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鈴木 光人 氏(スクウェア・エニックス)が使う
シンセ音源『SPIRE』

Presented by SONICWIRE

スクウェア・エニックス所属の作曲家として、ゲーム、ファイナルファンタジーシリーズなどで活躍中の"鈴木 光人"氏より、REVEAL SOUND『SPIRE』についてお話を伺った。

『SPIRE』は、ポップなPluckサウンドからパワフルなSuperSawサウンドまで、豊かなサウンドメイキングを実現するポリフォニック・シンセサイザー音源です。

SPIREはいつ頃から使っていますか?

2017年からです。仕事仲間の間で話題になった時期があり、当初は今まで聞いた事がないメーカーで、あまり期待してなかったのですが、インストールしてみて「なんて音が良くて使いやすいシンセ音源なんだ!」と驚きました。それ以来ずっと5本の指に入る位好きなシンセサイザーです。

数多あるシンセ音源の中でも、SPIREはどういった場面で起用していますか?

実は作曲段階から立ち上げる事は少なくて、ある程度トラックの骨格が出来たあたりからSPIREに差し替える事がほとんどです。コードワークが決まった段階で、ベタ打ちのコードトラックにプリセットカテゴリーの「Seq&Arp」に差し替えてアイデアを膨らませる事が多いです。コピペでどんどんコードトラックを増やし、トラック毎に音色を変えて後で選ぶ感じですね。

時々シーケンスだけで8トラック位出来ちゃう事があって、それを後で取捨選択しつつ整理するという(笑)。というのも本当に良いサウンドが多いので、その瞬間に決められない事が多くてついついプリセットを掘ってしまうんですよ。もともと音色を決めるのは早い方なのですが、SPIREだとなかなか決められないという、なかなかのうれしい悲鳴で、しかもそれが決して嫌じゃないという絶妙なバランスです。

▲『SPIRE』操作画面

SPIREで一番気に入っているところを教えてください。

Pluckサウンドです。特に中域の抜けの良さです。トラックの中で埋もれずシーケンスの役目を確実に果たしてくれる音源はなかなかありません。EDMクリエイターに人気があるのもこの部分だと思いますね。

そのほかにも気に入っているところはありますか?(サウンド、機能や操作性、プリセット数など)

EDIT時の操作性がとても良いです。というのも階層が浅いので目的のサウンドにたどり着く手間が少ないです。エフェクトmuteやパラメータの変更に至ってはボタン一つでエフェクトEDITに入るので、エフェクト比率やタイム、フィードバックなど手数が少なく、かつ大胆に変更出来る点が気に入ってます。

またエフェクターの完成度が高く、厳選されてるのが良いですね。たまに凄く深いエフェクト付きのプリセットがありますが、もはやそれすら愛着が湧いてて、まぁ後でちゃんと整理はするのですけど、「プリセット作ってる人、良い仕事してるなぁ」と。

よく操作するサウンド・カテゴリ(BA=ベース、LD=リードなど)はありますか?

▲『SPIRE』プリセット画面

ARP=Seq&Arp 、PL=Pluck、LD=Lead、BA=Bass、PD=Pad、ほぼ全カテゴリーです。

サウンドメイクについて、プリセットから気に入るまでアレンジなどは行いますか?

これは必ずしますね。波形を選んで一から音色を作るという事は少なくなりましたが、楽曲ジャンルやフレーズに合わせた最低限のサウンドメイクを行います。例えば生楽器だと楽器毎に奏法があるのと同じく、シンセサイザーの音色も明るさや揺らぎを含め抑揚をつける、トラックに合わせた音色を作る事をワンセットだと考えてます。それは決して難しい事ではなく、音色の帯域コントロールであるカットオフとレゾナンス、音量コントロールのADSRを設定するだけでも全然違います。

時間をかける事と音楽そのものの完成度は決してイコールではありませんが、簡単かつ大胆に音色変化を与え、楽曲に息吹を吹き込む事は僕にとってとても重要な要素です。そして「簡単」というキーワードは全てのシンセサイザーにおいて選択基準の一つでもあります。

実際にこの曲で使った、という例示は可能でしょうか?

ゲームタイトル問わずほぼ全般的、ダンストラックはほぼ100パーセント。今、原稿を書いてる裏でDAW(Nuendo)が立ち上がってて新曲を作ってる最中ですが、5トラックSPIREが立ち上がってます。ジャンルはダンストラックではなく陽気な感じですが、やはり使用率は高いですね。

SONICWIREユーザーにSPIREをオススメしてください!

職業柄さまざまなシンセ音源を使用するのですが、SPIREはアナログシンセサイザーライクな操作性と柔らかさ、デジタルシンセサウンドの鋭さを兼ね備えた音源でなかなか代用出来るものがありません。音色の気持ち良さや変化から生まれる想像力と表現、それってシンセサイザーの基本的な要素の一つではないでしょうか。SPIREを立ち上げる度に感じる喜びや発見は、そう、僕が初めてシンセサイザーを触った時に感じた楽しさに近いのかもしれません。未体験の方は是非!

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鈴木 光人 氏(スクウェア・エニックス)

スクウェア・エニックス所属の作曲家。

『ファイナルファンタジーVII リメイク』、『ライトニング リターンズ ファイナルファンタジーXIII』、『メビウス ファイナルファンタジー』、『スクールガールストライカーズ』などを担当。

近年ではゲームのみならず、TVアニメ『スクールガールストライカーズ Animation Channel』の楽曲制作、音楽専門誌での機材レビュー執筆や舞台音楽の制作にも携わっており、多方面で才能を発揮している。

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