[MUSE情報]巨大総合音源『MUSE』紹介(1)
大容量総合音源と言えば、まず思い浮かぶのは、桁違いの容量を持つ音源として、2005年に登場し、総合音源に対する常識を塗り替えた「COLOSSUS」でしょう。それまでは、GIGAクラスの専門音源でしか得られなかった楽器のサウンドを、150種類以上、様々な音色を取り揃えて、オールインワン音源としての新たな金字塔を打ち立てました。
それから、約1年半・・・。EAST WEST社と同じく、(リリース枚数で言えばそれ以上に)様々なGIGAライブラリを制作してきた、Sonivox(旧Sonic Implants)社が、満を持して、『Colossus』の32GBを超える、38GBの巨大総合音源『MUSE』を制作いたしました。
これは、大型新作リリース情報であるばかりではなく、Tascam社による新プラグイン「GVI」のエンジンを搭載した、最大同時発音数/ハードディスク・ストリーミング機能に、非常に優れたプレイバック・サンプラーの記念すべき第一作であり、本格化する、巨大総合音源時代の到来を告げるものです(現に、他社からも巨大総合音源のアナウンスが入っています)。
この度は、不定期(数日に一度)、長期間/複数回に渡り、その魅力とバックグラウンドを、ご紹介したいと思います。
今現在、クリプトンでは、『MUSE』のNFR(プロモーション・コピー版)を入手しておりませんが、Tascam『GVI』のNFRに、付属音源として同梱されている、『MUSE』サウンドの一部を確認しております。
そのサウンド・プログラムを試した限りでは、サウンド&プログラムは非常に丁寧かつバランスの整った作りであり、MUSE内のサウンド同士の相性が良いばかりか、TRITONやMOTIFのような総合音源を代表するハードウェア・シンセサイザーや、Vienna Instruments、YellowTools社の各種ライブラリのような粒揃いのサウンドライブラリとの相性も、非常に良好であろう事が容易に想像できます。上品で誰とでも付き合える、優等生的なそんな雰囲気です。
さて、ここで一曲。ウンチクばかりでは不毛なので、『MUSE』のサウンドのみを使用して作られたデモソングをご紹介します。
ジャズ/フュージョン・フィールのイントロから、ポップなファンク、バラード調のイージーリスニングと繋がるこのデモソングは、聴きなれた雰囲気のBGMを、『MUSE』で制作した場合、どういうサウンドになるか、そのクオリティをしっかりと示した一曲。最初のデモソングとして最適です。使用楽器も、ピアノ/オルガン/ギター/ビブラフォンといった美しい旋律を奏でるメロディック・インストから、リズム隊を形成する、ドラム&ベース。シンセサイザーによるアトモスフィアまで主要な楽器が、割りとプレーンな状態で、ご堪能いただけます。
次回以降はそのテーマを据えて、『MUSE』の詳細を掘り下げていきますので、お楽しみに。
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