ります。へたくそな演奏を再現するアーティキュレーションを収録するなど、アコースティックな温かみとポップな遊び心を両立させた、アレンジのフックとして活躍する音源です。
TWO LANDS『Pop Stars Shout!!』
東京発の作曲家、演奏家により立ち上げられた音源メーカーTWO LANDS。制作現場で求められるニーズに応える、ありそうでなかった製品の開発をおこなっています。
『Pop Stars Shout!!』は、アイドルソングやアニソン、ライブ感溢れるトラック制作に欠かせない「掛け声(コール&アッパーボイス)」や「掛け合い」に特化した、ボーカル音源ライブラリ。楽曲のサビ前やBメロのビルドアップ、展開の切り替わりに挿入するだけで、一気に楽曲の熱量と密度を引き上げることができます。海外製のボイスサンプルではどうしても出せない「日本特有の発声やニュアンス」が収められており、イメージ通りの楽曲アレンジをおこなうことが可能です。
また、数々のビデオゲームやアニメ音楽を手掛けるAniTone社からも、音楽制作向けツールとしてリリースされたコール音源『「KA・WA・YO」- FOR MUSIC –』があります。日本のサブカルチャーやインターネットカルチャーに深く根ざした本作では、オタコールやセリフ、パーカッションボイス等を収録し、鍵盤の叩く強さでテンションが変化するなど、様々な表現をリアルタイムでコントロールする事が可能。動画配信における「ガヤ演出音源」としても有用な製品です。
いずれのプロダクトも、日本人の繊細な感性や制作現場のニーズ、そして独自のカルチャーが色濃く反映された魅力溢れるものばかりです。海外製の定番ツールに加えてこれらの国産プロダクトを導入することで、楽曲は深みを増し、表現の幅を格段に広げることができるでしょう。
SONICWIREでは、日本のクリエイターの刺激となる国内ブランドの製品を取り扱っています。ぜひチェックして、あなたの制作環境を覚醒させる最高のプロダクトを見つけてみてください!
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