英国のFuture Music誌に掲載されていた「ALBION ONE」(SPITFIRE AUDIO)の製品レビューをご紹介します!
英国のFuture Music誌(2015年12月号)に、SPITFIRE AUDIOが誇る新世代シネマティック・オーケストラ音源「ALBION ONE」の製品レビューが掲載されていたのでご紹介します!
以下、レビューの和訳です。
Spitfire Audioの創設者であるクリスチャン・ヘンソンとポール・トムソンは、映画やテレビのコンポーザーとしてだけではなく、サンプルライブラリーのビジネスでも大きな成功を納めています。彼らのカスタムメイドコレクションには、オーケストラインストルメント、オーケストラセクション、ハンスジマーからも絶賛された巨大なパーカッションコレクション、広大なサウンドウィールドのシンセ、過去にないサウンドのコレクション、更にハイブリットオーケストラの怪物的シンセ「Earth」、そしてAlbionがあります。
Spitfire Audioの名を世に知らしめるきっかけとなったライブラリは、2011年にリリースされたオーケストラサンプルコレクション「Albion Vol.1」です。 Albionには、ロンドンにあるAir Studioでレコーデイングされた非常にバランスの良いサウンドが収録されており、すぐにプレイすることが可能です。このライブラリは、一般的なアーティキュレーションのほどんどをカバーしており、オーケストラの大まかなアウトラインをシンプルに制作することができる仕様となっています。
Albion再来
大成功を納めた「Albion Vol.1」をもう一度、最初から作り直そうと思い立ち、そして「Albion One」が制作されたのです。「Albion One」は、「Albion Vol.1」の歴史を踏襲した光り輝く新しいコレクションとしてリニューアルされることになりました。
理由はシンプルです。「Albion Vol.1」がリリースされてから数年の間に、Spitfire Audioはライブラリ制作のマスターとなりました。そして「Albion Vol.1」は後続のタイトルと比べると、その賞賛はもう長くは続かないであろうと答えを出したのです。
多数のライブラリ制作によって洗練されたチューニング技術によって、新しいAlbionのための制作ペースはようやく現実的なものとなりました。「Albion Vol.1」を超えるサウンドクオリティと収録アーティキュレーション数は、スマッシュヒットを確実に保証するものでした。
『オーケストラの規模の拡張と、より精錬されたサウンドは、よりリッチなオーケストラの制作を可能にしました』
「Albion One」の新しい特徴は、109人の奏者からなる大規模なオーケストラをサンプリングしたサウンドで、そのサウンドは新しく作り変えられたKontakt Player GUIに収録されています。そしてリッチで壮大な空間を創るLush Reverb sliderによって、ビブラートは各パッチのグローバルコマンドとしてコントロールすることが可能になりました。
「Albion One」のライブラリフォルダには、Albion One Orchestra、Brunel Loops、Darwin Percussion Ensemble、Stephenson’s Steam Band、そしてAlbion Legacyが収録されています。「Albion Vol.1」と同じ形が採られているので、「Albion One」への移行はとても簡単です。
Albion One Orchestraフォルダの構造は、「Albion Vol.1」ユーザー達には見慣れた状態になっています。オーケストラセクションは、Brass High/Low/Mid、Woods High/Low、Stringsはフルストリングとして収録されています。全てのパッチにはキースイッチで切り替え可能なアーティキュレーションとマイキングコントロールが可能なミックススライダーに加えて、MIDIデバイスでコントロール可能なリアルタイムパフォーマンス用のパラメーターが用意されています。
これらのパラメーターによって、曲中で様々なことをコントロールすることができます。例えばStringsでは、Dynamics、 Vibrato、 Lush Verb、 Expressionのコントロールが可能です。
ScoringとSteam
全体を通して強調したいのは、「Albion Vol.1」ではオーケストラの楽曲を素早く制作できることと、各パッチのレイヤリングした際の素晴らしさについてです。パッチをいくつかロードして1つのMIDIチャンネルにマップすると、簡単なオーケストラ・トゥティを制作することができます。スタッカート系のパッチでも、雄大なサスティン系パッチを使っても可能です。
しかし、「Albion One」は更にもっと上を行きます。新しく収録されたストリングス・ランは緊迫感を演出し、ミュートサスティン・アーティキュレーションは特に注目する点です。これらの素晴らしいサウンドは、「Albion One」のライバルのライブラリにはない点です。 新しくスクリプトされたLegatoエンジンは全てのオーケストラセクションに渡って、豊かな演奏表現を演出します。
The Stephenson’s Steam Bandは、「Albion One」のリリースにあたって完全に再構成されました。レコーディング・セッションで録音した生の音を細心の注意を払って編集し、非常に演奏性の高いパッド、アトモスフェア、テキスチャのコレクションに仕上がりました。
「Albion One」のSephenson’s Steam Bandは、「Albion Vol.1」のそれよりも非常にクオリティが高くなっており、再生にはeDNAエンジンが使用されています。サウンドの調整を容易するeDNAエンジンには、サウンドのレイヤリング、エンベロープ、LFO シェイピング、ゲート、シーケンス、エフェクト、追加のシンセ・エディット・パラメーターが搭載されています
更に膨大な即戦力プリセットもあります。
この映画の音楽制作にもすぐに使えるサウンドのコレクションは、Spitfire Audioの可能性、そして彼らの生み出すオーケストラのパッチの可能性を示しています。そしてSpitfire Audioのライブラリのファンにとっては重要なポイントとなります(ファンの中にはEDMプロデューサーやエレクトロニック・スコアリングを制作しているプロデューサーも沢山います。)
大きく分けて4つのサウンドを収録した「Albion One」は、「Albion Vol.1」のシリアスなアップグレード版です。「Albion Vol.1」から受け継いだ、早く、そして簡単にオーケストラを制作できる仕様、そして今回のアップグレードで拡張されたオーケストラの規模や、更にリッチになったサウンドが収録されています。
ハイブリッドなエレクトロニックとオーガニックなサウンドを好むなら、「Albion One」でも見つけることができます。パーカッションサウンドが柱になっている楽曲でも、「Albion One」のエレクトロニックなサウンドを活用することができます。
新しいスターの誕生です。
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