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どれを選ぶべき?VSLのオーケストラ音源主要シリーズの違いまとめ!!

2026年3月19日 18:00 by ayu

ほぼ毎月新製品をリリースし、今では200製品に迫る勢いでラインナップを展開するオーケストラ音源の老舗Vienna Symphonic Library(VSL)社。

この記事では、VSLが展開する主要シリーズ(Synchron、Studio、Duality、Dimension、BBO、Special Editionなど)のそれぞれの特徴と違いを、サクッとご紹介します!

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「Synchron」シリーズ

「Synchron Strings Pro」などを擁する「Synchron」シリーズは、VSLのフラッグシップとも言える大看板シリーズです!

サウンドは、最大130名を収容できる540㎡の広大な自社ホールVienna Synchron Stage「Stage A」で収録されています。
ハリウッド映画のスコアリングにも実際に使われるステージで、優美でふくよかな自然の残響成分が含まれたリッチなサウンドが特徴です。

▲「Stage A」の写真

さらに、数十本に及ぶマルチマイク・セットアップによって空間の響きそのものを立体的にキャプチャしているので、まるで目の前で演奏しているかのような臨場感を感じられます。
※音源にはスタンダード版とフル版の2種類があり、すべてのマイクポジションを使用するにはフル版の購入が必要となります。

とにかくリアルで生々しい響きのオーケストラ音源が欲しい!という方に最適です。

製品の例:

「Studio」シリーズ

上記の「Synchron」シリーズとは打って変わり、徹底的にデッド(無響)な空間である「Silent Stage」やタイトな音響の「Stage B」で収録されたドライなシリーズです。
廃盤となった「Vienna Instruments(VI)」シリーズの後継のような立ち位置で、VIシリーズをプレイヤーエンジン「Synchron Player」向けに再編集したサウンドが収録されています。

最大の特徴は、極小音量でも環境ノイズが皆無な「究極のドライサウンド」であること。録音場所の「Silent Stage」は驚異的な三層構造の防音壁を持ち、内外の遮音性能はなんと90dB以上(上空をヘリコプターが飛んでいても録音に影響しない!)。

▲「Silent Stage」の写真

この徹底した収録環境により、弦楽器のピアニッシモなどの微細なテクスチャを、ノイズフロアを極限まで抑えたピュアな状態で収録できています。

プレイヤーエンジンには「Stage A」の響きを再現するIRリバーブが内蔵されているため、ワンクリックでふくよかな音にもなります。逆に内部リバーブを切って好みの外部リバーブをかければ、どんな空間にも馴染ませることが可能。クラシックなサウンドだけでなく、ポップスやジャズのオケにも重宝する万能音源です。

ポップスなどに使えるデッド/タイトなオーケストラ音源が欲しい!という方に最適です。

製品の例:

「Duality」シリーズ

現在、VSLのストリングス音源で1番の売上を誇る『Synchron Duality Strings』を中心としたシリーズです。

残響豊かな大ホール「Stage A」(大編成)と、タイトなスタジオ「Stage B」(小編成)という2つの異なる空間で、総勢79名の奏者に「全く同じフレーズをリアルタイムで同時演奏」させて収録した革新的な音源です。

通常、残響の多い音源の輪郭をハッキリさせようとマイク設定をいじったり、別の音源を重ねたりすると、特定の人の音だけ不自然に目立ったり、演奏のタイミングがズレて音が濁ってしまうことがあります。
そこで本シリーズでは両編成に対して「全く同じアーティキュレーションをリアルタイムで同時演奏・収録させる」という手法を採用し、問題を解消しました。なのでタイミングのズレやアーティキュレーションの不一致が全く起きない、これまでにない立体的で明瞭なストリングスサウンドを実現しています。

フェーダー1つで両者のバランスを調整できるため、「Stage A」の成分を多くしてクラシック・映画音楽風にしたり、「Stage B」の成分を多くして日本のポップスに馴染むタイトなストリングスにしたりと、ジャンルを問わず活躍する超万能製品です。

色んなジャンルで活躍できる、長く使えるストリングス音源が欲しい!という方にぜひおすすめしたい製品です。

「Dimension」シリーズ

通常のオーケストラ音源はセクション全体(14人のヴァイオリンなど)を1つの音として収録しますが、Dimensionシリーズは「同じ空間で弾いている奏者一人ひとり」を個別のマイクで独立して収録するという、凄まじいこだわりを持ったシリーズです。

たとえば全32名の弦楽器編成なら、奏者一人ひとりの音が独立したプリセットとして立ち上げることができます。これにより、Synchron Player内部で個々の奏者のピッチやタイミングを個別にコントロール可能!

さらに、演奏の途中で8名のヴァイオリンを「4名と4名のグループ」に分けたり、「ソロ奏者」へと自由に分割(ディヴィジ)できるため、不自然に音量が膨らむことなく本物さながらのリアルなアンサンブルを構築できます。

ディビジを完璧に再現したい方、究極にこだわりたい方に適しています!

「Appassionata」シリーズ

音楽用語で「情熱的に」を意味する名前の通り、感情豊かでロマンチックなサウンドに特化したストリングス音源です。

通常のフルオーケストラよりもさらに人数の多い、超特大編成(第1ヴァイオリンがなんと20名、総勢56名!)で収録されています。深く激しいビブラートと、滑らかで甘いレガート(音と音の繋がり)が最大の特徴です。

これだけ分厚い大編成でありながら、収録自体は極めてドライな「Silent Stage」で行われているのがポイント。音が濁らずスッキリしているため、自分で好きなリバーブをたっぷりかけて、とことん壮大でシネマティックな空間を作り込むことができます。

ハリウッド映画の壮大なオーケストラや、感動的なエンディング曲など、主役級のメロディを歌わせるのに右に出るものはありません。とにかく「甘く、太く、エモーショナルな弦のサウンド」が欲しい方にはこれ一択とも言える最強の音源です。

「BBO」シリーズ

個別に緻密なコントロールをする「Dimension」シリーズとは完全な対極に位置するのが、このBBOシリーズです!

大ホール「Stage A」に最大70名のフル・オーケストラ(または大規模な金管・打楽器・合唱)を配置し、全員で「同時に(Tuttiで)」ドカンと演奏した音を収録した超大迫力のシリーズです。
ハリウッド映画のトレーラー音楽やアクションゲームの戦闘シーンなど、分厚いオーケストラが欲しい場面に最適です。

「Special Edition」シリーズ

オーケストラの主要な楽器と奏法をギュッとまとめた人気シリーズです。

ドライな「Silent Stage」で収録されているため、後処理がしやすくポップスやロックのオケにも適しています。
Vol. 1〜7まで細分化されており、売れ筋としては「まずVol. 1を買い、次にVol. 2。あとは必要に応じて買い足す」というスタイルが王道のようです。
Vol. 1を持っていればたいていのオーケストラ制作は始められますので、いわゆるコストパフォーマンスに優れた製品です。

・Studio Special Edition Vol. 1:オーケストラに必須の基本的な楽器を網羅。オーケストラ音源が欲しいならまずはここから。(筆者はこの製品でオーケストラ音源デビューし、今でも愛用中!)

・Studio Special Edition Vol. 2:室内楽と編入楽器に着目。少人数の編成で、アンサンブルをよりクリアに。

・Studio Special Edition Vol. 3:総勢56名からなる壮大な「アパッショナータ・ストリングス」と、ソロや室内楽編成の繊細なミュート(コン・ソルディーノ)奏法に特化。

・Studio Special Edition Vol. 4:荘厳なクワイア(合唱)とソロヴォイス、そしてファンファーレ・トランペットなど希少な管楽器群を収録。

・Studio Special Edition Vol. 5:奏者一人ひとりの「揺らぎ」を再現。リアルなアンサンブルを自動で生み出す人気のディメンジョン・ストリングスのエントリー版

・Studio Special Edition Vol. 6:奏者一人ひとりの「揺らぎ」を再現。輝かしくも人間味あふれるリアルなブラス・アンサンブルを自動で生み出す人気のディメンジョン・ブラスのエントリー版

・Studio Special Edition Vol. 7:ルネサンス&バロック時代の希少な古楽器コレクションのエントリー版

まとめ

VSLの製品ラインナップは数が多く、どの製品が自分に合っているか迷うこともあります。まずはスコアリング・ステージの違う2種「Synchron」「Studio」シリーズの違いを押さえることが音源選びの第一歩です。

一生モノの頼もしい相棒となる最高峰のオーケストラサウンドを、ぜひあなたの楽曲にも取り入れてみてください!(^▽^)

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