#15【超入門】装飾フレーズで遊ぼう!ディレイ効果で飾るグロッケン音源を追加!
前回の記事では、コードを補強するストリングス音源のフレーズ制作手法を解説しました。
今回は、グロッケン音源を使った装飾フレーズの追加手法を紹介します。
1. 装飾フレーズの追加
装飾フレーズは、楽曲全体の主要な流れを担う要素ではありません。しかし、アクセントとして適切に取り入れることで、楽曲に華やかさや情緒、リズムの多様性を付加できます。三大要素(リズム・メロディ・ハーモニー)だけでは表現できない個性的な彩りを加える重要な要素です。
三大要素の構築により楽曲の方向性が固まったら、装飾フレーズの追加を検討してください。
今回のデモソングでは、超高音域(C6〜C7)にグロッケン(鉄琴)の煌びやかな音を装飾フレーズとして取り入れます。

上図のグロッケン用トラックは、1つの音程を伸ばすだけのフレーズです。通常であれば、ノートの頭で1回音が鳴って終わります。しかし、今回使用した「Glowing Bright」は、ディレイ(やまびこのように音を繰り返す効果)エフェクトを含んだ音源です。そのため、簡単な編集のみでユニークな響きを取り入れることができます。
- Dynamics:合成した歌声の大きさを調節します
- Pitch Bend:発音のピッチを調節します
- Pitch Bend Sensitivity:Pitch Bendの感度を調節します
- Air:発音に混ぜる息の量を調節します
- Character:発音のフォルマントを調節します
- Expression:合成時にエンジンへ渡す音量の変化を設定します
2. 装飾フレーズ用トラックを追加
装飾フレーズの追加工程を解説します。基本的な流れは、ベースやストリングスを追加する際と同様です。
コード進行用トラックを複製
まずはコード進行用トラックを複製します。その後「ミュートツール」で必要なノートのみ残して制作を進めます。

装飾フレーズ用の音源を追加
次に「HALion Sonic」の空のチャンネルに装飾フレーズ用の音源を追加します。今回はディレイ効果を含む「Glowing Bright」を使用します。

装飾フレーズ用トラックの出力チャンネルを変更する
最後に、装飾フレーズ用トラックの出力チャンネルを「Glowing Bright」を追加したチャンネル番号に変更します。

これで装飾フレーズを制作する準備が整いました。
3. 装飾フレーズのアレンジ
装飾フレーズは、使用する音源やエフェクトによってアレンジ手法が異なります。共通した特定の手法はありませんが、リズムやハーモニー用楽器で用いたアレンジ手法をそのまま適用することも可能です。
今回も「ミュートツール」を使用し、コード構成音の中から1つの音のみを鳴らします。「Glowing Bright」のユニークな効果が、楽曲全体を通して鳴り続ける構成にしました。

通常、このような効果を生み出すには複数のエフェクトプラグインを駆使した音作りが必要です。しかし「Cubase LE」に収録されている音源には「Glowing Bright」のように追加するだけでユニークな効果を得られるものが多数存在します。
装飾フレーズの追加は、アレンジ作業の中で最も遊び心を取り入れられる工程です。楽曲全体で鳴らし続けるだけでなく、セクションの切り替わりなど特定のポイントで部分的に使うことも効果的です。複数の音源を組み合わせるなど、楽曲の雰囲気を壊さない範囲で様々なアプローチを試し、印象に残るフレーズを作成してください。
4. 伴奏全体のアレンジ前とアレンジ後の比較
装飾フレーズの追加により、伴奏のアレンジ作業が完了しました。作曲段階の骨組み状態の楽曲と、アレンジ後の楽曲を比較します。
アレンジ前(リズム、メロディ、コードの基本フレーズのみ)
アレンジ後(メイン楽器、サブ楽器のフレーズアレンジ)
アレンジ前後で、楽曲の印象が大きく変化したことが分かります。
もちろん、さらに楽器の数を増やしたりフレーズを突き詰めたりすることで、より表現力豊かな楽曲に仕上げることも可能です。
完成させることが何よりも大事!
曲作りにおいて最も重要なのは完成させることです。音楽制作は、突き詰めればいくらでも時間をかけられます。逆に言えば、終わらせることを意識しなければいつまでも完成せず、お蔵入りになる可能性もあります。
気になる点があっても、まずは終わらせることを意識してアレンジ作業を進めてください。
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