SONICWIRE

[サウンド管理] 大容量データとの戦いの中で。

2006年9月13日 16:16 by wat

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“カリカリ、キリキリ、ジジジー”・・・

いかにも「俺は今、マジ一生懸命に働いてるぞ」というメッセージを、大合奏し続けている、我が社のハードディスクドライブの大群…。TB(テラバイト)の恩恵も何処へやら、これだけライブラリがあると一つのサウンド検証/管理用マシンに蛇のようなハードディスクドライブの尻尾がつく事になります。

本日は、古くなったGIGAライブラリを保管していたHDDを、最新ループ系ライブラリに置き換える作業をしているのですが、100タイトルを超えるループ集からのコピー作業は、規模的に半端無い作業です。この中から予備知識無しに「自分のイメージに合ったドラムループを見つけよう」とか、「硬くてメタリックな単発スネアを厳選しよう」などと思ってしまったら一大事。かなりな覚悟(精神力)と時間が必要になります。

実際、サウンドの管理は非常に大変なもので、その中からの検索/管理において苦労されている方も多いのではないでしょうか? 最近では、AppleLoopsのようにサウンドファイルにタグ(音のカテゴリやイメージを示す目印)を付けて工夫しているものもありますが、正直抜本的な解決とまでは至りません。”ノンストレスかつスピーディ”に、沢山のサンプリング・ライブラリから任意の音を探すというのは、実現しなければならない命題ですね。例えば、それら問題を緩和する可能性を考えてみますと・・・

【将来的に期待が持てる方法】
・NI『KORE』に有るようなローカルでの総合的な音色管理機能(サーチエンジン付き)の発展と充実。

GOOGLE DESKTOP以降のPC内部のサウンドファイルを一元管理するWEBサービス機能を使いこなす。更に発展に期待する(そして祈る)。

【地道にマイルールを決める方法】
・同義語のファイル名(KICKとBDなど)を把握/メモし、名前を統一する為に一括置換する、もしくは検索のルールを作る。

・例えば、同一階層にある単発音とループ音の、ファイルサイズを比較して大体の境目を把握。常にファイル容量からサウンドの長さを意識する。

・新規に導入したサウンドを試聴する際に、良く使いそうなサウンドを常用フォルダにコピーしておく、また、カテゴリやテーマ毎に放り込んでおくフォルダ/加工時などの作業用フォルダ/お気に入りのサウンド一覧をHTMLで吐き出した一覧表やショートカットをまとめたフォルダなどを、必要に応じて用意し自分で認識しやすいように配置する。

・ザックリとした大分類のサウンドプレビューが出来るように、サウンド・カテゴリー/ブロック毎の代表的なサウンドをまとめた長尺MP3を作ってまとめておく。(例えばドラムキットが複数有れば、簡単な8ビートで鳴らしたループファイルをキット分用意しておく)

繰り返しますが、フッと思い立ったときに、HDDの底に眠っているであろう、いつか聞いたサウンドファイルが、パッと取り出せるような環境作りは非常に重要でしょう。それによってモチベーションが高まったりしますし、逆に最悪の場合、音楽的な思考から、探し物の思考に切り替えなくてはなりません。これは大きなロスとなります。(また、「他も適切なサウンドがあったかも知れない」という不安を取り除くのも重要なポイントですね)

(今回のTipsは当たり前の事でしかありませんが)この手の話題は、クリプトン社内はもちろん、サンプリングライブラリのデベロッパーでもよく議論されるテーマなので、折に触れては”管理法のアイディア”をメモ代わりに書き留めるて行ければ良いなと思います。

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