シネマティックシリーズの口開けとして昨年3月にリリースされ、多数のサウンドレイヤーのバランスをダイナミックに変更する（動画をご覧ください）ことで、シリアス系の劇伴やアンビエントの素早く柔軟なスケッチ制作を可能にします。

レイヤー数が多いため動作環境への負荷は多少かかりますが、他製品のような大量のサンプルの読み込みに伴うメモリや時間の消費と比べれば圧倒的に軽量、高速。

楽曲制作のテンプレに組み込んでおけば、DAWの起動からほどなくスケッチの作成に取り掛かれるでしょう。

本製品はウェーブテーブルとアナログシンセがレイヤーされ、マウスドラッグでサウンドを変化させられるいたってシンプルなものです。『SKYWAVES』の真骨頂は、テープディレイのように大きくウネるアナログライクなエフェクト。

各EDITボタンをクリックするとノイズ、デチューン、アルペジエーター、アナログFXなど本格的な作り込み用のパラメータが拡張表示され、納得ゆくまでサウンドにこだわることが可能です。

プリセットに備わったさまざまな技法に倣って、レトロモダンなサウンドを完成させましょう。

今年2月にリリースされた本製品は、南米の太鼓Bombo Legüeroをポリリズミックに組み立てるCrew-playingアルゴリズムを搭載し、単純な打ち込みでは難しい自然なバラつきを再現します。

『DRUMBADA』『SKYWAVES』『SANDSTORM』はインターフェース上の「DRAG THE MOUSE OVER THE SCENE」と記された箇所が一種のXYパッドとなっており、たとえば映像に合わせてマウスを動かすことでDAWにサウンドの変化を記録することが可能になっています。

15名ものパフォーマーによって生み出される強力な打音、また豊富なプリセットも魅力です。

上記3製品つまりシネマティックシリーズに歩みを進める直前の逸品で、サンプルを使わず「スペクトル・モデリング」のみで（日本製の）ピアノサウンドを再現しており、一定のクオリティを保持しつつも超軽量に動作します。

むろん極限のリアリティを求めるならば大容量のものが多数ありますが、特にポップなジャンルでさまざまな楽器が鳴り響く中で良質なピアノサウンドをフィーチャーしようとするなら、これに勝る扱いやすさはないでしょう。

強弱表現も充分にカバーし、スケッチの制作にも重宝します。

ブラシ奏法のみに絞ったシンプルなドラム音源で、サンプルとモデリングのハイブリッド構造。

残念ながらテンポ追従はしませんが、甘やかなジャズバラード、あるいはポップなカントリーミュージックの伴奏を委ねるのもよいでしょう。

現在ほぼすべてのSAMPLESON社製ソフト音源はスタンドアローンとしても機能し、DAWを使わずに演奏体験を開始できるのが特徴です。

最後に、こちらはモデリングによって金属的打音をシンプルに生成するシンセ。

しかし驚くことにエフェクターとしてチャンネルにインサートでき、たとえばスネアドラムをトーキングドラムのように変化させたり（要オートメーション）、マイク越しのスピーチや楽器演奏をトリガーして変貌させられます。このとき、各パラメータはシンセとして使用したときのそれらと大きく効果が変わり、実験としても面白く使うことができます。

基本的には、デベロッパーが興味を持った製品のみが世にリリースされますが、たびたび驚きをもたらしてくれるため、うかつに目が離せません。