[Vienna特集]第18回 パフォーマンス
『Vienna Instruments』特集の第18回目です。今回は、ホスト・アプリケーション上から複数のVienna Instrumentsを起動して実際の曲を演奏する際のパフォーマンスについてご紹介いたします。
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— パフォーマンス —
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今回のムービーでは、著作権フリーのMIDIデータを利用して、実際に曲を演奏した場合のパフォーマンスをご紹介いたします。まず、今回のムービーを撮影した環境は次のようになります。
- Windows XP Professional Edition SP2
- Pentium 4 3.8GHz HT
- 2.0GB RAM
- Cubase 4.0.2
- Vienna Instruments 1.11
- ライブラリはFireWire400接続の外付けHDDにインストール
- Cubase上でのオートメーションやエフェクトは一切未使用
Vienna Instrumentsは2インスタンス起動しており、それぞれにSolo Violinのプリセット、Solo Celloのプリセットをロードしています。各インスタンスでのメモリ使用量はPERFORM画面で確認できますが、それぞれに500MB以上使用しています。Windows XP自体やCubase 4.0.2、あとはムービー撮影用のソフトもそれぞれメモリを使用するので、全体での未使用メモリは300MB程度となっています。この状態でシーケンスをスタートさせてもほとんどCubase 4.0.2のパフォーマンスメーターは振れません。本ムービーでは、プリセットをロードして、MIDIデータをインポートして再生しただけですのでこの程度の負荷ですが、リバーブを追加したりEQをかけたりしていくともう少しCPU負荷は上がるでしょうね。
今回は、2つのVienna Instrumentsを起動して、それぞれでプリセットをロードしているのでかなり大量のメモリを使用しています。この状態でもう一つVienna Instrumentsを起動してプリセットをロードすることはできないでしょう。このような場合には、パートごとに順次MIDIシーケンスを完成させてバウンス(オーディオファイルへの書き出し)していき、同時に起動するVienna Instrumentsの数を抑えるのが現実的な対策ではないでしょうか。最近のホスト・アプリケーションでは、フリーズ機能を使用することでプラグイン・インストゥルメントの設定を保持したままバウンスと同等の効果を得ることも可能です。バウンスとは違ってフリーズ機能の場合は、フリーズを解除することで再度MIDIデータを編集できますので活用しない手はありません。あるいは、使用する奏法を限定して独自のマトリクスを作成していったり、プリセットをロードしても使用しない奏法のパッチをアンロードしていくことでもメモリ使用量を抑えることが可能です。
Vienna Instrumentsを使用する場合は、CPU負荷もさることながら、メモリのやりくりがキモになるのではないでしょうか。
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