サスペンスシーンといえば…な音をフィーチャーしたSONICCOUTURE新作ライブラリ
既存の楽器を新たな切り口でライブラリー化するSONICCOUTURE社から新作『WATERPHONE』が登場。
WATERPHONEとは、シャンデリアを逆さにしたような奇抜な形状をし、何本も刺さった柱を弓でボウイング、あるいはマレットで叩き、ときに筐体内の水を揺らす効果を加えて不可解な共鳴音を奏でる楽器です。
不吉なシーンの演出以外に著名アーティストがフィーチャーした歴史もあり、水中で鳴らして鯨を呼ぶ実験にも行われた風変わりな音が、いよいよKONTAKTで自在に鳴らせるようになります!
共鳴が共鳴を呼ぶ実は厄介なこの楽器。ウィンドチャイム同様にフレーズサンプリングが基本で、クロマチックに鳴らすことはナンセンスとされてきました。
本製品は、従来どおり生々しいフレーズを収録したPhrasesと、各種アーティキュレーション込みでクロマチックに構築したUnwrappedとの2つのNKIで構成されています。
ステレオマイク、コンタクトマイクのバランシング、複数の共鳴モデルの切り替え、サンプルストレッチ機能など、表面上ミニマルに見えますが掘ると底の見えない構造はSONICCOUTURE社ならでは。
LFOやマクロノブを利用することで、(ソフトシンセでも難しかった)これまでにない先進的なアコースティック・サウンドが得られます。
本来カスタマイズが難しく絶妙なバランスの上に成り立つ楽器を、文字通りUnwrapped(構造解体)し再構築に備えた冒険精神はさすがです。
映像演出の用途以外に、たとえばピアノ音色とレイヤリングしてニューエイジ風の美を紡いでみるなど、多くの可能性を秘めた製品といえます。
無限に時間を溶かしてもかまわない方は是非この奇っ怪な楽器に挑んでみてください(夜中に一人で奏でることはなるべくお勧めしません)。
folder SONICWIREニュース, クリプトンDTMニュース, ソフト音源, パーカッション音源
label SONICCOUTURE, Waterphone, サスペンス