『SVC』プラグインは、モノ／ステレオの2MIX から“スピーチ（話し声）”を検出／分離して音量を± 12dB の範囲でコントロールできます。また、スピーチに加え、背景音（スピーチ以外の音）も±12dBで音量調整可能。マルチトラックやステムが存在しない2MIXの「スピーチが聞き取りにくい」、あるいは「背景にノイズがのっている」ようなコンテンツの問題を【素早く】解消できます。

スピーチの検出／分離には、クラウドベースのマルチアルゴリズムボイス分離技術『ADX VEX』を採用。VST、AU、AAXプラグインとして起動するので、作業中のDAWプロジェクト上で処理を実行できます。『ADX VEX』には子音検出アルゴリズムが統合され、分離の難しいノイジーな子音も自動識別／分離します。

使い方は非常に簡単です。処理したい音を配置したオーディオトラックに『SVC』をプラグイン、処理したい箇所を再生（あるいはオフラインバウンス）することで自動分離が実行されます。あとは、スピーチと背景音の音量を調整するだけです。

分離がうまくいかない場合は、いくつかのオプションを使って分離精度の向上を試すことができます。

分離オプション

• ピッチレンジ：分離処理するスピーチの主な周波数帯を手動で指定することで、分離精度の向上を試みます。
• スピーチ設定：ピッチレンジのプリセットです。male（男性）、female（女性）、child（子供）が用意されており、簡単に切り換えられます。
• ハイクオリティ処理：通常と異なるアルゴリズムを使い、処理時間は非常に長くなるものの、精度の高い自動分離を実行します。
• リバーブ：スピーチに加えて、スピーチのリバーブ成分も分離できます。
• HF BOOST：高い周波数が多く含まれる場合に有効なブースト処理です。
• AVAD：自動音声アクティビティ検出です。オーディオ中のスピーチの箇所を分析し、余計な分離を実行しないようにするオプションです。誤検出（あるいは目的の箇所が分離されないなどの問題）が発生する場合には、オフにします。

『SVC』は、今まで膨大な処理時間を費やしていた作業を、驚くべきほどに効率化できる“魔法のツール”です。

主な特徴

• スピーチの音量を±12dBの範囲で調整可能
• 背景音（スピーチ以外の部分。ノイズなど）の音量を±12dBっで調整可能
• スピーチに最適化された分離アルゴリズムを採用
• 自動子音検出アルゴリズムを採用
• 自動音声アクティビティ検出アルゴリズムを採用
• ステレオ/モノのいずれにも対応
• VST、AU、AAXプラグインフォーマットに対応
• Windows/Mac両対応