インタビュー一覧森井ケンシロウ氏

森井ケンシロウ氏

CINEMATIC PRODUCT INTERVIEW / Presented by Crypton Future Media, INC.

4コマ漫画「さかな&ねこ」の作者としても知られる漫画家・アニメクリエイター、森井ケンシロウ氏。株式会社スタジオモリケンの代表でもあり、人気作家として多忙な日々を送る森井氏だが、アニメーション制作の際に効果音やBGMを仕入れるサイトとして、「SONICWIRE」を使っているとのこと。実際の現場で、どのようなシチュエーションで「SONICWIRE」からサウンドを入手しているのかなどを聞いてみた。

SONICWIREを普段から使われているとお聞きしましたが?

森井氏:クリプトンさんとの関わりは、最近だと『初音ミク』絡みの仕事が多いんですけど、その前からSONICWIREを使わせて頂いていて、ウチ的にはクリプトンさん=SONICWIREというイメージでしたよ。普段から仕事で使わせて頂いていて、例えば、同窓会をテーマにした作品なんだけど、あんまりオシャレじゃなくて、導入の部分だから茶化す感じで、というような詳細な指定がある場合、「この中(SONICWIRE)から探して」とスタッフに指示して、ピックアップされたのを聞きいてアニメーションを作ったりしてますね。

BGMはシングル販売で買われているのでしょうか?

そうですね、1曲ずつが多いですね。例えばこの作品は日常の雰囲気だから、日常っぽい曲でやろうということになった時に、普通のBGM素材集とか買っちゃうと、日常っぽいシーンに合う曲とかって1曲か2曲ぐらいしか入ってなかったりとか、そういうのが多くて。だからいつもシングルBGMの販売ページから、詳細な検索をして購入してますね。

例えば、進撃の巨人を作った「WIT STUDIO」さんは「ハル」という劇場版のアニメも作られているんですけど、ネットラジオで「ハル」を紹介したものを録っていて、「このラジオ音源にアニメーションとBGMつけてください」という仕事のお願いがきまして。BGM用に「ハル」の曲も頂いたんですけど、当然こういう居酒屋のシーンなんてなかったので「じゃあこちらで用意しますよ。」ということで、またSONICWIREでお世話になったんですよ。中に入っている効果音も全部SONICWIREで買ったものですよ。

特定のBGMメーカー(デベロッパー)を使っているとかはありますか?

特にはないですけど、作品の中で同じ雰囲気に揃えたい時は同じメーカーのものを探したりしますね。全く意識してないという訳ではないんですけど。

最近になって日本人作家さんのBGMを扱い始めたりしているのですが?

そうなんですか、日本人らしい曲もこの先増えてくれると非常にありがたいですね。例えばちょっとピコピコっぽいのとか、そういうの入れてくれるとアニメがすごく作りやすくなりますね。和風な曲もあるんですか?シチュエーションで言ったら、正月は確実にそういうの使わないといけないじゃないですか。まさにそういうピンポイントのところ増えて欲しいなと思ってました。

和風テイストなBGMも徐々にリリースしています。純和風というよりかは、若干ポップステイストにアレンジしたものなどがあります。例えば「AQUASUITE MUSIC」の"The Sea of Japan"(『SPATIAL FACTORY』中の1曲)ですとか。

あ~はいはい("The Sea of Japan"を聞きながら)、いいですね。ちょっと時代劇ものとか、ちょっと和風テイスト入っているアニメとかあるじゃないですか。そういうの作るときはやっぱりこういう系じゃないとダメなんですよね。基本的に、アニメをどんだけ上手く書いても、劇伴が画の雰囲気とあまりにもかけ離れてしまうと大ズッコケなんで。こういうの増えてくれるんであれば、和風の劇伴を使った提案もこれからしやすくなりますね。

っていうかアニメ業界の人はSONICWIRE使っているのかな?多分僕と同じように、使っていても言わない人達がいると思うし、こういうのって自分達の持ちネタでもあるので、「これいいよ」ってなかなか話題には出さないところなんですよね。でも、この前飲んでだ時に、ついポロっと「劇伴はSONICWIREさん」とつぶやいちゃったんですよね。なので僕のタイムライン上にいる方は意外と使われている感が、、、。

やっぱりシリアスなシーンにはリアルな効果音を当てたいし、生っぽい「ガツン!」とか「チャカッ」みたいのとか、細かいニュアンスの差があるというニーズに応えてくれているのもありがたいですね。

アメリカのデベロッパーの効果音は、ガツっと音像が前に出てくれますよね。

たまにちゃんとしている作品なのに、「ガチーン」っていう音が「あれ?遠い?」っていうのもありますよね。

いろんな音がある中で、音の位置を前に出すのは結構大変ですからね。

やっぱりアニメのクオリティーって、画もそうなんですけど、音に頼るところがすごい多いんですよ。アニメの仕事で音響さんの仕事を後ろで見せていただくことも多いのですが、衣擦れの音や足音の響きひとつでガラッと雰囲気が盛り上がったりするんですよね。そういう意味では描くっていうのと同じくらい音の演出っていうのがすごい大切なんですよね。当然演出がちゃんとしているのに、描いている画がダメだったらもちろんダメですけど、ガチャンって鳴った音とかが「あれ?」っていう音だとそれもダメなんですよね。

アニメだと目に見える部分、画の部分で作画が乱れてるとか、ちゃんとしてるとか、そういうことが語られることが多いんですけど、アニメーションの要素として、もっと音の部分をウチの会社としては頑張ってゆきたいし、見てる人達にも劇伴の部分とか、そういうところちゃんと聞いて欲しいなっていう思いもありますね。その上でやっぱりクオリティーという意味でも、SONICWIREさんに今後も頑張って欲しいなと思いますね。

ホントにウチはSONICWIREを見つけてから、かなり仕事が楽になったというか、クオリティー自体が上がっていったんで、ある意味ウチがやった仕事の「いいね」って言われる部分の、かなりの部分をSONICWIREの音源が占めているんじゃないかと思ってますよ。

ありがとうございます!では最後に使用されているソフトなどを教えて頂けますか?

「Pro Tools LE」ですね。スタジオもアフレコの時にProToolsを使っているので、バウンスされたものだけだとちょっと危ないなという時に、セッションでくださいということも出来るし。あとはAdobeの各製品になるんですけど、FlashとAfter Effectsぐらいですかね。基本アニメはFlashで書いちゃっているので。映像をフィックスさせた後に、アフレコの声の音声とか、劇伴をProToolsで載せてゆく感じですね。そのままデータをスタジオさんに持ち込めば、これで開けてしまうし。そういう理由でもProToolsを使っています。

本日はどうもありがとうございました。

森井ケンシロウ 氏

漫画家・アニメクリエイター。株式会社スタジオモリケン代表。 もともと趣味でFlashアニメを作っていたところを運良くアニメ業界に拾われる。作品にはネコが出てくる事が多い。しっぽをよく描き忘れる。竹書房まんがくらぶオリジナルにて4コマ漫画「さかな&ねこ」連載中。スタジオ内で一番絵が下手なのでブログで絵を晒しながら練習中。

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